二次創作小説(紙ほか)

Re: 【inzm】空色の涙 第2章更新中!! ( No.79 )
日時: 2014/03/25 22:29
名前: 志保 (ID: fnEXgJbc)

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基「結構、派手に破れたね……。」

空「言葉に出さないでください、直すのがもっと面倒くさくなるので。」

口に出されると余計に億劫。
みよ、この裂け具合。30cmはゆうに超えるであろう。

基「予算使う?」

空「………いえ。」

やめて、そんな誘惑やめて。
条件反射で「よろこんで」とか言いそうだから。

一層の事、さっきの男子にやらせればよかったと思い始めちゃう。
逃げやがって、あいつ逃げやがって。


基「あ、で本題なわけだけど……。」

空「?」

なんぞやと差し出された紙を覗いてみると血の気が引くと共に、破り捨てたくなる衝動が起きる。
まて、ここは堪えるんだ九条空。

基「ちょっと打ち合わせをしたい事が、ね?」

「ごめんね?」と小首を傾げて基山先輩は帰っていった。
拒否権はないんですね、分かります。

空「小首を傾げても可愛いくなんかないんですからね。」

むしろ様になっているのが少しイラッしたのは秘密。




差し出されたラブレターは『残留時間引き延ばし手当』という紙でした。








基「それでは、これより打ち合わせを始めます。知っての通り一般生徒の残留時間を超えているので手短にしたいと思いますので、何卒ご協力の方、お願いします。」

説明しよう。
『残留時間引き延ばし手当』というのはその名の通り、一般生徒が下校しているところ一部の生徒だけが残って活動するための許可証なのだ。

いわゆるただの居残り。
まぁ主に『補修』などの時に活躍されているのですがね。


涼「急に集めたのだからそれなりの急ぎなのだろう?」

基「察しがよくて助かるよ、風介。」

ついでに、この会には各学年の代表生徒と各係の代表生徒が出席しています。
私?装飾係です。涼野先輩は3学年の代表生徒です。

「予算は足りているんだろう?何か問題でもあったのか?」

ステージ係の代表である八神先輩が怪訝そうに訪ねた。
確かに普通に考えれば文化祭間近のこの時期にこんな召集はそうそうない。むしろ何か不備があるとすれば遅すぎるくらいなのだ。
そんな問題歓迎しない。

基「予算よりももっと面倒くさいことになった。」

珍しく基山先輩は眉間にしわを寄せる。







基「ステージを使うクラスが棄権して、時間が合わなくなったんだよ。」