『—見つけたり、見つけたり』闇の中にけらけらと笑う声が反響した。影のように黒い筋が延びていき、やがてひたひたと歩く気配がする。もうすぐだ、もうすぐで獲物が手に入る。澱んだ気に紛れれば容易くこちらに連れて行ける。『見つけたり、見つけたり…』