二次創作小説(紙ほか)

Re: 第八十二話 跳躍 ( No.179 )
日時: 2013/08/15 15:52
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: Q1X0ZXes)
プロフ: 思うところがあって後書きを消すことに。

「トゲチック、ありがとう。休んでてくれ」
トゲチックを戻し、レオは次のボールを取り出す。
「次はお前だ。任せたぞ、レントラー!」
レオの二番手はレントラーだ。
「あら、ルクシオが進化したんだ」
「はい。でもママルさん、僕のルクシオ見たことありましたっけ?」
「ユカっちが言ってたんだよ。電気タイプに負けたーって、悔しがってたよ」
だけど、とママルは続け、
「ユカっちが負けても、私は負けないよ! トノッパー、虫のさざめき!」
トノッパーが翅を細かく振動させ、衝撃波を飛ばす。
「レントラー、十万ボルト!」
対してレントラーは高電圧の強力な電撃を放って衝撃波を打ち消すと、
「怒りの炎!」
憤怒の感情の如く荒れ狂う炎を撃ち出す。
「トノッパー、飛び跳ねる!」
トノッパーは地を蹴り、炎を躱すと共に空高く跳び上がる。
十秒ほどして、トノッパーが超高速で落下してくる。
「レントラー、十万ボルト!」
レントラーは上空を見上げ、トノッパー目掛けて高電圧の強力な電撃を撃ち上げる。
トノッパーに命中するのだが、それでもトノッパーは電撃を打ち破り、レントラーに直撃。
十万ボルトで軽減され、さらに飛び跳ねるは飛行タイプの技なので、致命傷となるダメージではないが、それでも威力は高い。
恐らくこの技がトノッパーの主力技なのだろう。
「この子の飛び跳ねるはそう簡単に跳ね返せないよ! トノッパー、ダイヤブラスト!」
トノッパーは周囲に爆発を起こし、ダイヤのように青白く煌めく爆風を起こす。
「レントラー、躱して氷の牙!」
レントラーは地を蹴って跳び、爆風を躱すと、牙に鋭く長い氷を纏わせる。
鋭い氷の牙が、トノッパーに突き刺さる。
「それくらい問題ない! トノッパー、虫のさざめき!」
氷の牙のダメージを耐え切り、トノッパーはすぐさま反撃に出る。
翅を細かく振動させ、衝撃波を飛ばし、レントラーを吹っ飛ばす。
「まだまだ行くよ! トノッパー、ダイヤブラスト!」
トノッパーは青白く煌めく爆風を放ち、さらに追撃をかける。
「レントラー、怒りの炎!」
体勢を崩しながらも、レントラーは荒れ狂う憤怒の業火を放ち、爆風を何とか相殺する。
「よし! レントラー、十万ボルト!」
体勢を取り戻し、レントラーは高電圧の強力な電撃を撃ち出す。
「トノッパー、虫のさざめき!」
トノッパーは翅を振るわせて衝撃波を飛ばし、電撃を相殺。
「氷の牙!」
「飛び跳ねる!」
レントラーが牙に鋭く長い氷を纏わせ、トノッパーに襲いかかるが、トノッパーは空高く跳び上がって牙を躱した後、数秒置いて急降下攻撃する。
「レントラー、躱して怒りの炎!」
レントラーは大きく横へ跳ぶ。
刹那、レントラーが先程まで立っていた場所にトノッパーが直撃した。
しかしその瞬間は大きな隙。
レントラーの放った憤怒の感情の如く燃え盛る炎に、トノッパーは呑み込まれてしまう。
「レントラー、十万ボルト!」
そこにレントラーが高電圧の強力な電撃を撃ち込む。
炎の中にいるトノッパーに直撃し、炎が消えると、トノッパーは戦闘不能となっていた。
「トノッパー、よく頑張ったね。戻って休んでて」
ママルはトノッパーを労い、ボールに戻す。
「トノッパーは耐久力はそんなにないからね、よく頑張った方だよ」
そう言いながら、ママルは次のボールを、いや、先程のボールを取り出す。
「バトルスタート、ストライク!」
ママルのポケモンは再びストライク。先程濡れた翅はもう乾いたようで、休んでいた分少しだけだが疲労回復もしているようだ。
「電気タイプのレントラーに、飛行タイプを持つストライクですか?」
「まあね。そのレントラーに対しては、パワーで撃ち合うよりスピードを重視した方がいいと思ってね」
そして、
「ストライク、真空波!」
ストライクが先手を取り、素早く空気の波動を放つ。
「レントラー、十万ボルト!」
先制攻撃を喰らったレントラーだが、体勢を崩さず、高電圧の強力な電撃を放って反撃。
「ストライク、躱してシザークロス!」
しかしストライクは素早く飛び上がって電撃を躱し、両鎌を交差させてレントラーを切り裂く。
「やっぱり速い……レントラー、怒りの炎!」
レントラーは憤怒の感情の如く荒れ狂う炎を放つ。
ストライクは壁際におり、さらに広範囲から炎が襲いかかるが、
「ストライク、真空波!」
ストライクは素早く空気の波動を放ち、炎の一点に穴を開ける。
当然すぐに塞がってしまう穴だが、ストライクは高速でその穴を潜り抜け、喰らうダメージ最小限に留める。
「氷の牙!」
そこへレントラーが鋭い氷の牙を伸ばし、ストライクに噛み付く。
「ッ、ストライク、シザークロス!」
しかし、レントラーに噛み付かれながらもストライクは両鎌を振り抜き、レントラーを切り裂く。
「ストライク、真空波!」
レントラーの牙が離れたところで、さらにストライクは空気の波動を素早く放ち、レントラーへと追撃を喰らわせる。
「よぉーし調子出て来たよ! ストライク、燕返し!」
ストライクは宙に飛び上がり、翅を広げて高速で突貫する。
「レントラー、十万ボルト!」
レントラーが高電圧の電撃を放って迎撃を狙うが、ストライクは僅かな動きで確実に電撃を躱し、そのままレントラーへと突っ込む。
効果は今一つだが、それでも威力はなかなかのもの。さらに、
「ストライク、シザークロス!」
両鎌を交差させて振り抜き、レントラーを切り裂く。
「くっ、レントラー、怒りの炎!」
「させないよ。ストライク、真空波!」
レントラーが炎を放つより早くストライクが空気の波動を撃ち出し、レントラーの攻撃を止める。
「シザークロス!」
そこにストライクが両鎌を振るい、レントラーを切り裂く。
レントラーの体がぐらりと揺れる。ダメージが大分溜まってきているのだ。
「これを逃す手はないね! ストライク、もう一度シザークロス!」
「レントラー、来るぞ! 怒りの炎だ!」
両鎌を構えて突っ込んでくるストライクへと、レントラーは荒れ狂う怒りの炎を撃ち出す。
「ストライク、真空波!」
しかし、ストライクは素早く空気の波動を撃ち出し、先程のように炎の壁に穴を開ける。
炎がストライクを掠めるが、それでもストライクはその穴を高速で潜り抜け、両鎌を振るい、レントラーを切り裂いた。
レントラーの体が傾く。そのまま草の生えた地面に倒れ、戦闘不能となってしまった。
「レントラー、よく頑張った。休んでてくれ」
レオはレントラーを戻し、最後のボールを取り出す。
「これで最後だ。頼んだぜ、ポッチャマ!」
レオの最後のポケモンは、エースのポッチャマだ。
「あら、そのポッチャマ、まだ進化してないんだ。それでもなかなか強そうだけど」
「ええ。進化してないだけで、ポッチャマは僕のエースですよ」
「そうこなくちゃね。じゃ、そのポッチャマの攻撃パターンを調べさせてもらうわ」
ポッチャマを見据え、にやりと笑ってママルは呟く。