二次創作小説(紙ほか)
- Re: ■… 鎖少女 …■ (学園アリス) ( No.15 )
- 日時: 2013/04/23 20:40
- 名前: 暁 ◆veyMdjA2J6 (ID: K3bvumcI)
- プロフ: コメントは一番最後に返してます。有難うございます!
————…は…な、
…ダれ?
————ひめ…は、な、
それは一体…誰の名前?
————姫花…ひめはな。…姫花、何処だ…?
赤い瞳…どこかで見覚えがある…。
アナタハ、誰?
■ 第7話 信じる心
「……」
妙な転入生。名前は確か、小泉ルナ。…何者なんだ?
蜜柑とも全く話せていない。それどころか…避けられている。
それに朝から様子が見えない。…何処いったんだ?
「…そんなところで何してるの?」
「……夜咲」
オッドアイを持つそいつは、全てを見透かしているように笑っていた。
俺は木の上から降りて、夜咲の正面に立つ。
「随分と…何か抱えてるみたいね」
「…るせぇ」
「フフ。久しぶりに喧嘩でもする?」
「……」
俺はアリスを使っても使わなくても、コイツに勝ったことがない。
だからこそ、最高の喧嘩相手でもある。
「…ま、抱えてるのは小泉さんだけのことじゃないみたいね」
「…わかるか?」
「えぇ。…姫花のこと…まだ探してるの?」
一瞬の沈黙。風が2人のあいだをザァッと吹き抜けた。
「……ああ」
「…でも、そんなの無駄よ。……だってあの子は…!!」
「アイツは生きてる」
キッパリと、棗は言い切った。九六の目が見開かれる。
「アイツは…姫花は、…生きてる」
「…棗」
「確信はねぇ…けど。……けど」
「…」
「アイツは、何処かに…いる」
——姫花がいなくなって、いつの間にか、死んだという噂が流れていた。
けど、俺にはそうは思えなくて。だから探している。ずっと…ずっと。
「…そう」
「…あぁ。別に、笑うでも何でもしてくれればいい」
「しないわよ。…私も、信じるわ」
夜咲の言葉に驚いて、思わず彼女を見る。
仲間思いな彼女は、ただ。ただ、笑っていた。
「私も…姫花が帰ってくるって…信じる」
「…そ、うか」
————…サンキュ。
静かに、俺は心の中で呟いた。
■
「ほんっっまにゴメンな!!昨日は来れんかって、ホンマゴメン!!」
「フフ、いいんですよ。蜜柑ちゃんも忙しかったんでしょう?」
「……ま、ぁね」
蜜柑が初めて来てから二日たった。昨日は来れなかったようだ。
苦笑いの蜜柑。鎖少女は違和感を覚えた。
…元気がない。笑っているけど、笑っていない。
「…あの、蜜柑ちゃん」
「ん?」
「何か…ありましたか?」
見開かれる蜜柑の瞳。何もかも見透かしている様な、鎖少女の瞳。
蜜柑は参ったように微笑んで、俯いた。
「ウチのクラスにな…転入生が来てん」
「はい」
「で、その子がな…」
蜜柑の話はこんな感じだった。
やってきた転入生…小泉ルナはかなり蜜柑に対して色々なことをしてくるようだ。
“でしゃばらないこと”——等と言われ、しなければクラスメイトに危害が及ぶかもしれない。
蜜柑はそれを気にし、かなり元気がないようだ。
「その人が…凄く気になりますね」
「やろ?…なんや、暗い話になってもうたな。ごめん」
「いえ、私が話して欲しかったので」
「そっか。…うん、話したら元気出てきた!!もうすぐ体育祭やねん!!ウチ、そろそろ練習行かなあかんわ!!」
「タイイクサイ…ですか?よく分かりませんが…頑張って下さい」
にっこりと笑う鎖少女の笑顔に癒されて、蜜柑もえへへと笑った。
「じゃね!!また来るなっ!!」
「はい。待ってますね」
蜜柑は手をふりながら石を使って去っていった。
鎖少女は蜜柑と話せたことに喜びを感じながら、ゆっくりと目を閉じた。
■
リクさん
2人には情報を色々と扱ってもらっちゃいます!
結構重要なポジションかと思われますね〜(笑)
はい!ぜひぜひ、頑張らせてもらいますっ!!!