二次創作小説(紙ほか)
- Re: 【inzm】空色の涙 第2章更新中!! ( No.69 )
- 日時: 2013/09/15 09:19
- 名前: 志保 (ID: wxZ0SJGK)
003
空「で?ニコッ」
「えっと……;」
目の前には気まずそうな顔で縮こまる同級生の男子と破れているカーテン。
「つい、友達と鬼ごっこをしてたら…さ。」
空「……。」
「足を滑らして、バランスを取ろうとしたら咄嗟にカーテンを掴んで……。」
そこで男子は口を閉じた
あぁ、きっと今の私の顔を見たら美紗でも口を閉ざすだろうな。
空「さぞかし楽しかったのでしょうね……。」
「で、でも予算で何とか……。」
空「予算にそんな余裕があると思っているんですか?」
一気に青ざめた顔をする。
事の重大さに気付くのが遅いぞ、少年。
空「まぁ過ぎた事を言ってもしょうがありません。カーテンは何とかします。」
あぁ、分かりやすい。顔が一気に輝いた。
空「でも……。
次やろうと思っているのなら私も入れて下さいね?」
「勿論、鬼役は私ですよ。」と付け足せば背筋を伸ばして走り去る。
これでもう彼は2度と鬼ごっこをやらないでしょう。
問題はこっち。
真っ二つに裂かれたカーテン。
これがただの教室に使われるカーテンならいいのですが、体育館で疲れる暗幕用のカーテンなので破れているととても目立ちます。
残念ながら予備を探しても見つからず、全体絶命。
けれどここで私の唯一の特技を発揮しましょう。
私は以外と貧乏性でちょっとした破れなどなら塞げる特技をもっているのです!
(自分で言っていて悲しくなりました)
……少し面積は大きいですが洋服ではありません。何とかなるでしょう。
ただ問題が一つ。いえ、割とどうでもいいのですが。
空「絶対今日も……夜遅くまで作業するんだろうなぁ;」
よくあるシチュエーションですよ。
皆で盛り上がって暗くなるまで文化祭の準備をする、そんな感じです。
ざっと計算して終わるのは7時。
ここから私の家までは1時間程かかります。
さぁ数学ならぬ、算数の問題です。
はい、自宅に到着するのは8時。そこからご飯を食べて、お風呂を入って、授業の課題もやって、装飾の予算が出たので組み直して……。
カーテンの補修をやって。
空「うわぁ……。」
丁寧に指で計算して嫌になってくる。
きっと途中で布団が恋しくなることだろう。
基「派手にやったね〜」
空「本当に勘弁してほしいですよね。」
基「でもさっきの子、反省してるみたいだったよ。」
空「ならよかった、で……す。」
ナチュラルに話してた。
すっげぇナチュラルに話してた。
空「見てたんですか。」
基「人づてに聞いてね。」
一体生徒会長を動かす程の人づての情報とはどんなものだったんですか。