二次創作小説(紙ほか)
- Re: 第四十六話 弾丸拳 ( No.107 )
- 日時: 2013/08/15 14:06
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: Q1X0ZXes)
「トゲチック、神通力!」
トゲチックは神々しい力の念動力を操作し、ハンタマの動きを止める。
「甘いな。ハンタマ、スカイアッパー!」
しかし、ハンタマは俊敏な動きで念力を躱していた。
そのままトゲチックの下まで駆けると、そこから拳を上へと思い切り振り上げる。
「させるか! トゲチック、エアスラッシュ!」
トゲチックは羽ばたいて空気の刃を下へと飛ばし、跳び上がってくるハンタマを切り裂く。
「追撃するぞ! トゲチック、マジカルリーフ!」
体勢の大きく崩れているハンタマへと、トゲチックは不思議な光を放つ葉の刃を放つ。
「こういう時の必中技は困る。ハンタマ、氷柱パンチ! 出来るだけ相殺せよ!」
拳に氷柱をまとい、体勢を崩しながらもハンタマは拳を振るって葉を打ち消していく。
全ては打ち消せず、葉の刃の残りがハンタマを切り裂くが、ダメージは少ない。
「神通力だ!」
「させんぞ! 辻斬り!」
トゲチックはさらに念動力を操ってハンタマを攻撃するが、その時には既にハンタマはそこから消えており、トゲチックの横へと現れていた。
そのまま爪を振り抜き、すれ違いざまにトゲチックを切り裂く。
「続けていくぞ! ハンタマ、氷柱パンチ!」
「来るぞ! トゲチック、原始の力!」
拳に氷柱をまとって、ハンタマはトゲチックに殴りかかるが、トゲチックは周囲に浮かべた岩を操作し、その岩を盾にして拳の一撃を防ぐ。
そのまま岩を放ち、逆にハンタマを吹っ飛ばす。
「効かんぞ! ハンタマ、スカイアッパー!」
岩技の原始の力は、格闘タイプを持つハンタマには効果は今一つ。
すぐさまハンタマは拳を構え、地を蹴って跳び、トゲチックを下から殴り飛ばす。
「トゲチック、立て直せ! エアスラッシュ!」
吹っ飛ばされて回転しながら宙を舞うトゲチック。しかし何とか体勢を立て直し、羽ばたいて空気の刃を飛ばす。
「そんな体勢からの攻撃は喰らわん! ハンタマ、辻斬り!」
弧を描いて空気の刃が飛んでくるが、それよりも速くハンタマはトゲチックの横を駆け抜け、すれ違いざまに鋭い爪でトゲチックを切り裂く。
「くっそ、やっぱ速え……! トゲチック、マジカルリーフ!」
「私のハンタマの機動力を舐めるなよ。ハンタマ、シャドークロー!」
襲い来る、光を放つ葉を、ハンタマは影の爪を振るって次々と破壊していき、
「氷柱パンチ!」
すぐさま氷柱で拳を覆い、トゲチックへと突っ込んでいく。
「そこだ! トゲチック、神通力!」
向かってくるハンタマ目掛けて、トゲチックは神々しい念力を起こし、今度こそハンタマの動きを止める。
「引き寄せてエアスラッシュ!」
念力を操り、トゲチックはハンタマを思い切り引き寄せ、間髪入れずに羽ばたいて空気の刃を飛ばし、ハンタマに刃を直撃させる。
「やるな。ハンタマ、辻斬り!」
「その軌道はもう読めましたよ! トゲチック、躱してマジカルリーフ!」
ハンタマが一瞬でトゲチックの近くに現れるが、爪を振り抜く前にトゲチックは横へと飛び、不思議な光を放つ葉の刃を放つ。
「むっ、ハンタマ、シャドークロー!」
「させるか! トゲチック、神通力!」
ハンタマが影の爪を振るうよりも速くトゲチックは神々しい念力を放ち、ハンタマの動きを止めてしまう。
直後に、葉がハンタマの体を切り裂く。
「とどめだ! 叩きつけてエアスラッシュ!」
ハンタマを地面に叩きつけ、そしてすかさず羽ばたいて空気の刃を飛ばす。
避けられるはずもなく、ハンタマは刃の一撃をまともに喰らう。
機動力に優れるハンタマは、耐久面は非常に脆い。
効果抜群の技を連続で受け、ハンタマは戦闘不能になってしまう。
「むう、ハンタマ、よくやったな。戻って休んでいろ」
ハンタマでもう少し勝つ作戦だったのか、少々惜しげな表情を浮かべて、カラタチはハンタマをボールに戻す。
しかし、すぐに気を取り直し、次のボールを取り出す。
「そのトゲチック、なかなかやるな。まさか私のハンタマが一体も倒せずに負けるとは」
だが、とカラタチは言葉を続け、
「ここからはそう簡単には勝たせんぞ! 気合入れて行けよ、チャーレム!」
カラタチの二番手はチャーレム。合掌するように掌を合わせ、片足で立っている。
「チャーレムか。神通力は抜群にならないけど、それならトゲチック、エアスラ——」
「バレットパンチ!」
トゲチックが羽ばたくよりも早く、チャーレムは動いた。
一瞬でトゲチックの正面へと跳び、弾丸のような連続パンチでトゲチックを吹っ飛ばす。
「速いッ……! トゲチック、マジカルリーフ!」
「躱してバレットパンチ!」
体勢を崩しながらも、トゲチックは光を放つ葉の刃を飛ばすが、再びチャーレムは神速で動き、トゲチックを弾丸のようなパンチで吹っ飛ばしていた。
ハンタマ戦でのダメージも蓄積していたトゲチックは、ここで戦闘不能となってしまう。
「トゲチック、よくやった。ハンタマを倒したのはでかいぜ」
トゲチックを労い、ボールに戻し、レオは次のボールを取り出す。
「次は頼んだぜ、ルクシオ!」
レオの二番手は、ルクシオだ。
「電気タイプのルクシオか。見たところ、お互いに有効打はなさそうだが?」
「そうですね。ということは、どっちの戦術が相手を上回るか、ってところですね」
合掌と片足立ちの体勢を一切ブレさせず、チャーレムはじっとルクシオを見据える。
ルクシオは牙を剥き出し、低く唸ってチャーレムを威嚇する。