二次創作小説(紙ほか)

Re: ハリー・ポッターと無名の生き残り 第五話開始! ( No.46 )
日時: 2013/04/05 15:27
名前: プリア ◆P2rg3ouW6M (ID: 4n3MlAWB)

 その空気の静けさに耐えられず、ミーシャは軽く苦笑いをしながら言った。

「えーと、今なんて……」

 そんなミーシャの狼狽した様子に、マクゴナガル先生は不思議そうに顔を傾けた。

「魔女というのはいきなりすぎましたか? では、あなたには魔女の才能があります、と言った方がよろしいですか?」

 どっちも大して意味が変わらないじゃないか、とミーシャは心の中で叫んだ。

 この、厳格そうな人が、自分に冗談を言っているとは思えない。
 この人の格好も、童話の中に出てくる、よくいる魔女の服装に見える。

 魔法が……本当に存在したのだ。手品などではなく。
 先ほどの箒は、手品ではなく、本当に魔法だったのだ。棒だと思ったものも、本物の杖だったのだ。

 あれほど夢見ていたファンタジーの世界が、目の前にある。いざ目にしてみると、湧き上がる興奮とともに、どこか面食らう気持ちがあった。

「ま、魔法が……本当に存在するの?」
「ええ、もちろん。手品なんかじゃないですよ。……怖いですか?」

 ミーシャは、軽く息を吸い込んだ。
 怖いなんて思わなかった。
 むしろ、怖がっているように思われているのが、悔しかった。

 ミーシャは、きっと表情を引き締め、背筋を伸ばした。

「怖くなんてありません! ただ……その……びっくりで」
 
 すぐにもごもごと口ごもってしまう。

 ミーシャが困惑して目を泳がせているのを見ると、マクゴナガル先生がやんわりと言った。

「あなたには、魔女の才能があるのですよ。それも、ホグワーツできちんとした教育の元、訓練を受ければ、並みの魔法使いたちよりも優秀になれるでしょう。あなたの両親も、そうだったのですから……」

 そうして緑色のマントの中から例の手紙を取り出すと、ミーシャに手渡した。
 ミーシャは黄色味がかった封筒を、そっと丁重に受け取る。
 ずっと見たかった手紙を受け取り、胸がどきどきと高鳴っていた。


   ——————————————

   花咲山 
   ヒマワリ畑隣家・ログハウス
   一番小さい小部屋
   ミーシャ・ライリー様

   ——————————————

 
 エメラルド色の宛名を読むと、ミーシャは冷えた手で中から手紙を取り出した。


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    ホグワーツ魔法魔術学校
    校長 アルバス・ダンブルドア

    親愛なるライリー殿
    このたびホグワーツ魔法魔術学校にめでたく入学を許可されましたこと、
   心よりお喜び申し上げます。教科書並びに必要な教材のリストを同封いたします。
    新学期は9月1日に始まります。7月31日必着でふくろう便にての
   お返事をお待ちしております。                  敬具

                        副校長ミネルバ・マクゴナガル

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 読むだけでは頭に入らず、ミーシャは声に出して音読した。

「このたびホグワーツ魔法魔術学校にめでたく入学を許可されましたこと、心よりお喜び申し上げます!?」

 自分でも、自分の口から出ている言葉がよく理解ができなかった。
 新しい単語が頭の中で飛び交いあい、わけがわからなくなってくる。

「え、あの、これ、どういう意味ですか? ふくろうとか、教科書とか……あばばば……アルバス・ダンブル……」
「ふくろう便、ですよ。少し落ち着いた方がいいですね、あなたは」

 マクゴナガル先生はきっちりと訂正すると、マントの中からボロボロになった白い紙を取り出した。再び杖を取り出すと、紙に向かってふってみせる。すると、白い紙がみるみるうちに小さなふくろうへと変化した。ふくろうは窮屈そうに白い翼を広げてばたつかせたが、飛びはしなかった。
 
「今のが『変身術』ですよ」
「変身術……」

 ミーシャは、きらりと瞳を輝かせた。

 その様子をちらりと見ると、マクゴナガル先生は羊皮紙の巻紙を取り出し、羽ペンでサラサラと走り書きした。
 内容が気になったが、ミーシャは覗き込んであえて内容を読むようなことはしなかった。

 マクゴナガル先生は、手紙を素早く丸めてふくろうの嘴にくわえさせ、再び杖をふる。

 すると、ブンという音とともにふくろうが消えた。

「えっ?」

 ミーシャはぽかーんと口を開けた。
 しかし、一体何を書いたのだか気になって仕方がない。

「あの……何を……」

 ミーシャの眼差しを感じ、マクゴナガル先生は口元で笑ってみせた。

「ここからイギリスまでふくろうを飛ばすのはあまりにも酷なので、イギリスへ飛ばしてやったのですよ。ふくろうは、ホグワーツのダンブルドア校長のところまで手紙を届けてくれるでしょう。手紙には、あなたに入学許可証を渡しましたということを記しました」

 当たり前のように言ってのけたので、ミーシャは話を聞き取るので精一杯だった。

 今置かれている状況を整理した後、「自分が魔女」ということが、水底から湧き上がるように、ゆっくりと思い出される。

「それで……私が魔女だとか言うのは……」
「さきほど言ったとおりですよ。まだ、信じられませんか?」

 ミーシャは、ごくりと喉を鳴らした。
 すうっと息を吸うと、改めて、ログハウス内の暗がりが目に入ってくる。

「え、いや、そんな……私は……」

〜つづく〜

☆アク禁の状態になったりなんなりで、更新が遅れました;
ちなみにこの小説では、数字は日付以外漢数字表記です。


最近、洋画を見ることにはまっています^^
つい昨日も、ナルニア国物語を堪能しましたー。