二次創作小説(紙ほか)
- Re: 10話 名は…サルデス ( No.55 )
- 日時: 2013/01/08 14:52
- 名前: 歌音(元雪姫) (ID: ZsN0i3fl)
【迷子のお姫様編】
…ここは、マグノリアから南に位置する竹藪の中にあるレンガのような石で造られたとても小さな弱ギルド。…その名も闇ギルド“モンキーパーチ”闇ギルド“タルタロス”の傘下のギルドである。
そして、このギルドは名の通りマスターとその弟以外は皆チンバージーとゴリラとオラウータンである——
マスター「おい!カリブ、俺のベイビーちゃん達は何処に行ったんだ?
」
…この男、闇ギルド“モンキーパーチ”マスターサルデス。
ベイビーちゃんと言うのは自らが異世界から召喚したサル達のことを言っている。
弟「食料を探しに行くと出ていきやした。すいませんすいません。」
壁に向かって謝っているこの男、名をカリブと言いサルデスの実の弟だが、実際には使えない子分みたいな存在。
サルデス「俺はこっちだつーのお馬鹿さんがッ!」
カリブ「すいませんっ、すいません!!」
今度は先程の壁の反対側の壁に謝る。
バカ兄妹がバカなコントをしている間に、サル達が帰って来た…。
サル達「ウキィーウキィー!!!」
サルデス「おっ、そんなことを話してたらベイビーちゃんどもが帰って来たみたいだな。」
カリブ「はい、そうですそうです。」
また違う壁を見ながらカリブは言っている…。
サルデス「だから、俺はこっちだってお馬鹿さんが。」
『ゴロ』
バカ兄弟をほっといて、サル達がロープで固く縛り上げた女の子を目の前にゴロゴロ〜と転がしながら、2人の前に出した。
サルデス「ん?こいつはどーしたんだ?カリブ、通訳しろ!」
実はマスターサルデスは、自分が召喚したサル達の…会話、言葉が分からないのである。
だが、そんな時に役に立つのがバカな弟、カリブである。カリブはサル系の動物限定だが、言葉が分かり、会話をすることができるのだ。
カリブ「はい、アニスケ!!」
結構、すごい感じの魔法が使えると思われがちだが、術者がバカなのであまり意味はない。また壁に向かって話しかけている…。
サルデス「だから、俺はこっちだっつーのこのお馬鹿さんが!」
カリブ「すいません、すいません。ウホホホォ?」
壁に謝りながら、やっと真面目にサル達と話し始める。
サル達「ウキィィ!!!ウキィィィ!!!」
カリブ「ウホォ〜、そんなことが……」
サル達と話をえたカリブは何故か深刻そうな顔をしていた…。
サルデス「それで、ベイビーちゃん達はなんだって?」
目の前に転がってるバカを指差しながら、
カリブ「昼間こいつを食べようとしたら、変な魔導士達に邪魔されて食えなかったらしいッス。」
マスターサルデスに、サル達から聞いたことを壁を見ながら話す。
もうツッコミ疲れたのか、
サルデス「ふ〜ん…それで今もう一度、捕まえなおしたと言うわけか〜。おぉ〜神よ!ベイビーちゃん達に残酷な運命を上げつつも、ささやかな幸せをくださるとは、ありがとうございます!!!」
自らもボケに回り、何処にいるのか分からない神様に御礼を言い始めた…。実は、マスターサルデスは、とても信仰心が強い信者で、いろんな意味でお金を巻き上げられている……とかいないとか…。
サルデス「準備が出来るまでそのガキは、そこの十字架に縛り付けておけ!」
神様に礼を捧げた後、サル達に次の命令を出す、
サル達「ウキキィ!!!」
主に忠誠を誓っているサル達は、早々とバカを縄から解き、そしてなにかが腐ったような臭いがするし真っ黒い木材で出来た、漆黒の十字架に今度は縄でなく鎖で固く縛り付けた。
そして、サルデスとカリブはこの後どうするかを話し合うために地下室に向かった…。
そしてサル達は、急いで今日の晩御飯の料理を作る準備とか…サラダやデザートなどのおかづを作り始めた…。
なにを隠そう、このサル達はとても知性が高くカラス並みで、一度見らすべて覚えるほどに…。そして一番の特技は、追跡、強奪、からのお料理である。
サルなのに料理の腕前は……もううまく説明出来ないほどに凄い。だが…その上手すぎる料理のせいでまた昼間みたいな惨劇が起こるとも知らないで——