二次創作小説(紙ほか)

Re: No.3「孤独からの解放」 ( No.80 )
日時: 2013/01/21 13:41
名前: 歌音(元雪姫) (ID: ZsN0i3fl)



魔法国家“ユグドラ”
この国には毎年沢山の魔導師達が集まり、コロシアムなどで自らの魔術を鍛えて行っている…。
この国の人口、約100万人をくだらない人々のほぼすべてが魔導士と言ってもいいくらいだ。
国にある物すべて魔法で動かすことが出来、逆にもし世界から魔法が消えてしまうと真っ先に滅ぶであろう…。

そんな魔法に飛び抜けたユグドラの裏社会。荒れ者達が住む旧市街地にある“barマリア”に、あのギルドを破壊しまくっているあの少年が金髪に少し血の色のような赤毛が混じりの髪の青年に絡まれていた…。

???「ふ〜ん、目的のない旅ねぇ〜〜。」

青年はストレートのウォッカをグビグビ飲みながら言う。別に酔っているわけでもないのに、つかみどころがない感じだ。

???「………」

あの少年は無言でブラックコーヒー、角砂糖1つ入れたのを静かに飲んでいる。
彼らは別になにか会話をしているわけでもない。ただ一方的に金青年があの黒髪の少年の表情から思っている事をよみって会話みたいな事をしているのだ。

金青年「なぁ…君はこの世界をどう思う?」

黒少年「………」

金青年「へぇ〜〜、気が合うね。オレもこの世界は間違ってるって思うんだよねぇ〜〜。」

黒少年「…」

金青年「…君はさ、強さってなんだと思う?」

黒少年「………」

金青年「強き精神と強き肉体を持つ者には〜〜〜とかジジィ共はよく言っているけど…」

黒少年「……」

金青年「ふっ、それもそうだな…。今はそんな事どうでもいい、じゃ話を変えて、」

黒少年「………」

金青年「オメガ・ブレイカー。」

黒少年「ッ!?」

先程までずっと人を小バカにしたような事ばかり言っていた金青年がいきなり真面目な顔をして、黒少年の名を呼んだ。
ずっと無言無表情でコーヒーを飲み続けていた、黒少年…いやオメガは少し飲んでいたコーヒーを噴出すくらいに驚いた。そんなオメガの反応を見て金青年はクスクス笑っている…。

金青年「何故って顔をしてるな…。」

オメガ「………」

金青年「ま、そんな怖い顔するなよ、オメガ君♪」

また金青年はつかみどころがない感じで話してくる。オメガはジッと金青年を睨み続ける。

金青年「ふっ、今のままじゃ話にならないか…。」

『スタッ』

そう言うと金青年は立ち上がり、チラッとオメガを見た後

金青年「今日は君に合えてよかったよ、オメガ君♪」

オメガ「なっ!?」

金青年「それじゃあね、次会う時までせいぜい強くなっておいてね。あと死んじゃダメだよ。オレに殺られるまでな…。」

オメガ「まてっ!お前は!!」

不思議な青年はそれだけ言うと“barマリア”を出て行った…。
そしてオメガもオーナーマリアに金を払った後、次の町へ“マグノリア”へと旅立った…。