二次創作小説(紙ほか)
- Re: 【inzm】空色の涙 ( No.14 )
- 日時: 2013/04/14 10:38
- 名前: 志保 (ID: wxZ0SJGK)
003
空「さて……どこから手を付ければいいのでしょうか。」
いえ、実際声に出して疑問を投げつけたところで答えは分かっているのです。
どこから手を付けても同じだと。
目の前には山積みにされた本が壁一面、いや部屋全体にある。
足の踏み場もないほど。
唯一踏める場所には少し古びた机がありまたもや本が乗っていたり……。
空「(明らかにおかしいですよね)」
まぁここで悪態を吐いていても始まらない。
顔をしかめながらもとりあえず一番近い本の山を持って机に向かう。
置くスペースはないんじゃないか?と言いたいですよね。床に置きます。ここに置いておく人が悪いんです。
数分前
「ごめん空ちゃん!!代わりにやってくれないかな……?」
委員長である先輩に頭を下げられれば断ることなどできない。
それは人見知りな私でも同じ事が言えるので勿論答えはYes。
もともとこの『図書委員会』はあまり生徒からの人気がない、というのが現実。やる気のある人が集まっているわけではないのだ。
かくいう私もその部類に入るわけだが入ったからには……ぐらいは思う。
空「けれどこれは多すぎます。」
頼まれたのは現在この図書館にある本の確認。
破れていたり紛失している本は買い直したり修理するため2カ月に1回くらいはやるそうだ。
こういうのは委員全員でやったりするものの先ほど言ったようにこの量を文句も言わずに確認作業を行ってくれる人達はいない。委員長は用事で帰り、今では私一人。
空「(しかも暗いし……)」
たまに「自分は一体何をしているのだろう」と思ったり。
さり気なく好きな本が置いてあってテンション上がってたり。
ここの図書室にはどれくらいの本があるのでしょうか?
書庫室にあった物は終わりました、そして次に待ち構えているのは……。
そう、普段皆さんが使っているであろう場所に置かれている本なのだ。
ずっと暗い所いたおかげで太陽の光がまぶしいといったらありゃしない。
空「(絶望的、ですね……)」
だんだんと視界がはっきりしていくうちに私の気分は沈んでいきます。
しかもそれに加え図書室内は誰かさんのおかげでうるさいんですよ?
誰だって逆恨みだとしても殺意を持ちます。