二次創作小説(紙ほか)
- Re: 第二十二話 渦 ( No.64 )
- 日時: 2013/08/15 13:47
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: Q1X0ZXes)
「では。コマレオ、まずは火炎放射」
先攻はモミジ。
コマレオはまず自身を鼓舞するように吼えると、灼熱の炎を発射する。
「トゲチック、原始の力!」
対してトゲチックは宙に岩を浮かべて、その岩を盾とし、炎を遮断。
さらに炎が消えた瞬間を狙い、その岩をコマレオへと撃ち出す。
「でしたらコマレオ、アイアンヘッドでございますよ」
コマレオは額を硬化させ、襲い来る岩を次々と破壊し、
「ワイルドボルトでございますよ」
体に激しい電撃を纏い、コマレオはトゲチック目掛けて走り出す。
「トゲチック、神通力!」
向かってくるトゲチックは神々しい念力の波を放って電撃の突進の相殺を狙う。
しかし、念力の波は電撃をある程度削ぐことは出来たものの、完全に相殺することが出来ず、コマレオはトゲチックに激突する。
威力を弱めていたため直撃よりはダメージが低いものの、ダメージは大きめ。
「だったらトゲチック、エアスラッシュ!」
トゲチックは素早く体勢を立て直し、空中へ飛び上がると、羽ばたいて空気の刃を飛ばす。
「コマレオ、火炎放射」
コマレオは灼熱の炎を噴射し、空気の刃を相殺。さらに、
「アイアンヘッドでございますよ」
額を硬化させ、コマレオはトゲチックへ突っ込む。
「神通力じゃだめだな。トゲチック、躱してマジカルリーフ!」
アイアンヘッドの勢いはワイルドボルトとほとんど同じ。レオは神通力では同じように相殺できないと判断し、トゲチックは横へ逸れて、そこから光り輝く尖った葉を放つ。
効果は今一つだが、コマレオの体勢を崩すには十分。
「原始の力!」
その隙を狙い、トゲチックは宙に浮かべた岩を一斉に投げつけ、岩はコマレオにまともに命中する。
「あらあら、いい戦法でございますね。コマレオ、ワイルドボルトでございますよ」
コマレオは再び体に激しい電撃を纏い、トゲチックへと向かっていく。
「トゲチック、もう一回原始の力!」
トゲチックは再び岩を宙に浮かべて盾を作り、コマレオの突進を止める。
「エアスラッシュ!」
「火炎放射でございますよ」
電撃が消えた瞬間を狙ってトゲチックは羽ばたき、空気の刃を飛ばすが、コマレオも素早く体勢を切り替え、灼熱の炎を放つ。
「まぁ。でしたらコマレオ、アイアン——」
「遅いですよ! 神通力!」
コマレオが額を硬化させるよりも早く、トゲチックは神々しい念力を操作してコマレオを操り、地面へと叩きつける。
「原始の力!」
そこにトゲチックが宙に岩を浮かべ、コマレオへと撃ち出す。
このコマレオの体勢なら、避けることは不可能。大きなダメージを狙える。
しかし、
「コマレオ、炎の渦でございますよ」
コマレオの鬣が赤く輝き出す。
その刹那、鬣から激しく渦巻く炎が飛び出し、岩を巻き込み、吹き飛ばす。
吹っ飛ばされた岩は、トゲチック自身へと牙を剥く。
「ちっ、トゲチック、マジカルリーフ!」
トゲチックは光り輝く尖った葉を放ち、岩のいくつかを破壊する。
しかし、残った岩がトゲチックに命中、さらに、
「もう一度でございますよ」
コマレオはトゲチックへと跳び、赤く光る鬣から竜巻のように渦巻く炎を放ち、トゲチックを渦の中へと巻き込む。
コマレオは首を下へと大きく振り、その渦をトゲチックごと地面に叩きつける。
「コマレオ、ワイルドボルト」
吹っ飛ぶコマレオを追い、コマレオは激しい電撃を身に纏い、突撃する。
「くっそ、トゲチック、飛べ!」
トゲチックは体勢を崩しながらも、羽を羽ばたかせて飛び上がり、間一髪で電撃の突進を躱す。
「危ない……トゲチック、反撃だ! 神通力!」
トゲチックは素早く首を振って体勢を整え直し、神々しい念力の波を飛ばして反撃する。
「コマレオ、火炎放射」
対してコマレオは灼熱の炎を放ち、念動力の波を相殺する。
「原始の力!」
「アイアンヘッドでございますよ」
トゲチックは宙に岩を浮かべ、その岩を放つが、コマレオは額を硬化させ、地を蹴って、飛んでいるトゲチックへと一気に跳ぶ。
岩を頭突きで粉砕し、そのままトゲチックにも硬い頭突きの一撃を喰らわす。
「やってくれる! だったらトゲチック、エアスラッシュ!」
トゲチックは体勢を立て直し、羽ばたいて空気の刃を放つ。
「コマレオ、ワイルドボルト」
コマレオは激しい電撃をその身に纏い、空気の刃を破壊し、さらにトゲチックにも突撃する。
「トゲチック、原始の力!」
跳んでくるコマレオに対し、トゲチックはコマレオの下へと回り、そこから無数の岩を飛ばして、コマレオを突き上げる。
「チャンスだ! エアスラッシュ!」
宙へと高く突き上げられたコマレオへ、トゲチックはさらに羽ばたいて空気の刃を飛ばし、コマレオの腹を切り裂く。
コマレオが地面に落ちる。もう体力は残りわずかだろう。
「決めるぞ! トゲチック、原始の力!」
トゲチックは宙に岩を浮かべ、その岩を投げつける。
コマレオはまだ起き上がっていない。そこに岩が落とされ、コマレオは岩の直撃を——
「コマレオ、炎の渦でございますよ」
——受ける直前に、コマレオの鬣が一際赤く輝き出す。
次の瞬間、鬣から嵐のような炎の竜巻が飛び出す。
その竜巻は岩もろともトゲチックを呑み込み、トゲチックは灼熱の炎の渦に焼かれていく。
そしてコマレオは、その渦を地面へと思い切り叩きつける。
「トゲチック!」
渦が晴れると、そこには体の一部が焼け焦がされ、戦闘不能になったトゲチックの姿。
「トゲチック、よくやった。ゆっくり休んでてくれ」
レオはトゲチックをボールに戻す。
「今のは、猛火の特性ですね」
「ええ、その通りでございますよ。知っているようでしたら、説明は不要でございますね」
猛火は、体力が減ってピンチに陥ったとき、炎タイプの技の威力を大きく上げる特性だ。
「だけど猛火が発動してるってことは、そのコマレオはピンチってことだ。サクっと決めるぞ」
そして、レオは次のボールを取り出す。