二次創作小説(紙ほか)
- Re: ■… 鎖少女 …■ (学園アリス) ( No.9 )
- 日時: 2013/04/19 20:54
- 名前: 暁 ◆veyMdjA2J6 (ID: T3UB3n3H)
「そういえば先輩、この石誰のなんですか?」
「拾い物です」
「…そ、そうですか」
■ 第2話 孤独少女
「…ええ天気」
能力別クラスを一度抜けて蜜柑は歩いていた。
手にはもらったばかりの不思議な石。
「綺麗な石やなあ…」
——その時だった。
石がいきなり輝き始める。光が蜜柑の体を包んだ。
「な、なにっ——」
————ドサッ
響いた音に少女はビクリと肩を震わせた。
一方の蜜柑はというとムクリと起き上がって辺りを見回す。
「ここどこやねん…って、アレ?」
目の前に少女がいる。それも絶世の美少女。
腰まである金色のふわふわした髪。
青色の瞳。お人形みたいで、可愛らしい。
制服ではなく、足首まである白いワンピースを着ていた。
「あの…どちら様、ですか…?」
「…へっ、ウチ!?」
コクンと頷く少女。あれ、と蜜柑は気づいた。
(どっかで…見たこと、ある…?)
「…あ、あの」
「あ、ご、ゴメン!え、えっと…ウチは佐倉蜜柑!この石持ってたらいきなりこの部屋に来てん」
「その石は…ここにワープしてくるためだけの石ですよ?」
「え、そうなん?」
「はい。いつもなら男の人が持っているんですが…どうして佐倉さんに…?」
「あ、拾ったらしいねん。それをウチがもろてん」
ああ、と納得している美少女。
その時蜜柑は気がついた。
少女の両手首と両足首に鎖がついている。ジャラジャラとうるさい。
それは壁に繋がっていて、部屋から出られないようになっていた。
「その、鎖は…?」
「ああ…逃亡防止用の鎖です。ひどいと思いませんか?」
「ひどすぎるで!!ウチが外してあげる!!」
「無理ですよ。鍵がないと外れないんです」
「う…。そーなん?」
ちょっと落ち込む蜜柑。ふふっと少女は笑った。
「そういえば…アンタ名前は?」
「…分からないんです」
「え?」
困った様に少女は笑って、首を傾げた。
「記憶喪失、ってやつで…」
「あ…ご、ごめんな」
「いえいえ。…でも、いつも呼ばれている名ならありますよ」
絶対本名じゃないですが、とまた少女は笑う。
蜜柑はちょっと疑問に思いながら、その呼び名を尋ねた。
「私は…“鎖少女”なんて、呼ばれてます」
■
やっと主人公登場…!!