二次創作小説(紙ほか)

Re: サトミちゃんちの8男子〜幼馴染との再会〜 ( No.9 )
日時: 2014/01/19 18:08
名前: 美咲 (ID: VW2sEslj)



〜第一話「転校生」〜




—学校—




「皆さん、今日は転入生がいます。
     どうぞ、入ってください。」



気品のある担任の言葉を聞いた瞬間、教室内はざわつ
いた。


転入生?珍しいな、こんな中途半端な時期に。



みんなが教室のドアに注目する。一応あたしも今から開くであろう扉に目をやる。
 



ガラッ



その音と共に転入生が入ってきた。


…わっ、身長高い!ミッチーと並ぶよ絶対。

入ってきたのは、金髪で長身の男だった。

それもすごく美形…。






・・・でも、何だろう。

何かおもかげがあるような気がする。
       

気のせい…かな。
 




クラスの女子が“キャァキャァ”騒ぎ出したが、そんな彼女達はお構いなしに先生が進める。




「じゃあ、簡単に自己紹介をお願いします。」




「城樹龍。よろしく。」




「席は〜・・・里見さんの隣が空いてるからそこで。」




えっ、あたしの隣!?

 

そして、ゆっくりこちらの方へと歩みを進める彼。




———でも、あたしの顔を見た瞬間転入生はなぜか驚いた顔になった・・・
・・・・・かと思えば、


「…へぇ。お前、結構可愛いな。」



…ッ!!
な、何この人!いきなり意味分かんないんだけど!



会ったばかりの人に普通そんな事言わないでしょ。



それとも、この人、呪われてるの?・・・・・・
・・・・いや、そんなはずはない。
もう呪いは終わったから。




でも、この龍という人、変な人だっていうことは分かったから、いろいろ巻き込まれないように
あまり関わらないでおこう・・・・・・




……って、何この状況!!城樹龍、授業中の間ずっとあたし見てるし、休み時間はずっとあたしについてくるんだけど!



「ちょっと、いつまでついてくる気?」



あたしは龍から逃れるために、すぐに教室から出てひたすら逃げ回る…


けど、あの長い足にはあたしの足じゃ、敵うはずもなかった。






「さぁ。それよりサトミ、どこ行くんだよ。」




もう、勝手にあたしの名前呼び捨てにしないでよね!

慣れ慣れしい!

いくらイケメンでも許さないんだから!




「あたしがどこ行こうが、
   あんたには関係ないでしょ!」



そう、言ったのにも関わらず、龍はまだ追いかけてくる。


「おい、待てよ!」


「ついてこないで、ストーカー野郎!」



今待てと言われて待つバカがどこにいるのよ!



あたし達は校内を走り回った。



秋だっていうのに汗がにじむ。



———それに、さっきから気になってたけど、
女子からの視線は痛いし・・・・・・




もう久々のあたしの学校生活最悪!!
    
                  〜第一話終〜