二次創作小説(紙ほか)
- Re: 第六話 穿つ嘴 ( No.32 )
- 日時: 2013/08/15 13:32
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: Q1X0ZXes)
「コリンク、スパーク!」
コリンクはその身に電撃を纏い、ララミンゴ目掛けて突っ込むが、
「甘いんだよねェ! ララミンゴ、ドリルライナー!」
ララミンゴは嘴を突出し、回転しながら突っ込み、コリンクを迎え撃つ。
「ッ……こいつも地面技を!」
コリンクとララミンゴが正面から激突するが、ドリルライナーは地面技。
効果抜群の技に打ち勝つことは出来ず、コリンクは押し負け、吹っ飛ばされて戦闘不能となってしまう。
「コリンク、よくやった。休んでてくれ」
レオはコリンクを戻し、次のボールを取り出す。
「さあ、あとはお前が頼りだ。ポッチャマ!」
レオの次のポケモンは、エースのポッチャマ。
「へェ、水タイプかァ。それなら雨のいい影響を受けられるねェ」
だけど、とツバキは続け、
「それでも、僕のララミンゴには勝てないンだよねェ! ララミンゴ、ドリルライナー!」
ララミンゴは翼を広げると、嘴を突出し、回転しながらポッチャマへと突っ込む。
「ポッチャマ、かわしてバブル光線!」
ポッチャマは横に跳んでララミンゴの突進を避けると、大量の泡の光線を勢い良く放つ。
雨が降っているため、泡の威力は増している。
「ララミンゴ、躱して滑空!」
ララミンゴは泡を躱して上空へ飛び上がると、羽を広げて滑るように急降下し、ポッチャマへと体当たりする。
「それくらいなら何ともないぜ。ポッチャマ、乱れ突きだ!」
ポッチャマはすぐさま体勢を取り戻し、ララミンゴに飛びつき、嘴でひたすらララミンゴを突く。
「振り払え! ララミンゴ、熱湯!」
ララミンゴはポッチャマの連撃に耐えつつ、煮えたぎる熱湯をポッチャマに浴びせかける。
雨で威力が上がった熱湯を浴び、ポッチャマは動きを止めてその場に蹲る。
「そこだよォ! ドリルライナー!」
その隙を逃さず、ララミンゴは嘴を突出し、ドリルのように回転しながら突撃、ポッチャマを弾き飛ばす。
「くっ、ポッチャマ、バブル光線!」
ドリルライナーの威力は高いが、致命傷ではない。ポッチャマは起き上がると、勢いよく泡の光線を発射する。
「ララミンゴ、熱湯で相殺!」
対してララミンゴは煮えたぎる熱湯を放ち、泡をまとめて相殺。
さらに、
「ララミンゴ、アクアジェット!」
「ポッチャマ、こっちもアクアジェット!」
ララミンゴが水を纏って突進すると同時、ポッチャマも水を纏って地を蹴り、ララミンゴを迎え撃つ。
水を纏った、お互いの突進がぶつかり合う。
どちらも雨で強化され、威力は互角。
互いに激しくせめぎ合い、やがてお互いに後ろへと退く。
「やるねェ。ララミンゴ、滑空!」
ララミンゴは再び飛び上がると、滑るように急降下し、ポッチャマへと襲い掛かる。
「ポッチャマ、バブル光線で迎撃だ!」
ポッチャマはララミンゴの正面へと立ち、勢いよく泡の光線を放ち、ララミンゴを迎え撃つ。
滑空の突進では泡を破壊することは出来ず、ララミンゴは泡に押し負ける。
「乱れ突きだ!」
体勢を崩したララミンゴの懐へとポッチャマは跳び、嘴でララミンゴの腹部を連続で突く。
「ララミンゴ、耐えるよォ! 熱湯!」
ララミンゴはポッチャマ目掛けて、煮えたぎる熱湯を浴びせかける。
「同じ手を喰うかよ! ポッチャマ、回避だ!」
素早くポッチャマは後ろへと跳び、熱湯を回避する。
「だったらドリルライナー!」
「こっちはアクアジェット!」
ララミンゴは嘴を突出し、ドリルのように勢いよく回転しながら突っ込む。
対してポッチャマも水を体に纏い、ララミンゴを迎え撃つべく突撃する。
だが。
「かかったねェ! ララミンゴ、連続で熱湯!」
ララミンゴは回転を解き、ポッチャマ目掛けて煮えたぎる熱湯を何発も浴びせる。
ポッチャマは今、水を纏っている。
そのポッチャマ全体を覆う水へと、大量の熱湯を浴びせられたらどうなるか。
「やばいっ、ポッチャマ!」
ポッチャマの周りの水が一気に熱湯へと変貌し、ポッチャマに牙を剥く。
ポッチャマは慌ててアクアジェットを解除し、勢いが止まり、その場に落ちてしまう。
「そこだァ! ララミンゴ、ドリルライナー!」
ツバキがその隙を逃すはずがない。
ララミンゴは嘴を突き出すと、高速回転しながら突っ込み、ポッチャマに正面から激突する。
「ポッチャマ!」
ポッチャマの小さい体が宙を舞う。
「よく頑張ったよォ。だけど惜しかったねェ、まだ僕には勝てないようだねェ」
ツバキは笑いながらそう言い、
「決めるよォ! ララミンゴ、アクアジェット!」
ララミンゴは体に水を纏い、ポッチャマへと突っ込む。
ポッチャマはまだ体勢が整っていない。反撃をしようにも万全な威力では放てず、回避は不可能。
ここで出せる技は、一つしかない。
「これしかねえ。ポッチャマ、やるぞ! 我慢だ!」
ポッチャマは体に力を込め、忍耐の体勢を取る。
「おいおい、ポッチャマの体力を考えてるのかァ? それじゃ自殺行為だよォ。ララミンゴ、決めろォ!」
直後、ララミンゴの水を纏った突撃がポッチャマを捕らえる。
しかし、ポッチャマは何とか踏ん張り、吹っ飛ばされることなくその場に踏みとどまる。
「しぶといねェ! ララミンゴ、熱湯!」
その場から、ララミンゴは煮えたぎる熱湯を連続で浴びせかける。
「これで終わりだよォ! ララミンゴ、ドリルライナー!」
ララミンゴは一旦ポッチャマから離れると、すかさず嘴を突出し、回転しながらポッチャマへと突撃する。
(ここしかない!)
対して、レオは迷わなかった。
「今だポッチャマ! 我慢を解き放て!」
ポッチャマの体が、赤く光り出す。
回転しながら向かってくるララミンゴ目掛けて、全身全霊の力で体当たりし、思い切りララミンゴを吹っ飛ばした。
「おォ!? ララミンゴ!」
「とどめだ! ポッチャマ、アクアジェット!」
最後の力を振り絞り、ポッチャマは水を纏い、吹っ飛ぶララミンゴへと突撃する。
ただし、その水の量は通常よりもはるかに多い。
ポッチャマは、体力が残りわずかの時、特性『激流』が発動し、水技の威力を跳ね上げることができる。
ララミンゴに激突し、ララミンゴは再び吹っ飛ばされる。
「……やるじゃんかァ」
ツバキがそう言い放った直後、ララミンゴは地面に落ちる。
目を回しており、完全に戦闘不能だった。
「ウゥーン、負けちゃったなァ。流石はポケモンリーグ三位入賞者だ、ポケモンへの指示も上手いねェ」
「最後はほとんど賭けでしたよ。一つ間違えれば負けてました」
「そこを見極められたのも、君の実力だよォ」
そして、ツバキは箱のようなものを取出し、フタを開ける。
中に置かれていたのは、蓮の葉のような形をした、水色のバッジだ。
「ハスバナジムを突破した証、ミザールバッジだよォ。受け取ってくれたまえ」
「ありがとうございます!」
レオのバッジケースに、最初のバッジがはめ込まれた。