二次創作小説(紙ほか)
- サトミちゃんちの8男子【文化祭SEASON突入!】 ( No.52 )
- 日時: 2013/09/01 23:15
- 名前: 美咲 (ID: VW2sEslj)
宿題終わったんで、久しぶりの更新です!
…といっても、まだテストがあるんでまた間が空くかもです(;´・ω・)
〜(八話の)つづき〜
「そういうわけで、皆さん。犬山さんと仲良くしてくださいね。
・・・ではSHR(ショートホームルーム)を始めます。」
そう言うと、先生の目が“キラーン”と効果音がつきそうなくらいに輝いた。
「今から、今年で最後の文化祭の実行委員を決めたいと思います。
…いや、正確にはもう決まっていますが・・・。」
えっ、ぶ、文化祭!?
高校ならともかく、ここ…中学校、だよね?
「えーセンセー。なんで“最後”の文化祭なんスか?」
「マジかよ!俺らこの三年間の中で一年しか出れねえじゃん。」
「この中学校、一昨年から始まったらしいよ…文化祭。」
「うそー。今年で終わっちゃうの!?早くない?」
そんなクラスメイト達の不満の声があちこち飛び交う。
「まあそれはいろいろ事情があって…。でも、最後の文化祭だからこそ一番の思い出にしようではないですか!
…そこで、主に文化祭を進めていく実行委員は・・・」
そこで一旦区切って、先生が大きく息を吸う。
「里見サトミさんです!」
満面の笑みではっきりそう言った先生とは相反して、
一気に静まり返る教室。
里見…サトミ、サトミ…サトミ、里見・・・・・って、
「あ、あたし!?いや、ちょっと…きょ、拒否権、は・・・」
クラスみんなの視線に堪えながらも、先生に拒否権を求める。
「ないです。」
そんなあたしに先生は笑顔を崩さず、即答。
「そ、んなぁ…」
あたしは、先生の言葉と、女子からの“ざまぁ見ろ”という視線から逃げるように項垂れた。
だって、あたしでも分かるよ…、実行委員なんて面倒くさくて大変ってことくらい・・・。
「ハハッ、サトミ、ドンマイだな!」
後ろからは大袈裟なミッチーの笑い声が聞こえるし…。
人事だからって、ムカつく!!
あたしはミッチーの足を思いっきり踏みつけた。
ん?なぜ後ろの席に座ってるミッチーの足を踏めるかって?
そんなの、ミッチーの足が長くてあたしの椅子の下まで入ってきてたからに決まってるでしょ。
「いってえな!なにすんだよ、サトミ!」
「うるさい!あんたが悪いんでしょ。」
「まあまあ、二人とも。静かにしてください。
・・・ところで、実行委員なんですけど、もう一人男子からほしいんですが、誰かなりた・・・」
「——俺やります。」
先生の話を途中で遮って挙手したのは・・・・・・
…隣に座っている、龍。
驚いて彼の顔を見れば、真剣そのもの。
「あ、じゃあ城樹君でいいですね。…では、実行委員になった二人は放課後、生徒会室に来てくださいね。」
周りからは、男子が「おぉ!城樹ナイス!!」という歓喜の声と、
女子が「えぇー。城樹君がするなら私もやりたかった!」という、残念がる声が聞こえる。
先生はその声を背に、そしてSHRの終わりを告げるかのように、教室を出て行ってしまった…。
もう決まってしまったのか、と溜息を一つ吐いて、さっきから疑問に思っていたことを龍に聞いてみる。
「ねぇ、龍。なんでわざわざこんな面倒くさい仕事に自分からなったの?」
でもその答えを聞いて、あたしはすぐに後悔することになる。
「そんなの決まってんじゃん。……サトミが一緒だからだよ。」
それはとてもとても甘ぁ〜い声で。
あたしの肩に手を置いて、耳元でそう小さく呟いてきた。
「なっ!///」
多分、今あたしの顔は真っ赤だろう。
「フッ。ま、頑張ろうな。」
そんなあたしを見て、意地悪に笑う龍。
やっぱりドSだ・・・、昔の龍はどこに行っちゃったんだろう。
あたしは、変わってしまった龍に、そして放課後生徒会室に行くということに憂鬱になり、そのまま机に突っ伏した。
そんなあたし達の会話の様子を訝しげに見ていたミッチーにも気付かずに、ね・・・・・・。
〜第八話終〜
