二次創作小説(紙ほか)
- Re: 暗黒の世紀を切裂く—— 第6話更新 ( No.25 )
- 日時: 2013/05/01 18:45
- 名前: 風死 ◆Z1iQc90X/A (ID: 68i0zNNK)
- プロフ: 文字数減らしました
冒険王ビィト 暗黒の世紀を切裂く——
第7話「戦士達の世界へ Part7」
アンクルスから更に山のほうへと20㎞ほど進んだ場所に目的の町があった。
山裾にて貴重な鉱石が手に入るためアンクルスの倍ほどに栄えてはいるが、生活水準はアンクルスと変わらない程度の質素(しっそ)さだ。
人々の気質がそうさせるのだろう。
長閑(のどか)な町並みを眺めながら、クルスがつぶやく。
「この静かな暮らしを護ることが我々の役目です」
「はあぁー、なーに、分かりきったこと言ってんだよぉ? 護れなけりゃ俺達も死ぬじゃねぇか?」
真面目ぶったクルスの台詞にライオは笑いながら答える。
それに対してクルスは気持ちの持ちようだと、ライオの言い分を正そうと説教した。
ブルーザムがそんないつもの風景を見て微苦笑。
そして、一言。
「2人とも、余裕なのは良いが私語に興じるのもそろそろ終わりにしたほうが良いぞ」
カツを入れるブルーザムの台詞が終わる前に門が開く。
その瞬間、油絵の具のような香りが彼等の嗅覚(きゅうかく)を刺激する。
門に目を滑らせると、そこには炭鉱夫と思(おぼ(しき屈強そうな男達が20人ほど。
ライオがすぐに走り出す。
「門は騙せても俺達は騙せねぇぞぉ!」
彼等は知っている。
人間に化けるモンスターとしてバスター達の常識であるモンスター、ドローマンの存在を。
当然ながら彼らは人間ではない。
ライオが到着する前に、1人の中年男性が貫かれた。
戦慄(わなな)くライオ。
そのドローマンの攻撃を皮切りに、土中からモンスターたちが大量に出現する。
「くそがあぁぁぁぁっ! 天撃の火柱アァァァッ!」
ライオは叫びながら攻撃を繰り出す。
人間が魔人に対抗するために手に入れた力、天力を攻撃力に転換した戦闘術天撃。
それにより形成された炎の槍がライオの掌(てのひら)から発射される。
「げがあぁぁぁぁっ!?」
命中すると同時に大爆発を起こし、燃え易いドローマン達を焼き尽くす。
ヴァンデル、レアジドル同盟との戦いが始まった。
——————
End
第8話へ