二次創作小説(紙ほか)

第十二話「超次元サッカー」 ( No.40 )
日時: 2013/01/11 09:11
名前: 時橋 翔也 (ID: Sr8Gveya)


死武専に入って1週間が経った
この日は休日で、バイトも休みだ

海音が向かっているのは近くの広い公園だった
その手にはソウルから借りたサッカーボール

…サッカーするの、久々だな

「あ、海音だ!」
意外な事に、公園には天馬達もいた 燈夜も人の姿でいる
「お前もサッカーしに来たのか?」
「うん 暇だし」
海音は燈夜に言った

幸い、この公園にはサッカーゴールがある
剣城はその前に立ち、思いきりシュートした
「デスソード!」
漆黒のシュートはゴールに突き刺さった

「あんまりやり過ぎるなよ」
すると燈夜は言った
「この世界ではゴールネットは必殺技に対応されてないから弱いんだ」
「ああ そうか…ここ俺達の世界じゃないからね」
天馬は言った

「俺も新しい必殺技考えようか…」
「ハンターズネット以外か?」
「先輩もザ・ミスト以外も考えた方がいいですよ」
「それはいいと思うが…全て終わらせて元の世界に帰れたらな」
神童は二人に言った

「そういえば、燈夜はどこの世界から来たの?」
「え…」
海音に聞かれ、少し燈夜は俯く
「… 獣人がいる世界さ、魔法は無いけど、剣や銃があるんだ」
「へー …」

「そうだ、サッカーバトルしません?」
天馬は言った
「サッカーバトル?」
「いいかもね、やろう!」
海音は言った
「…あ、でも一人多い…」
「いいよ、俺は見てるから」
燈夜は言った

天馬、剣城、狩屋と神童、霧野、海音に別れ、海音からのキックオフ
「神童先輩!」
海音は神童にパスする

そこに剣城が走ってきた
「行かせない!」
「…プレストターン!」
神童は少しリフティングしたあと、すごい早さで剣城を抜いた

「スパイラルドロー!」
だがそこに天馬が強い風を起こし、神童からボールを奪う
「…ザ・ミスト!」
霧野は霧を起こして天馬からボールを奪い返した

「海音!」
そのままフリーな海音にパス
久々だ、こんな熱いバトル

「…なんだろあれ」
ソウルと一緒に歩いていたマカは公園を見て立ち止まる
向こうでは海音達がサッカーしていた
「あれは…海音達だ サッカーしてるのか?」
「…でも 何あれ…魔法?」
様々な必殺技を見てマカは言った

「いくよ狩屋!ダイヤモンドショット!」
「ハンターズネット!」
赤い網が海音の必殺シュートを止める
「天馬くん!」
狩屋は天馬にパスした

「…何してるんだ?」
マカ達の所にキッド、リズ、パティの三人がやって来る
「あ、キッド…」
「海音達を見てるんだ」
ソウルは言った

三人は向こうを見て驚いたした
「なんだあれ!?」
「なんかかっこいいね〜」
リズとパティは言った
「あれは一体…」
キッドは呟いた

剣城の背後から化身が出た
「剣聖ランスロット!」
そして闇と黄金に輝くシュートを放った
「ロストエンジェル!」
「ザ・ミスト!」
霧野も必死で止めた
だが霧をすり抜け、止められない

「まずいっ!」
霧野が言ったその時
海音がゴール前に来てシュートを打ち返した
「ギリギリセーフ…」
「ナイスだ海音!」
ボールを受けとり神童は言った

「お前ら何見てんだ?」
さらにそこにブラック☆スターと椿もやって来た
「椿ちゃんどうしたの?」
「買い物の帰り」
椿はマカに言った

二人も向こうを見る
「すごい…何あれ!」
「なんか激しい戦いだ!」
ブラック☆スターも言った
だが すぐにオーラを変える
「…って事は…許せねえええええええええ!!!」
「ちょっ…ブラック☆スター!?」
マカの制止も聞かず、ブラック☆スターは走り出した

海音は走り出す
そして化身を出した
「雪の女王シヴァ!」
「魔神ペガサス!」
そこに天馬も応戦する
「負けないよ海音!」
「こっちこそ!」
二つの化身がぶつかろうとした
その時

「てめえらあああああああ!!俺より目立つなあああああああああああああァ!!!」

「…え?」
天馬が声を上げたのと、ブラック☆スターが海音と天馬の間に立ちはだかったのは同時だった
「ブラック☆スター!?」
「お前ら!変な術使って俺より目立ちやがって!許さ…」
「マカチョップ!!」

ブラック☆スターが言い終わるまえに、マカは持っていた本の角で思いきりブラック☆スターの頭を叩いた

「まったくブラック☆スターったら…」
「マカ!」
海音は言った
辺りにはソウル達もいる

「ごめんね邪魔して…」
「いや、別に…」
神童は言った
「…所で、今何してたんだ?」
ソウルは訊ねる

「えっと…」
海音は戸惑う
この世界には超次元サッカーなんて無いんだから
「燈夜、どうしよう…」
「そう言われても…」
燈夜は言った

「天馬、この人は?」
「俺達の仲間の燈夜だよ」
天馬はリズに言った
「…それって猫耳?」
マカは燈夜の耳を見て言った
「まあ…そうだな」
燈夜は頷く

「…君達は、一体何者なんだ?」
するとキッドは言った
「突然死武専に転校してきて…しかも不思議な技でサッカーしている」

「…もうこれは話した方が良くない?」
狩屋は燈夜に言った
「……俺達は、別の世界から来たんだ」
神童は言った

「別の世界!?」
椿は言った
「こことは違う…さっきのような超次元サッカーがあり、武器や職人がいない世界だ」
剣城は言った

「武器や職人がいない世界って…あるの?」
パティは言った
「…海音達は、なんでこの世界に来たの?」
マカは訊ねる

「ボクらの仲間が、謎の組織に連れていかれたんだ」
海音は言った
「その組織は…様々な世界を一つにして、世界を消そうとしている」

「世界を消す?」
キッドは言った
「まあ…信じられないのは当たり前だな」
燈夜は言った
「…いや、信じよう」
「え?!」

キッドの発言に皆は声をあげる
「実は父上から聞いたんだ、この世界各地で様々な異常現象が起こっていると」
キッドは言った
「…私も信じる」
マカは言った
「海音達は嘘をつくような人じゃない」
「俺もだ」
皆はどうやら信じてくれるようだ

「…ありがとう」
海音は言った