二次創作小説(紙ほか)

Re: 【inzm】空色の涙 ( No.18 )
日時: 2013/04/21 09:51
名前: 志保 (ID: wxZ0SJGK)

007


空「はぁ……」

ベッドに身を任せて力を抜く。
今日は余計に疲れた気がする……。

あの後の展開?そりゃもうドッキドキの、となったら驚きですよ。
クールで定評のある涼野先輩です、人見知りな私です。組み合わせれば……?

沈黙につながりました。

あの人と何を話せというのですか?

空「もう今日はお風呂入って寝よう……。」

寝る子は育つ、それは常識です。





朝になり、カーテンを開けるとそれはそれは綺麗な青空が広がっておりました。けれどこんな天気もつかの間、夕方には雨が降るそうです。

ガサッ

買っておいた30%引きのパンをかじりながら折りたたみ傘を鞄の中へ。
雨が降ると分かっていながら持っていかないのはただの馬鹿ですからね。


パンを食べ終わる頃には時間も頃あいになり、家を出る。

空「いってきます。」





「おはよー」「はよーっす」

朝練をやっていた生徒もいるがこの時間帯になれば教室へと戻り始めていた。各自が挨拶を交わして席に座り始める。

春「おはよ、空ちゃん。」

空「おはようございます。」

お隣の席は音無春奈ちゃん。このクラスになって初めてのお友達です。
美紗とは離れてしまったのでどうなるのだろう、と思っていたのですが彼女のおかげでこれからの私の高校生活は安定しそうですね。

春「堅いなぁ;そうだ、今日は屋上でお昼食べようよ!!こんなに気持ち良く晴れてるんだから行かないと勿体ない!!」






サァァ———……

春「あんまりだよ……」

目の前の机では項垂れている春奈ちゃん。
現在は各々が昼食をとる時間なのだが窓の外を見るとそれなりの雨が降っていた。

春「雨は夕方から、って言ってたのに〜!!」

天気予報が少し外れてお昼から降り出した雨は私達を屋上に行かせてくれませんでした。

空「まぁまぁ。また今度晴れた時に行きましょう?」

春「む——……」

頬を膨らませる彼女がとっても可愛らしくてつい笑ってしまう。
少し童顔、と本人に言ったら怒られるのだろうけどその幼さを残した顔とくせ毛の群青色の髪は彼女の活発さを露わしていた。
私とは全く正反対。

空「羨ましいです。」

春「?」

ほら、またそうやって可愛い顔をする。

空「春奈ちゃんみたいに可愛くて行動力があればなぁ、と思っただけです。」

そう言うと顔を真っ赤にし、慌てて顔を横に振った。

春「そ、そそそんなことない!!私なんかより空ちゃんの方が断然可愛いんだから!!」

そんな事言われましてもねぇ。目の前でこんな可愛い子を見たらもともとない自信がどん底まで突き落されますって。

春「それにほら、私くせがあるから髪伸ばせないし……。」

空「その長さ、春奈ちゃんにとっても似会ってますよ。ニコッ」

「そういうことじゃなくて;」と言われるのですから首を傾げます。

春「空ちゃん自覚ないでしょ?皆口に出してないけど空ちゃんはすっごい人気なんだよ!?」

空「あり得ません。」

これだけは自信を持って言えます。