二次創作小説(紙ほか)

Re: ハリー・ポッターと無名の生き残り 第六話更新中! ( No.76 )
日時: 2013/08/10 10:42
名前: プリア ◆P2rg3ouW6M (ID: vcreLc9n)

 張り詰めた空気に、息が詰まる。
 これは何か話を割り込まないと、まだこの重い話を続ける気だ。オリバンダーさん。

 ミーシャは口元を無理にまげて、ヘラヘラと笑った。

「あのぉ……つまりまとめると、〝うちの店の杖はすごいんです〟っていう宣伝ですよね」
「とんでもない。わしは自分の店の宣伝などいたしませんぞ」
「だってさんざん強力な杖とか言ってたじゃないですか」
「なるほど。随分とお父様に似たようで」

 オリバンダー老人はふむふむと頷いた。

「一つ聞いてよろしいですかな。このダイアゴン横丁まで、どなたと来られたのですか?」

 いざ聞かれると、常に「先生」と呼んでいるせいか、名前がすぐに出てこなかった。

「ホグワーツの先生です。えーっと、マクドナ……マクゴナガル、先生です」
「ほー、ハリー・ポッターよりか実にまともじゃ」
「何がまともなんですか?」
「ハリー・ポッターは、わしの杖を折られた馬鹿もんと一緒に来たもんで」

 老人は、やれやれと頭に手を当てた。

 杖の代金を払って店の外に出ると、ちょうどマクゴナガル先生がこちらに歩いてくる所だった。
 本人の前でマクドナ……なんて間違えたら、恐ろしいことになる。
 しっかりと覚えておこう。マクゴナガル先生。

 マクゴナガル先生は、さっきよりも上機嫌になっていた。

「マクド……マクゴナガル先生!」
「ミーシャ、しっかり自分の杖を買えましたか?」
「はい! 杖が私を選んでくれたんだそうです」

 ミーシャも、先生に合わせて朗らかに答えた。

「そう、それならよかった。……ロングボトムと合うのは久々でした。つい話し込んでしまいましたよ。ですから、あなたが杖を買い終えて店の外で待っているんじゃないかと急いできたんです」

 オリバンダー老人も、随分と話が長かったし、お互い様だ。
 年寄りの話は長いとは、まさにこのこと。

「オリバンダーさんも話が長かったので、平気です」
「そうですか。ああ、ロングボトムは、あなたの話もしてましたよ。少し見かけたけれど、可愛い子だったね、とのことでした」

 人から褒められたことなんて、めったにない……。
 顔から耳まで火照ってくるのを感じ、ミーシャはたじろいだ。

「えっと……その……」
「まるで七変化の能力みたいですね。さあ、最後はペットですよ」
「あ、はい!」

 耳まで真っ赤にしたまま、ミーシャは瞳を輝かせた。

「猫か、ふくろうか、カエルか……。あー、決められない!」
「私のおすすめは猫ですね。猫はさとい生き物なんですよ。……でも、ふくろうは郵便の配達をしてくれます。ヒキガエルは……あんなもの時代遅れですよ」

 どうせなら、マグルなら飼わないペットがよかった。カエルはともかく、猫はマグルにはお馴染みのペットだろう。黒猫は、魔女らしいといえば魔女らしいけれど……。

 空を飛ぶことに、強く憧れていたミーシャだ。翼を持つふくろうに、強く惹かれた。

「私、ふくろうにします」
「猫ではなく?」
「あー、なんかすみません」

 ミーシャは言い、イーロップふくろう百貨店に向かった。
 店内はここもまた薄暗く、ふくろうたちの鳴き声や羽音で騒がしかった。かごの中にいるふくろうたちが、宝石のような瞳をくりくりさせて、こちらを見つめてくる。

 ふくろうと言っても、一口に言えず、さまざまな種類がいる。
 雪のように白いふくろう、穏やかな茶色に琥珀色の目を持つふくろう……。

 ミーシャは悩んだ挙句、一羽のふくろうを連れて店を出た。ミーシャが決めたふくろうは「メガネフクロウ」というらしく、ぽっこりとしたお腹はクリーム色だが、頭と翼は明るい茶色をしている。名前のとおり、両目の間にはメガネの後のように白い模様があった。

 数十分にあたって悩んでいたのは、「ベンガルワシミミズク」にするか、「メガネフクロウ」にするかということだ。ベンガルワシミミズクの凛々しい琥珀色の瞳にも惹かれたし、メガネフクロウのぼけーっとした表情も可愛いと思った。挙句の果てに、「二匹飼うのは駄目なんですか?」と先生にきき、あきれられたほどだ。

「なぜそのふくろうにしたのです?」

 マクゴナガル先生は、かごの中のふくろうを覗き込んだ。
 ミーシャもふくろうを見やり、にっこりと微笑んだ。

「ベンガルワシミミズクもかっこよかったんですが、私には高嶺の花みたいな印象で……。でもこの子はペンギンみたいで、空が飛べなそうに見えるじゃないですか。それが私みたいだと思ったので!」
「……」

 何を言っているのだろう、と先生は眉を寄せると、すっと顔を引き締めた。

「買出しが終わったので、話す時ですね。あなたのこと、ハリー・ポッターのことを」

 その言葉を聞き、ミーシャも真顔になった。
 先生はミーシャの顔色を見やると、顔をあげて辺りを見回した。

「どこか、喫茶店にでも行きましょうか。そこで話しましょう」

〜つづく〜

☆アズカバンが始まる前に、買出し終わったー!
アズカバンは呪文も一気に高度になってきて、楽しいですよね^^
ミーライでもぼちぼちネタは考えております。

ベンガルワシミミズクとメガネフクロウ、
興味が湧いたら検索して画像を見てみてください〜。