二次創作小説(紙ほか)

Re: 黒子のバスケ【私にとって、君は光】 ( No.16 )
日時: 2013/03/18 07:17
名前: 詩隈伊吹 (ID: bKy24fC9)

第7Q【顔、覚えるのが駄目なんです】


「えっと……あたし、君の事知らないよ?」

赤髪のイケメンなんて、覚えていない訳がない。
あたしがそういうと、彼は「そうか」と言って微笑む。

(いや、本当。こんなイケメンは忘れないって、多分。)

あまり人の顔を覚えるのが駄目なあたしに何を期待しても駄目だと思う。

「名前はどうだ? 覚えてないのか?」
「名前?」
「赤司征十郎だ」

(赤司……征十郎……)

ありとあらゆる記憶を巡って見る。
すると確かにある。
赤司征十郎という名前。

「テスト上位者名簿……?」

確認の為、赤司くんに確認する。

「そうなのだよ。赤司はいつもテスト上位者なのだよ」
「あぁ、いつもバンバン1位取ってたしな」
「だけど、この前赤司っち順位抜かれなかったっすか?」
「え……?」
「あぁ、彼女にな」

そう。
あたしはこの前のテストで、なんと1位をとってしまったのだ。
いや、別にうれしかったけどね。
それで、いつも1位独占してた人誰だっけって上位者名簿をみにいったんだよ。
いつも、全然見てなかったけど。気になったから。
それで、『赤司征十郎』って名前覚えてたんだ。

「お前……そんな頭がいいのか?!」
「青峰くんよりは絶対頭いいよ」
「本当なのだよ」
「そっすね」
「黄瀬テメェ、同じくらいの点数の癖にちょうしこくなっ」

(青峰と黄瀬って頭悪いのか……)

そんな事を考えていると、緑間くんが赤司くんに話しかけた。

「あいつが、赤司を抜いた人物だとすると時雨沢梓か」
「あぁ。聞いてたとおりだな。青峰を負かせるとはな」

そんな会話が聞こえた。
聞いてたとおりって……どういう事だろう。


そんな疑問も、すぐに分かってしまった。




『まだ明るい空、あたしの運命は動きだした』