二次創作小説(紙ほか)

Re: 【銀魂と】本編ほったらかしで短編up【コラボ】 ( No.38 )
日時: 2013/03/13 20:43
名前: 万事屋シャーリー ◆CwIDAY6e/I (ID: YxL1EeSq)
プロフ: ご無沙汰しております。

その九


その書類には、幕府の上層部の人間や幕府と天人との交流、幕府が天人と買った武器の出費、そしてその武器の特徴などもイラスト付きで余白を無くすぐらいにかかれてあった。
そう、見るからに機密情報と言える代物だった。
そして最後のページの一番下に『作戦企画部部長及び組織長 黒月』とかかれてあった。

「……」
「銀ちゃーん!」

神楽は定春の背中にのってやってきた。
そして銀時の手に持っているその紙を見て、手紙に同封されていたやつだとわかると、銀時に聞いた。

「さっき、なんであいつ等にこれを渡さなかったアルか?」
「一応、どんなものが書かれているが目を通したほうがいいと思ってな」
「なんて書いてるアルか?」
「どうやら、幕府を倒す計画らしいよ……。じっくり見てねぇからよくわかんねぇけど」

その時、銀時と神楽の視界にすごい速さで突進してくるエリザベスが見えた。
エリザベスは砂煙りをあげて、二人の前で止まった。

「何だエリザベス、今俺等は忙し」
『桂さんが!』

プラカードでかかれたその文字は慌ただしく、銀時と神楽に嫌な予感が脳裏によぎった。

「エリー、ヅラに何かあったアルか!?」

エリザベスは頷くと、ついてこいというように来た道を走って行った。
銀時も神楽もエリザベスの後を追い、走ること10分。
人気のない暗い路地に、血だらけの桂小太郎が壁にもたれかかっていた。

「ヅラ!!何があった!?」
「ヅラじゃない……桂だっ……ぐっ」

口を開くと新たに血が口から滴った。

「無理するな、今救急車呼んでやっから」
「ま、待て、銀時……」

傷だらけ血だらけの手で銀時をとめると、深呼吸してからしゃべり始めた。

「す、すぐに……真選組に伝えろ……。危険な組織が……幕府に襲撃を食らわせる……とな……」
「しゅ、襲撃!?まさか、首謀者の名は黒月って野郎じゃねぇか?」

桂は驚いた顔をで銀時を見つめ、渋い顔で重々しくうなずいた。

「なぜ……黒月を知っている……」
「今朝、依頼の手紙が届いたんだ。この書類を幕府の人に届けてほしいていう依頼内容だったんだよ。その書類に黒月ってかいてあったんだ」
「そうか……ならば話が早い……」
「ヅラ、黒月って一体何者なんだ」
「黒月というのは……最初は俺達攘夷志士の一人だったんだが……今の幕府にかなり攻撃的な人物でな……。そして……あるとき、争い好きな連中何人かと……一緒に攘夷志士をやめ……反幕府浪士と名乗り始めた……」

そして桂は咳き込んだ。

「づ、ヅラ!」
「だ、大丈夫だ……。俺は血の気多いからな……」

桂はニヤリと笑ってみせ、すぐに真顔に戻った。

「反幕府浪士達は……徐々に勢力を増していった……が、幕府はまだ……その存在すらも……気づいていない……。俺がこんな様になったのも、反幕府浪士の一人……風月という女剣士……のせいでな……。俺を襲った理由は……幕府を倒すのに……我々攘夷党が邪魔だったようでな……」

力なく笑ってみせたあと、焦点がなかなか定まらない中必死に銀時を視界に捉えて震える手で銀時の肩をがっしりと掴み言った。

「あいつらは……危険だ……。国を……江戸を……また攘夷戦争のときのような……血の海死体の海にしかね……ない。銀時……あとは……たの……ん……だ」

桂の手に力がふっとぬけ、銀時の肩を滑り落ちた。

「づ、ヅラあああああああ!」

目を閉じた桂に銀時は叫んだ。すると

「うるさい……銀時……。このくらいの傷……攘夷戦争のときに比べれば……どうってことない……。少し……眠るだけだ……」

そう言って、桂は再び目を閉じた。
銀時はゆっくり立ち上がり、桂を抱き上げて定春の背中に乗せた。

「神楽。お前はエリザベスと一緒にヅラを連れて病院に行け」
「ぎ、銀ちゃんは?」
「……ヅラと新八の傷のお礼をしにいってくる」

神楽は初めて銀時の目にうつる殺気に寒気を感じた。
そして銀時はしっかりした足取りで、その場を去った。