二次創作小説(紙ほか)

Re: 【カゲプロ】人影アルカディア【新楽曲公開】 ( No.273 )
日時: 2013/04/22 22:46
名前: 南倉 和 (ID: L11BZFL.)
プロフ: アヤノの幸福理論泣けた。((ブワワッ

瞳ノ見エナイ君ヘー3


○○が探し始める。周りには明らかに見つかるであろう隠れ方をする同級生たちが居た。
成悟は、木の枝を巧みに登って行く。きっと最後まで見つからない。成悟は少し遠くの木の上の太い枝に寝そべって居た。

ー見つからないといいな。

クスッと笑って楽しんでいた。久し振りだな。
すると、近くで「見っけた!」という無邪気な声が聞こえた。
「あ、もう、見つかっちゃったんだ。」
私は楽しそうにそちらを見ていた。


その時だったんだ。


「涼ちゃん。みーつけた。」

ヒヤリと背中を触る人の手の感触。
目を大きく見開いた。






「いやぁああぁぁぁぁぁあぁあぁぁああぁぁぁぁぁああ!」


絶叫が公園の中で響き渡った。

何事かと周りの同級生達が集まってくる。
「大丈夫・・・?」
そういって鬼だった子が手を伸ばしたその瞬間に私は振り向く。

キィン・・・と金属音が響いた。
「あ・・れ?皆・・・どこ・・・・!?え!?見えない!どこお!?皆ぁぁあああ!!」
鬼だった子は目を押さえて周りを見渡す。叫びながら手を空中で振り回す。
「ヒィッ・・・!?」
周りの子は私を見て後退りする。それを見ていた成悟が走ってきた。
「ば・・・化物だ・・・・ぁぁああ!」

私、ではない正しくは「私の目」。
真っ赤に光る私の目からは殺気すらも感じ取れる。
「化物だ!近寄るな!」
「いや、退治しようぜ!!」
周りの同級生達は落ちていたいい感じの棒を片手にじりじりと近付いてくる。

ーやめて、来ないで、私、もう、嫌なの、

「うわああああああ!!!」
叫びながら棒を降り下ろす。確実に怪我をする。そう思って目を強く瞑った。

ガツン、と音が響いた。
目をゆっくり開けた。
ーあれ?痛くない・・・・?
前には、成悟が頭から血を流して私を庇う形で両手を広げていた。
「成・・・!?」
「やめて。」
成悟は低い声でそう言うと周りの同級生たちを睨んだ。
「に・・・逃げよう!ほら!早く!!」
バタバタと足音を立てて同級生達は居なくなった。