二次創作小説(紙ほか)
- Re: 【inzm】空色の涙 第2章更新中!! ( No.68 )
- 日時: 2013/09/14 21:11
- 名前: 志保 (ID: wxZ0SJGK)
002
「空ちゃん、このリボンはどこに使う?」
空「そうですね……扉あたりはどうですか?」
校内は生徒が慌ただしく動いている。
見回せばきらびやかな装飾が施されており、文化祭らしい雰囲気になってきた。
「見ろよ!!」
「ぶっはっはww」
一際目立つ笑い声の場所を見てみた。
あぁ……その笑いの理由、分かります。
空「プルプルッ……。」
笑いを堪えるのが辛い。
「南雲……それ、傑作だわw」
はんにゃの顔をした南雲先輩が校内をねり歩いていた。
想像してみて下さい。爆笑ものです。
一体誰が?すごくリアル。
南「あ、九条。」
空「ちょ、その顔で近付かないでください。」
そう言うと悪ノリをして走りながら近づいてくる。
現役運動部らしく、スピードが半端ない。
いわゆる……ジェイソンに襲われている感覚だ。
空「怖いですって;」
南「いいだろ、お前も俺のクラスにくればでk……げっ;」
?先輩の目線の先を追う。
基「晴矢?クラスの方が終わってるならサッカー部を手伝ってくれないかな?」
私が言われているわけではないのに背筋が凍る。
目が……笑っていない。そして何故持っているのか、手にある+ドライバーを握りしめていた。
南「じ、じゃ……九条も準備頑張れよ!」
逃げやがった。
残された者がどれだけ気まずいかも知らずに……!
空「あ、え——……と。」
基「はい。」
そう言って渡されたのは予算表。
確かに私は実行委員ではあるがその中でも『装飾係』なのだ。
基「できればこの予算内で間に合わせてもらえるといいんだけど……。」
皆さんもご想像の通り、装飾が一番予算を使うし、準備が大変なのだ。
しかし困った事に今年の予算が全体的に昨年の2/3。
生徒会長である基山先輩の苦労がうかがわれる。
空「間に合わせますよ;それが私の仕事です。」
さぁ、疑問に思ってもらいたい。
なぜ今年入りたてのピカピカの1年生である私がその係「責任者」のような事をしているのか。
学年で係が分かれる、というやつです。
ステージ、いわゆる主で舞台の役割は3年生。校内の展示などを計画するのは2年生。
そして装飾が1年生というわけです。
冒頭に戻って下さい。
私は春奈ちゃんとのじゃんけんで「今まで不運がたて続いていたけど—……」と言いました。
察してください。
じゃんけんで負けて責任者になったんですよ。
ね。不幸続きでしょう?