二次創作小説(紙ほか)

Re: 【inzm】空色の涙 ( No.44 )
日時: 2013/07/27 22:18
名前: 志保 (ID: wxZ0SJGK)

021


『最終下校の時間です。校舎に残っている生徒は——……』

勝った。
思わず顔がにやけてしまう。

明日がある、と思われる方もいるでしょうが明日になってしまえば当番は変わる。そしてわざわざ先輩方が私の教室まで来るとは思えない。

よって、もう関わることはないはず。フラグは立たないはず。



涼「……帰るか。」

空「そうですね♪」

心なしか彼女の顔が晴れやかだ。
まぁそれもそうだろう、きっと今は心の中で歓喜しているはず。






あっれーおかしいな。
なんで今私はここにいるんだろう。何で出された紅茶を「あ、おいしい。」とか思いながら飲んでいるのかな?そしてソファに座って向かい側に涼野先輩がいるのかな?




数分前。


空「それでは私はこちらなの、で……。」

涼「へぇ初めて知ったよ。でも私の家はこっちなんだ。」

はーい、皆さん注目。
この捕まれている手はなんだとおもいますか?

涼「家の方がゆっくり話せるだろう?」

正解は……
地獄へと引きずり下ろすために魔王様やらなんやらが使わした悪魔の手です。

涼野先輩、随分と顔がいきいきされていますが私の気のせいですか?




涼「アールグレイで大丈夫だったか?」

空「あ、それは全然。どちらかというと私をお家に帰らせていただけるととても嬉しいです。」

涼「あぁそれはできない。悪いな。」

全く悪びれてませんよね。
何楽しそうに紅茶をすすっているんですか?

涼「家ならば時間制限はないだろう?遅くなりすぎるのも親御さんに悪いが……。」

空「……いないんで心配しなくていいですよ。ボソッ」

そう呟いただけなのだが聞こえていたらしく、少しを目を見開いていた。
おっと。

涼「へぇ……。」

けれどそれ以上聞いてこない。
紳士だ。この人紳士だ。




ガチャッ

基「ただいま〜。」

ん?

南「あー腹減った……。」

ん?

涼「やぁ、おかえり。食事の用意はできてるよ。」

ん?

空「(この人……)」

涼「君もどうだい?」






絶対に確信犯です!!