二次創作小説(紙ほか)
- Re: ■… 鎖少女 …■ (学園アリス) ( No.20 )
- 日時: 2013/04/26 21:59
- 名前: 暁 ◆veyMdjA2J6 (ID: UGFOyoFd)
■ 第11話 発覚
————ドサッ、
ふ、と鎖少女は顔を上げた。音のした方向を見る。
「…蜜柑…ちゃん?」
「くーちゃん…ご、めん……」
「え……?」
蜜柑の後ろに、2人見たことのない人物がいた。
恐らく蜜柑は、自分が言った事を気にしてくれているのだろう。
落ち込んでいる蜜柑に、鎖少女は微笑んだ。
「ってぇ〜…。ココドコだ?」
「?…あ、れ……?」
悠の瞳が、鎖少女を見て見開かれる。
「姫…、花ちゃん…?」
「え…?」
「あ…悠ちゃん、空先輩。ウチが連れてきてしまったからには…説明しとくな」
そう言って蜜柑は、使用した石のことと、鎖少女の事を話す。
空はしっかり聞いていたが、悠は何処か上の空だった。
『棗さん、最近何処か上の空だよな…』
『やっぱり姫花ちゃんが死んじゃったから…』
『クロノ君とかさ、九六ちゃんとか、悠ちゃんも。結構仲良かったよね…』
『ルカ君も今日何もないところでつまずいてたし…』
——姫花ちゃん。ほら、この発明どうかな?
————わぁっ!やっぱり悠ちゃんは凄いね!いいなぁ…!
——えへへ〜…それほどでもっ!
今、目の前にいる少女は…似すぎていた。
自分の知っている帝神姫花という少女に。大好きな、友人だった彼女に。
「…悠ちゃん?」
「へ!?あ、ご、ゴメン…ボーッとしちゃってた」
「にしても美少女だな〜」
「あ、ありがとうございます…」
ペコリと鎖少女は頭を下げる。ジャラリと鎖が音を立てた。
かなり頑強そうで、これは壊せねぇな〜なんて空は考えていた。
——その時だった。鎖少女の表情が一変する。
扉の外から足音が聞こえる。よく知った…否、知りすぎた足音。
「さ、3人とも…今すぐテレポートしてください!!」
「え?でもくーちゃん、ウチらまだ来たばっかり…」
「ダメなんです!!あの人が来ます!!——早くっ!!」
切羽つまった鎖少女の様子に、3人は驚いた。
その時、ふと空は思いつく。
「なぁ。鎖が壊せなくても、このテレポート石使えば…君こっから出れるんじゃないのか?」
「…無理そうです。この鎖をつけられていると、テレポートが封じられるようです」
「そうなのか……」
「とにかく、早く行ってください!久遠寺さんが…初校長が——」
その名に、空と悠の瞳が見開かれた。
が、それと同時にバンッと扉が開く。そこに立っていた彼も、同じくらい目を見開いていた。
「…なるほど、な」
「久遠寺…さん…!ち、違うんです、3人はここに迷い込んだだけで——」
「君は黙っていろ、鎖少女」
これまで見たことのなかったキツい表情をされ、鎖少女は怯んだ。
初校長は蜜柑の持っていた石を見て、3人を睨めつける。
「許可なく部屋に侵入し、更には少女を連れ出そうとしていたな」
(聞こえてたのかよ……!)
「佐倉蜜柑、今井悠、冥利空。来い、君たちにはそれ相応の罰則を与えなければならない」
「そんな…久遠寺さん、待ってくださいっっ!!」
必死の鎖少女を見て、悠はひとつ確信した。
(絶対…この子は……姫花ちゃん)
仲間思い。
穏やか。
何より、自己犠牲主義のような性格。
何もかも、彼女と同じだったから。
「とにかく、3人は来い。…鎖少女、君はその後詳しいことを聞く」
「く、くーちゃん…!!」
「蜜柑ちゃ——っ」
————バタン。
3人は初校長に連れて行かれた。何をされるのかはわかる。
恐らく、自分に関する記憶をまず消される。
そして罰則を与えられる。
更には…あの石は、初校長に取り返されるだろう。
そうなると、初校長が面会に来る日がまた増える。そして時間が長くなるのだ。
「…?何、コレ…?」
床に落ちていた、小さな機械。
通信機のようなその機械を、鎖少女は不思議そうな表情をしながらも、握りしめた。
