二次創作小説(紙ほか)
- Re: 黒子のバスケ【私にとって、君は光】 ( No.27 )
- 日時: 2013/03/19 07:18
- 名前: 詩隈伊吹 (ID: DJvXcT4Z)
第11Q【紫、よろしくです】
「じゃあ、よろしくお願いします……?」
「んー……」
まず、赤司くんが相手をしてほしいと言ったのは高身長の紫原くん。
赤司くんは、あたしが自分より身長が高い相手にどう対応するか見たいのだろう。さすがに、頭がいいよ。
「じゃあ、10本中2本だ。紫原」
「2本?」
「えっ?! そんだけでいいんすか?!」
「ああ。梓なら、そう簡単にボールをいれさせやしないだろう」
「そうですね、僕もそう思います」
そう薄く笑う赤司くん。そして、テツヤ。
信じてくれるのはありがたい。
だけど、なんか見られてるのはなんかちょっと気恥ずかしい。
「分かったー。赤ちんがそういうなら、そうするー」
「あぁ。さぁ、始めてくれ」
これが試合の合図になった。
最初、あたしがゴールを攻める。
紫原くんは、あたしを通らせまいと長い腕を伸ばす。
確かに、この防御の壁を超えるのはいささか難しい、だけど。
ダムッ
一度、ボールを強くつく。
わざと、相手にボールが飛んでいくように。
紫原くんが、ボールをつかもうと手を移動させる。
そこが、狙い。
紫原くん手がボールに触れる直前、あたしはボールをまた自分の手に戻した。
「っわ?!」
「すげっ! なんだいまの?」
そのまま、ドリブル。
後ろから追ってくる音が聞こえるけど、そんなの関係ない。
「ドリブルしながらなのに、早ぇっ!」
「紫原が追いついていないのだよっ」
「っおりゃっ!」
最後はダンク。
これで、ボールが入った。
リングにつかまって、ぶらぶらしてから床に降りる。
何故か、妙に静かであたしは不思議に思いながらみんなのほうを振り返る。
そこには呆然とあたしをみつめる、青峰、黄瀬くん、紫原くん。
赤司くんは微笑んでいるし、緑間くんは当然という顔をしている。
テツヤに目を向けると、テツヤはあたしにむかって笑ってくれた。
『すごく、嬉しいよ』