二次創作小説(紙ほか)

Re: ハリー・ポッターと無名の生き残り 第七話開始 ( No.102 )
日時: 2013/11/11 20:17
名前: プリア ◆P2rg3ouW6M (ID: .Brpe.C.)

 ふわっと何かが肌に触れた感触を通り越し、一瞬だけホームの騒がしさが消えた。

「うわっ」

 つんのめりそうになって目を開けると、すぐ目の前を男の人が通り過ぎた。

「危ないなぁ。嬢ちゃん、いつまで走ってるんだい?」
「え? ああ、すみません」

 ぽかーんとして、ミーシャは足を止める。
 燃えるような紅色の機関車が、シューッと音を立てて白い煙を上げている。ぐるりと見回して見えるホームの上には、『ホグワーツ行特急11時発』と書いてあり、ミーシャは目を丸くした。確かに、「9 3/4」と書かれた札があるのだ。

 おかしな格好をした人たちがせわしなくあたりを行きかい、その間を色とりどりの猫がするすると駆けていく。ペンポップも、籠の中で猫たちに向かって鳴いていた。

 あのめがねの男の子や、赤毛の子たちはどうしたのだろう。
 人にまぎれて、さっぱりわからない。

 空いている席は……と探してみても、どこもかしこも生徒たちでいっぱいだ。皆、窓から顔を出して家族たちと話し込んでいる。仕方がなしに荷物だけでも乗せようと思い、真ん中らへんの車両へと向かった。

 列車の戸口の階段から荷物を押し上げようとするが、ミーシャの力ではすべて上に上がりきらない。

「何これ? 魔法を使えってわけ?」

 スカートをはいているというのに、膝さえも上げて、膝で荷物を支えつつ無理に持ち上げようとする。
 すると、背後からケラケラと笑い声が聞こえた。

「おーい。君、女の子だろ? 足上げるなって」

 呆れたような言い方だったが、ミーシャは振り返りもせず、声を絞り出した。

「ちょっと……今、お取り込み中なのでっ……話しかけられても!」
「そんな細い腕じゃ持ち上がんないよ。おい、フレッド!」

 ようやくミーシャが振り返ると、背の高い赤毛の男の子が、もう一人、自分とそっくりな子を連れてきたところだった。ここに来る前の駅で見た、双子の人だ。

「なんだよ、ジョージ。おっ? さては女の子をいじめてるのか?」
「レディーに優しい俺がそんなことするかよ。手伝ってやるのさ!」

 二人はミーシャから荷物を受け取ると、ひょいと戸口に上げてしまった。

「あ……ありがとうございます」

 俯いて言うと、双子の一人がミーシャをまじまじと見つめた。

「ほー、かわいこちゃん! 君、目がパープルじゃないか!」
「……それがどうかしたんですか?」

 驚き、怯えたように言うミーシャに、もう一人の双子が笑った。

「お前のお顔が怖いだとよ、フレッド! あんまり見てあげるなよ」
「バカだな、ジョージ。紫の目の女の子って、あれかもしれねえぞ」

 フレッドと呼ばれた方は、ミーシャに向き直る。

「君、殺されかけたことある?」
「殺されっ? なな、なんでそんなこと聞くんですか?」

 すっかり気が動転して、ミーシャはあたふたと慌てる。

 あれは殺されかけたのだろうか? 両親は殺されたし、ミーシャ自身も狙われたことに変わりはないけれど……。殺されかけたけど、生きてます! なんて、自慢するようなことでもなんでもない。第一、自分自身が覚えてもいないというのに。

 一人であわあわと取り乱すミーシャに、フレッドは大きく笑った。

「あー、いいやいいや! あわてんぼちゃん。多分、その様子じゃ違うな。紫だけど!」
「もっと強気な子がそうだろうよ。それよりもハリー・ポッターの方が気になるだろ!」

 双子は、同時にミーシャの頭を叩いた。

「痛っ」
「おいジョージ。お前の力が強すぎて痛いってさ」
「やかましいぞフレッド。ところで君、一年生?」

 ミーシャは顔をしかめつつ、頷いた。
 早く汽車の中に乗り込みたいのに……!

 フレッドという方が、パチンと指を弾いた。

「グリフィンドォォォォォォォォル!」
「はい?」
「って、言われるといいね!」

 もう片方のジョージが、フレッドのセリフに付け加えるように言う。

「もしそう言われたら、俺たちが記念にトイレを吹っ飛ばしてやるよ」
「いいねぇー、ジョージ! まーたママが爆発すること間違いなし!」

 二人はいたづらっぽく笑いながらぐりぐりとミーシャの髪をくしゃくしゃにした後、人ごみにまぎれて消えてしまった。

〜つづく〜

☆少し短めです。ネタに行き詰ったもので(汗)

金曜日のハリポタがすばらしすぎました……。
マクゴナガル先生をはじめとして、皆が城を守ろうとしてかっこよかったです。
何よりも、銀色の雌鹿の美しさ。゜(゜´Д`゜)゜。