二次創作小説(紙ほか)

Re: 【銀魂と】本編ほったらかしで短編up【コラボ】 ( No.37 )
日時: 2013/02/20 17:43
名前: 万事屋シャーリー ◆CwIDAY6e/I (ID: YxL1EeSq)

その八


窓の外に月明かりに照らされた『万事屋銀ちゃん』の看板を掲げた建物が見えた。
新八は思わず立ち上がった。もちろん、痛みも伴ってきて体を少しまるめた。

「そ、そんな……なんで銀さんが狙われるんですか!!」

痛みが少し引いた後、新八は重盛に問い詰めた。
重盛はフゥーと息を吐いてゆっくり答えた。

「実はね、坂田銀時を助けるように言った依頼人は坂田銀時にもある依頼をしてたんだ。その依頼のせいで、坂田銀時は殺される可能性が出てくるから俺に助けるように言った」
「ぎ、銀さんに……依頼?」
「あぁ。その依頼人はある組織のボスの一人娘でね。自分の父親がやっている組織のやり方に反感を覚えたが、自分一人じゃ出来ないから万事屋に頼んだってところだな。今朝、その娘がかいた依頼書が万事屋に届いたときに、君になりすました隆重がきた……」
「銀さんは!?神楽ちゃんは!?無事なんですか!助けたんですよね!?」

新八は勢いでつい重盛を睨みつけてしまった。
すると重盛は力なく首を横にふった。
新八の瞳孔が小さくなった。

「そ、そんな……」
「二人の命は大丈夫だ。万事屋がはねのけたさ。俺はなぜいけなかったというと、君の姉さんの容態が危なっかしかったからだ……」

安心したように新八はヘナヘナと崩れるように座った。
そしてしばらくお互い無言が続いた。
すると、新八はポツリポツリと話し始めた。話し始めたというよりは、独り言をボソボソとつぶやいてるようだったが。

「僕にとって、銀さんは兄のような存在だから……神楽ちゃんは妹のような存在だから……家族同然の存在だから……本当に、本当に……いなくなったらどうしようって思った……」
「血がつながっていないのにか」

新八は壁に手を置いてゆっくり立ち上がり、力強く重盛を見つめた。

「家族に血なんて関係ないですよ。家族は心で繋がるものだって僕は思ってます。重盛さんもそうじゃないんですか?」

重盛も新八の目を見つめ返し……見つめてるというより、新八の目をとおして遠い記憶を見ているようだった。
そしてフッと笑い

「そうだな」

とだけ答えた。
そして二人は座ってしゃべれるように、それぞれ座れるものに腰かけた。

「重盛さん、さっきある組織って言ってましたよね。どんな組織で何をやってるんですか?」
「ふぅむ。じゃあ、攘夷浪士はしってるか?」
「はい。天人を追い出そうとしてる人たちですよね」

重盛はうなずいて続けた。

「その組織はその攘夷浪士の奴らから派生した集団で、目的は平たく言えば、天人の技術を見習い、天人と共にこの国を軍事国家にして争いをもっとしていこう、もっと争いを日常化していこうってことだ」
「なんで争いなんか!平和なのが一番じゃないですか!」

そうなんだがな、と重盛は残念そうに溜息ついた。

「あやつらは、今の幕府が気に入らない。天人に媚び売っていかないとやっていけないこの国に嫌気がさしてるんだ。だから、天人ともう一度戦って、天人に認めてもらって強い国にしようって思ってるんだ。わかりやすく言うと、ドラ○もんが未来に帰るときに、の○太君がドラ○もんに心配かけられずとも一人でやっていくことが出来るように、ジャイ○ンに戦いを挑むような、そんな感じだ」
「いや、そこでドラ○もんで例えなくていいから、逆に意味わかんないから」
「今はまだ表舞台には出てきていないが、着実に力をつけている。噂では春雨と組んでるという話だ。そして今幕府を倒すための作戦を計画しているようで、その書類をボスの娘が盗み万事屋の手に渡った……」

新八はグッと唾を飲み込んで、尋ねた。

「その、組織の名前は……」
「それは……」
「それは……!?」

お互いにらみ合い、新八は固唾を飲んだ。
そして、やっと重盛は口を開いた。

「知らない」
「じゃあなんでもったいぶった!!意味ねぇだろ!」
「いや、見栄はってパッと思いついた名前でも言おうと思ったんだけど、嘘はだめかなぁって……」
「知らないなら、知らないって言えばいいじゃないですか!」
「あ、でもボスの名前は知っている」
「!! そ、それは……!?」




「黒月?」

銀時は懐にもっていたあの手紙と同封されていた書類にかいてあった名前を見て呟いた。