二次創作小説(紙ほか)

Re: 黒子のバスケ【私にとって、君は光】第二幕開始! ( No.60 )
日時: 2013/04/02 17:38
名前: 詩隈 伊吹 (ID: y0qltvGJ)

第5Q【成長してる?】



「……なっなんでここに?!」
「いやー次の相手誠凛って聞いて黒子っちが入ったの思い出したんで。挨拶に来たんスよ」

そういいながら、涼太は華麗に舞台から降り立つ。
無駄にイラっとするの、変わってないな涼太。
なんて苦笑する。

「中学の時、一番仲良かったしね!」

そう言って、同意を求めるようにテツヤに笑いかける。

「フツーでしたけど」
「ヒドッ!!!」

……テツヤ変わってない。ツッコミの感じが。うん。
あ、そうだ。あたしの隠れている場所、舞台の袖の所。
すごくないかい?涼太のファンに紛れながら舞台に向かうって結構大変だったんだよ。あ、自慢したかっただけ。……誰に言ってんのあたしは。

「中2から?!」
「いやあの……大げさなんスよ。その記事、ホント」

誠凛の部員くんが持ってきた雑誌に載っていたのだろう。てかあれって、あたしのこともかいてなかったっけ。

「『キセキの世代』なんて呼ばれるのは嬉しいけど、つまりその中でオレは一番下っぱってだけスわ〜」

なんとも言えないような顔をする涼太。
うん。途中入部のあたしより扱い酷かったよな、涼太。

「だから、黒子っちとオレはよくイビられてたよね〜」

またもテツヤに同意を求める。
そしてまたも、

「ボクは別になかったです。てゆーかチョイチョイテキトーなコト言わないで下さい」

テツヤに切り捨てられる。

「あれ?!オレだけ?!」

なんて言って泣くのもまたおなじ。
学習能力、皆無かよ涼太くんよ。
そう思って、苦笑していると。

「っと!?」
バチィ!!!

もの凄い痛そうな音が聞こえた。

「った〜、ちょ……何?!」

涼太がまた泣く。
それから……

「せっかくの再開中ワリーな。けどせっかく来てアイサツだけでもねーだろ。ちょっと相手してくれよ、イケメン君」

まるで野生のトラのような、そんな気迫をだす男子部員。
赤い燃えるような髪、高校生にしては出来上がり過ぎの身体。
……誰だ、あいつ。強そうな感じするけど。

「火神!?」
「火神くん!!」

火神……ってん?!女の子、いるじゃん!!あれ、マネージャーじゃないの?!

「え〜そんな急に言われても……あーでもキミさっき……」

少し考えてから涼太は笑い、ネクタイとブラザーを取る。

「よしやろっか!いいもん、見 せ て く れ た お 礼」
「……!」

まさか、あいつ……火神って奴のプレー……。
あたしは息をのみ、二人のプレーを見つめた。