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忘却ノエル　【ボウギャクノエル】


白く降り積もった雪が
私に何かを語りかけてくる
「瞳（メ）を見てごらん？」
冷たい雪が頬に中る（あたる）

あの夏の日の想い出の片隅にあった
白と青と赤の悲しいお話
ピンク色と水色が交差する
飛び散った赤色は透明に反射して
「またね」って笑った

廻る廻る　世界が廻る
あの日見た沢山の想い出
悲しい母親は「オワラナイ」世界に
一人逃げた


強く光ったあの太陽が
私に何か問いかけてくる
「瞳（メ）を開けてごらん？」
温かい眼差しが心に中る（あたる）


何もかも忘れてしまうのなら
いっそ私が忘れてしまおう
それならば君が悲しむことも


無いでしょう？


雪は私の中で　小さく溶けた



「私の見ていた記憶はもう無いのあなたが私にくれた記憶ももう私は忘れてしまったよ。」

これは、ある忘れられた少女の話——