二次創作小説(紙ほか)
- Re: 第百二十五話 反撃 ( No.259 )
- 日時: 2014/07/09 19:13
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: VYLquixn)
「チリーン、ハイパーボイス!」
アスカとトパズとのバトル。
チリーンが大きく息を吸い込み、体内で音を反響させ、大音量の音波を放つ。
「チルタリス、コットンガード!」
チルタリスは羽毛を身体中に纏わせ、衝撃波を防ぐと、
「龍の波動!」
龍の力を凝縮させ、波動の弾として撃ち出す。
「チリーン、サイコキネシス!」
チリーンが強い念力を操る。
念力を一点に集め、龍の波動にぶつけて相殺するが、
「大文字!」
既にチルタリスが次の技を放っている。
燃え盛る大の字型の炎が、チリーンに襲い掛かる。
「ッ、チリーン、神秘の守り!」
チリーンの体がベールに包まれる。
灼熱の業火がチリーンの体力を奪うが、体が焦がされることはない。
「息つく間もあげないから! チルタリス、龍の波動! 連射しなさい!」
チルタリスが龍の力を溜め込む。
それを一点に凝縮した龍の波動を、次々と撃ち出していく。
「やむを得ん。チリーン、サイコキネシス!」
チリーンは強い念力を操作し、波動を一つずつ操っていく。
別の龍の波動と激突させ、二つずつ潰していくが、残った一つは防ぎ切れず、直撃を受けて吹っ飛ばされる。
「チルタリス、冷凍ビーム!」
吹っ飛ぶチリーンに狙いを定め、チルタリスが冷気の光線を放つ。
「調子に乗るなよ! チリーン、ハイパーボイス!」
チリーンが体勢を強引に整える。
そのまま大きく息を吸い込み、大音量の声と共に衝撃波を撃ち出し、冷凍ビームを相殺する。
「さて、反撃といこうか。チリーン、まずはシャドーボール」
チリーンが影の弾を周囲に浮かべる。
それも一つではない。四つものシャドーボールを作り上げ、
「サイコキネシスだ!」
その影の弾に念力を掛ける。
不規則な動きで、影の弾がチルタリスに襲い掛かる。
「チルタリス、大文字!」
チルタリスが煌々と燃え盛る大の字型の炎を撃ち出すが、影の弾は大きく軌道を変えて炎を避け、横からチルタリスに命中する。
「チリーン、ハイパーボイス!」
チルタリスが体勢を崩したところに、チリーンが大音量の音波を放つ。
「チルタリス、コットンガード!」
チルタリスの体を羽毛が包み込む。
音波によって全て吹き飛ばされるが、チルタリス自身はほぼダメージを負わない。
「反撃よ! チルタリス、冷凍ビーム!」
チルタリスが息を吸い込み、冷気の光線を放つ。
「チリーン、神秘の守り!」
チリーンはその体を光るベールに包み、冷気を遮断し、ダメージを抑え、
「サイコキネシス!」
すぐさま念力の波を放って反撃、チルタリスを押し戻す。
「下手に躱したり、相殺したりすると、反撃が遅れる場合がある。相手の技によっては、あえてダメージを抑えて受けることで、より確実に反撃出来ることもあるのだよ」
「なるほどね! チルタリス、龍の波動!」
チルタリスが龍の力を波動に変えて撃ち出す。
「チリーン、サイコキネシス!」
対してチリーンは再び念力の波を放ち、相殺する。
「大文字!」
「サイコキネシス!」
チルタリスが大の字型の炎を撃ち出すが、またもチリーンは念力を操り、今度は念力を一点に集めて炎の中心部にぶつけ、大文字に穴を開ける。
「シャドーボール!」
炎に開いた突破口から影の弾を撃ち出し、的確にチルタリスを狙う。
シャドーボールが命中し、チルタリスが空中でバランスを崩す。
「もう一度ハイパーボイス!」
「二度も通用しないわよ! 大文字!」
再びチリーンが大音量の衝撃波を放つが、チルタリスも素早く立て直し、激しく燃え盛る大の字型の炎を放つ。
お互いに競り合うが、やがて炎が衝撃波を打ち破り、チリーンに大文字が命中、今度こそその体を焼き焦がしていく。
「まだ終わらんぞ! チリーン、サイコキネシス!」
チリーンが強い念力を操り、それを周囲に集めていく。
最大まで強めた念力を一点に集め、光線のように撃ち出す。
「随分と応用が効くみたいね。チルタリス、負けないわよ! 龍の波動!」
チルタリスもよりたくさんの龍の力を一点に溜め込み、波動の弾に変えて撃ち出す。
お互いの一撃が激突し、激しく競り合うが、やがてその均衡は崩れる。
チルタリスの波動が、念力の光線を打ち破り、チリーンを吹っ飛ばした。
「これでとどめよ! チルタリス、大文字!」
チルタリスが煌々と燃え盛る大の字型の業火を放つ。
大きく体勢を崩したチリーンに、これを躱す術はなかった。
炎が消えたその時、チリーンは体を真っ黒に焦がし、戦闘不能となって倒れていた。
「ポリゴンZ、雷!」
ポリゴンZが全身をガクガクと震わせ、雷に匹敵するほどの超高電圧の電撃を放つ。
「ヘラクロス、躱して瓦割!」
翅を広げて飛び上がり、電撃を躱すと、ヘラクロスは一気にポリゴンZへ接近し、硬い角を振り下ろす。
「ポリゴンZ、サイコキネシス!」
しかしポリゴンZには届かない。
ポリゴンZが放つ強い念力の前に、ヘラクロスの攻撃は弾かれ、逆に吹き飛ばされてしまう。
「まだ終わりませんよ。ポリゴンZ、冷凍ビーム!」
狂ったような挙動と共に、ポリゴンZが冷気を帯びた光線を撃ち出す。
「くっ、ヘラクロス、岩雪崩!」
ヘラクロスは自分の正面に無数の岩を落とし、冷凍ビームを遮断する。
岩の表面は瞬く間に凍りついていくが、ヘラクロスには届いていない。
「その程度の岩なら、ポリゴンZ、雷!」
ポリゴンZが雷の如き電撃を放つ。
ヘラクロスを守る岩は衝撃によって吹き飛ばされるが、
「ヘラクロス、襲撃!」
ヘラクロスは既にそこにはいない。
一瞬でポリゴンZの背後へと回り込み、角を振るってポリゴンZを弾き飛ばす。
「瓦割だ!」
ヘラクロスが追撃をかける。
吹っ飛ぶポリゴンZを追って飛び、硬い角を振り下ろす。
「ポリゴンZ、サイコキネシス!」
しかしポリゴンZは体勢を崩しながらも念力を放ち、何とかヘラクロスの角の一撃を止める。
(とりあえず、全ての技は確認出来た。だけど、このポリゴンZの実力、半端ないな……)
マツリの最初の二体は、戦法をある程度知っていたとはいえそこまで強くはなかったが、このポリゴンZだけは違う。
こいつだけは、天将が持っていてもおかしくないほどの強敵だ。火力だけなら、ソライトのジバコイルに匹敵するかもしれない。
そんなレオの思惑など知らず、マツリは次の指示を出す。
「さあ、次はこっちのターンです。ポリゴンZ、冷凍ビーム!」
ポリゴンZは冷気を溜め込み、冷寒の光線を撃ち出す。
「ヘラクロス、瓦割!」
対して、ヘラクロスは角を思い切り振り下ろし、冷凍ビームを強引に止めると、
「岩雪崩!」
ポリゴンZの頭上から、無数の岩を落としてポリゴンZの動きを止める。
「もう一度瓦割だ!」
岩に覆われたポリゴンZに、上空からヘラクロスが狙いを定める。
威力は十分。岩もろともポリゴンZを吹っ飛ばそうと、硬い角を振り下ろすが、
「ポリゴンZ、サイコキネシス!」
岩の内側で、ポリゴンZが念力を一点に溜め込み、一斉に周囲に撃ち出す。
トパズのチリーンのサイコキネシスと、ほとんど同じ応用。
力を瞬時に解き放つことで衝撃波を起こし、周囲の岩を吹っ飛ばした。
弾け飛んだ岩を前に、ヘラクロスの動きが一瞬止まる。
「ポリゴンZ、もう一度サイコキネシス!」
その隙を逃さず、第二波が放たれる。
強い念力の波が撃ち出され、ヘラクロスは直撃を受けて吹っ飛ばされる。
効果抜群の一撃、ダメージは相当大きい。
「だから言ったでしょう?」
小さく笑みを浮かべて、マツリが告げる。
「タイプ相性如きじゃ、私のポケモンZは止められないんですよ。貴方のポケモンでは、私のポリゴンZには勝てません」
「……うるせえよ」
マツリの言葉に対し、レオも言い返す。
「やってみなきゃ分かんねえだろ! ヘラクロス、瓦割だ!」
ヘラクロスが翅を広げ、ポリゴンZを見据えて飛び出す。
「ポリゴンZ、雷!」
対してポリゴンZは雷に匹敵する超高電圧の電撃を撃ち出すが、ヘラクロスは僅かに逸れて電撃を躱し、ポリゴンZに角の一撃を叩き込む。
ポリゴンZが吹っ飛ばされる。効果は抜群だ。
「あくまで戦いを選ぶみたいですね。分かりました、まだ早いですが、それならここで終わらせますよ」
マツリの表情から笑みが消える。
「ポリゴンZ、サイコキネシス!」
ポリゴンが強い念力を操作する。
周囲に念力を掛け、ヘラクロスの動きを止め、地面へと叩き落とす。
そして。
「ポリゴンZ、破壊光線!」
念力を解除し、瞬時にポリゴンが赤黒い光を放つ必殺の破壊光線を撃ち出す。
念力が解けたとはいえ、先ほどまで押さえつけられていたヘラクロスに、この一撃を躱すことは出来なかった。
破壊光線がヘラクロスに命中し、爆発を起こす。