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志穂の長い長いお説教をたっぷり聞き終えた徹平。べっこりとへこんでいた。
「母ちゃんより怖かった・・・」
ボソリと呟くと、前を歩いていた志穂がギロリと睨んでくる。ひっと小さい悲鳴を上げ、徹平は黙りこくった。
「自業自得だな」
「全くだ」
「言い過ぎだよ翔にい、翼にい。まぁ本当だけど？」
灰神兄妹にチクリと言われ、さらに落ち込む。

こんな軽い会話をしているが、内心みんな、不安と恐怖でいっぱいなのだ。
「・・・」
しばしの沈黙が訪れる。きっと同じ事を考えたのだろう。
そのときだった。
「！！」
ルナとタイが、瞳を見開いた。
「どうしたんだ、二人とも・・・」
変化にいち早く気づいた鳴神が、声をかけた。
「・・・サーヤちゃんがいる！」
「えっ」
ルナの言葉に、マテリアルたち、ゆのり、霧亜がざわつく。
「っどこに居る！？」
今まで落ち込んでいて静かだったレイヤが、ルナたちの事をみて言った。
「・・・焦るな。・・・近いのは確かだ。でも、場所が場所だから、うまく感知出来ない・・・」
眉を潜め、ルナとタイは黙る。
数十秒後。
ふっとルナたちが目を開く。そして、走り出した。