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ー人影アルカディア15

「シンタロー!?」
トーヤが、よろけるシンタローの体を押さえた。
シンタローは、グッと目を押さえて大丈夫だと言わんばかりにトーヤから離れる。

ーー痛てぇ。目が破裂しちまいそうだ。

そんな感覚がシンタローを襲う。徐々に痛みが強くなり遂にはたっていられなくなってソファーに座り込んだ。
スズミは震えながらシンタローを見つめる。今にも逃げ出しそうに足を一歩後ろに下げながら。
「っ・・・、『これ』か?」
「ヤノと一緒・・・!?」
斑は、スズミの頭を撫でる。「大丈夫、落ち着いて。」そう言いながら撫でる。その手はとても優しかった。
「痛みはどうだ?」
「もう、大丈夫だ。 本当だ、スズミが見えねぇ。」
シンタローは目を覆っていた手を取る。目の前に居るはずのスズミが居ない。
「ご、ごめんなさっ・・・ごめ、ごめんなさ、」
スズミは堪えていた涙を流し始める。そんなスズミを優しく撫でる斑は悲しそうな表情をしていた。
「大丈夫だよ。これで、直す方法試せんだろ。」
シンタローはニヤッと笑った。
「お前、これを狙ったな。」
キドが溜め息を吐きながら腕を組んだ。スズミは泣きながらも驚きの表情を取る。
「まずは俺を実験台に直してみて、それをヤノにやってやろう。な?」
シンタローはスズミが居るであろう場所に向かって挑戦的な笑みを溢す。