二次創作小説(紙ほか)

Re: 銀魂 菜華を操る魔女 ( No.8 )
日時: 2013/01/02 15:58
名前: 歌音(元雪姫) (ID: ZsN0i3fl)






第四訓 星空の思い出





場所が変わり志村家になる。
皆深刻そうな顔をして日本茶を飲んでいる。なんだか物凄くどんよりした空気が流れている。

「歌音、そろそろ具体的な事を教えちゃくれねぇーか?」

歌音をじっと見つめ、銀時は聞く。
歌音は「言いたくない」と言いたそうな顔を一瞬し銀時から目をそらしたが、すぐに真面目な目になり銀時の目をちゃんと見る。

「・・・・・・・・///」

歌音がまっすぐ真剣に見て来るから、銀時の頬が赤くなる。

「銀ちゃん、顔赤いアルヨ?熱でもあるアルか?」

「神楽ちゃん。今はそこ触れたらダメよ。」

銀時を心配する神楽にお妙が優しく「今は違う」と言う。
確かに今そのくだりやると、話が進まなくなる。
そして長い無言があった後、ついに歌音が口を開いた。


「銀時たちのお家を壊したのはたぶん、宇宙海賊 春雨第三師団 団長 白銀の龍琵(りゅうび)だと思います・・・。」

「は、春雨ッ?!」

「春雨」と言う名前にいち早く驚いたのは新八だった。

「もしかして、神威もいるアルか?!」

その次に神楽が驚く。
お妙と銀時は声にはあげなったが、物凄くビックリしているのは同じ。
そして驚いているのは別に銀時だけではない。

「えっ?神楽さん、あのマセガキ・・・あっ違った、神威さんとお知り合いなんですか?
 とゆうかそもそも、春雨のことなんで・・・。」

歌音もまたみなと同じくらい驚いている。


「実は僕達、何度か春雨とやりあったことがあるんです。」

「えぇ?!嘘!マジですか?!」

「嘘じゃないネ!それに神威は私の兄貴アルヨ!」

「えぇぇぇぇぇぇぇぇ?!」

いろいろ発覚した新事実に歌音は驚きまくる。
驚きまくっている歌音しかり、新八と神楽を銀時が一言で、


「ウルセェェェェェ!!」

黙らせようとするが・・・

「「「お前の声が一番うるせぇーよ!!(アル)」」」

火に油を注いだみたいな感じになってしまい、余計にうるさくなって話し合いどころじゃなくなった。
そして何故か殴り合いの喧嘩に発展し・・・最終的には、

『シュッ』

「ッ!!」

「みんなぁ〜、晩御飯が出来ましたよぉ〜」

不気味な笑みでなぎなたを持ったお妙の手によってすべてが丸く収まった。
・・・収まったと言うよりはこれから地獄が始まった・・・・・・。

「今日は、腕によりをかけて作ったからみんな残さずに食べてくださいねぇ〜♪」

「「「・・・・・・・・・・・・」」」

「?」

銀時。神楽、新八は青ざめた顔をし、歌音は何故2人がそんな顔をしているのかまだこの時は分からなかった。
だが、1分後にすぐ分かってしまったけどな。



その日の夜。

もだえ苦しんだ後、皆気絶したように床に倒れたまま眠った。
ただひとり歌音を抜いて。
食べてすぐに吐き出したせいか…そこまでダメージを食らわなかったらしい。
倒れている仲間たち(新八神楽)を無視してササッと縁側の方へ行く。
見て見ぬ振り。他人のふり、みたいな。

「わぁ〜、綺麗な星空ァ〜…」

空を見上げるとそこには星達が物凄く綺麗に輝いていた。
満天の星空と言うものか…。
しばらくその星達に見入っていると後ろから、

『スッ』

「えっ///」

誰かに抱きしめられた。
キムタクがドラマでやった抱きしめ方で。
ビックリして後ろを振り返るとそこには、銀色のもじゃもじゃが……

「こんな所にずっといると風邪ひくぞ。」

「ぎ、銀時……」

少し意地悪げな笑みで言った。
歌音は顔を赤くし、また星空を見ながら

「か、風邪なんてひかないもん///」

とふくれた子供みたいな言い方で言った。
銀時はクスクス笑いながら、ギュっと歌音を抱きしめた。

「ねぇ、銀時。
 あの時のこと覚えてる……?」

頬を赤らめ少し恥ずかしそうに歌音は言う。

「ああ、あの日のあの星空の事だろ。
 ちゃんと覚えてるよ。」

こちらもまた顔を赤らめて星を見ながら言う。

「うん。あの日の星も綺麗だったよね///」

「ああ。あの日は星の方が綺麗だったが今はお前の方が綺麗だよ。」

「なっ?!!!///」

耳元でささやかれた甘い言葉に思わず体がビクンッと反応してしまう歌音。


「あっ、はは。歌音はホントにからかいがいがあるな♪」

耳まで真っ赤にしている歌音を同じく耳まで赤い銀時が笑う。

「う、うるさい!!
 そもそも、弟がお姉ちゃんをからかうんじゃないの!!」

「くっ、あははは、お前のどこがお姉ちゃんなんだよ?」

「何処が?ってどっからどう見てもでしょ!!(怒
 もう、私寝る!」

さっきまでいい感じの甘いムードだったのに、プンプンに怒った歌音は銀時の腕の中から脱出し、お妙の部屋へと行こうとする。
そんな歌音の背中を見て銀時は、

「おやすみ、歌音。いい夢を見れるといいな。」

と言い歌音は振り返らずに、

「ぎ、銀時もねっ!」

とだけ言うと、お妙の部屋へと全力で走って行った。