二次創作小説(紙ほか)

Re: 黒子のバスケ【私にとって、君は光】 ( No.75 )
日時: 2013/04/06 19:33
名前: 四ノ宮(元伊吹 ◆8HAMY6FOAU (ID: gEjk/uPS)

番外編Part1帝光時代編

【もしも、赤司様が梓と両思いだったら】


あたしには、好きな人がいる。
赤い髪の、身長は低……いや、普通のバスケ部主将、赤司征十郎。
そんな彼は、今……

「すぅ……すぅ……」
「……っぅう」

あたしの膝の上で寝ている。

(うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!死にたいぃぃぃぃぃ!)

もう何がなんかもう、顔が熱くて溶けちゃいそう。
だって、好きな人だよ?好きな人が膝にっ……にゃぁぁぁっ!!
脳内プチパニックをおこしているあたしに気づかず、征十郎は眠りこけている。

ていうか、これ。征十郎から言い出したんだよね……。

『梓』
『ん?なに』
『膝枕してくれ』
『は……?』

そんな唐突なお願い。
なんの風の吹き回しだよっ?!なんて思ったけど、何処となく頬が赤い征十郎を見て、断れなかった。てか、嬉しかった。

「あー、もう。……征十郎さんよー」

なんていいながら、さらさらの赤い髪の毛をいじってみる。
本当にさらさらしてる。髪の毛一本一本が細くて、なんか儚い感じがする。
あたしでも、そんなさらさらじゃありませんよ。ずるい。

「はぁ……」

いろいろ入り混じった感情を吐き出した。
こんなことされたらね、期待しちゃうじゃん。
膝枕とか、ね。普通、恋人とか特別視してる人とかにしかやらないでしょ?
本当期待しちゃうよ、もうさ。

「……好き」

あたしの心はいつも征十郎でいっぱいだ。
何もかもが全部、愛しくて。大好きで。
いつから好きになったとか覚えてない。
でもね、大好き。
それだけが、あたしの心を満たしてしまう。

「征十郎……、大好きだ……」






「……俺も………」
「……え」

そのとき不意に征十郎の頭が動いてあたしの顔の目の前にきた。
それからなにを確認する間もなく、唇に柔らかいものが触れた。

「……っ!、」

あ、やばい。
あたし、なんで。

触れるだけ、征十郎の唇はすぐにあたしの唇から離れた。
なにが起きた。あたしは、どうしたんだ。

「征十、郎?」
「……なんだ」

この人は、なんでこう余裕そうな顔をするんだ。
今自分がなにをしたか、分かっているのだろうか。

「い、今……き、きす……」
「なんだ。嫌だったのか?」
「はっ?!ち、ちがっ……んぅ!!」

また塞がれる唇。
今度は少し長かった。
頭がボーとして、クラクラする。
ダメだ。なんかもう、熱い。

「……梓、顔真っ赤」
「誰のせいだよ……」

征十郎から目をそらして、呟く。
すると、征十郎は微笑んで。

「梓、好きだよ」
「っ……!!」

もうダメだ。
不意打ちはかなり酷い。
おそらく、征十郎はさっきの呟きを聞いていた。
だからそんなに自信満々なんだ。きっとそうだ。

「あれ?……返事は?」
「っわ、分かってるくせに」
「ふっ……それでも、梓の口から聞きたいな」
「……征十郎は、ずるい。」

本当、いい性格をしてるよ。

少し悪戯っ子そうな顔をして笑う征十郎。
かっこいい、あたしの好きな人。
心臓がパンクするほど、ドキドキしてる。

あたしは、すぅと息を吸い込んでから征十郎に言った。

「大好きだよ……征十郎」

三度目に唇が触れ合ったとき、心に幸せな気持ちが流れ込んできた。