二次創作小説(紙ほか)

Re: 黒子のバスケ【私にとって、君は光】もしも、番外編始めました! ( No.77 )
日時: 2013/04/06 22:18
名前: 四ノ宮(元伊吹 ◆8HAMY6FOAU (ID: gEjk/uPS)

番外編Part3帝光時代編

【もしも、黄瀬が梓の家にお泊まりしたら】



俺の名前は、黄瀬涼太。今人気沸騰中のモデルッス!
容姿端麗っていう言葉は、俺のためにあるようなものっスよね!
女の子みんな、俺の外見の格好良さに夢中ッスよ!!
……って、言いたいところっスけど。たった一人、梓っちだけが俺のことを外見だけではなくて、中身まで見て好きになってくれた。
今俺は、梓っちに夢中なんス!
そして、今日!俺は男になるっス!!

「涼太?なに突っ立ってんの?はいんないの?」
「お、お邪魔するッス!!」

今日俺は、梓っちの家にお泊まりするんッス!


晩ご飯を二人で一緒につくって食べた。
梓っちはすごく料理が上手くて、いいお嫁さんになると思った。
オレがそのままそのコトを言うと、梓っちは照れながら「……ありがと」と言った。可愛いッス!!!
そのあと、テレビのバラエティ番組を見て二人で爆笑して、感動ドラマを見てオレが号泣して、梓っちが頭を撫でてくれたり……すごく幸せだったッス。

「あ、そろそろお風呂入って寝よーか」
「……そ、そそそそそうっスね!!」
「どしたの、涼太。すごい慌てっぷり」
「そ、そんなことはないっスよ!!?」
「ふーん……じゃ、あたし先に入るね」
「わ、分かったッス!」
「?」

梓っちは不信そうな目をして、お風呂場に向かった。
梓っちの姿が見えなくなるのと同時に、オレはずっと緊張していた身体をほぐした。好きな人と一つ屋根のしたで二人きりって意外と緊張するもんなんだな、と思いながら溜息を吐き出す。

(ていうか、梓っちはわかってるッスかね。男女が二人きりで夜を迎えるって意味。……分かってる訳、ないっスよね。梓っちだもん)

やっぱり溜息がでる。
男として見られていないのか、そう思うと少し残念だった。
でも、元々鈍感梓っちッスからね。期待なんてしてないっス。

(あーでも、なんか梓っちなら「一緒に寝よ」とか言いそうっス……。いやいや流石にそこまでは……)




「え?布団は、一つだよ」
「……え?ぅえええええぇぇぇ!?!?」

やっぱり、梓っちは、危機感がなさすぎなんスよ!!

「ひ、一つの布団に男女が寝るんスよ?!」
「……そだけど。なにかあるの?あ、寝相すごく悪いの、涼太」
「ち、ちがうッスよ!そういうことじゃなくてっ!!」
「?なによ」
「〜〜〜もぅーー!!」

どう説明すればいいかわからなくて、頭をガシガシする。
本当に、彼女は分からないようだ。純粋ぶっているようには感じない。

(これはもう、だめっスね……)

はぁと、オレは何度目かわからない溜息をこぼしす。

そして結局、オレは一緒の布団で梓っちと眠ることになった。

「んぅ……すぅ、すぅ……」
「で、無防備に寝ちゃうし……梓っち〜」

無防備な寝顔をさらしながら眠る梓っち。
可愛い、可愛いッスけど!この体制はっ!!
俺の腕に頭を乗せて、俺のほうをむいて眠る梓っち。しかも右手は俺の服の裾を握っていてっ……なぁぁぁぁぁぁぁっ!!俺、爆発するっ!どうしよ!!
梓っちを乗せていない腕で顔を覆う。

「……んぅ」
「あ、起こし、た?」
「……すぅ……」
「……寝てるっスね」

一瞬、ホッとする。
でも、ホッとした次の瞬間。

「りょ、た……好き……」
「っ?!?!あ、梓っち?!」

不意打ちの彼女の可愛い寝言。
どうしよう。すごくすごく…………




「俺も、大好きッスよ……梓」




初めて呼んだ、彼女の名前。
それは、愛しい言葉に乗せて。