二次創作小説(紙ほか)

Re: 満月をさがして ( No.29 )
日時: 2013/05/04 13:59
名前: 千紗 (ID: 4jdelmOD)

「じゃじゃーん!
SEEDレコード新人アーティストオーディション
第一次審査合格通知〜っ」



私は確かに
「合格」と書かれた紙を持って若王子先生に見せた



「おばあちゃんにナイショで送ったんです
明日・・・」


「だ・め」


うぅ、
やっぱりか・・・


若王子先生ならいいって言ってくれると思ってたのに





でも

「歌手になりたいんです!
先生お願い!英知くんと茜との約束なの””」

「ごめんね」


若王子先生は悲しそうな目で
必死に謝った。







そんなぁ


英知くんと茜との約束が・・・





私にあの時の言葉がよみがえる




『僕は天文学者
茜は剣者
満月は歌手に!』





やっぱり私、諦められないよ・・・







___チュンチュン



(夢・・・?
英知くん、茜)





洗面所まで足を運び
顔を洗って私は再び思った




やっぱりオーディション受けたい・・・





「こうなったら正直におばあちゃんに頼もう!」




でも
あの頑固なおばあちゃんが許してくれるわけもなく・・・


「だめです」


やっぱり・・・!


おばあちゃんは唄を作りながら
きっぱりと断った


「ほしいものはお手伝いの田中さんに頼みなさい」

「ちがうんです
お買いものに行きたいわけじゃなくて・・・


その・・・歌手のオーディション受けに・・・」



うわー言っちゃったよ!




その一言がおばあちゃんをカッとさせてしまい、
眉間のしわがいっきに深くよる




「やはりあの男の子供ね・・・困るわ」



断りもせずオーディションの紙を奪われる

おばあちゃん・・・?





___ビリビリビリ




紙がビリビりに破かれる



「ああっ」




「歌手になりたいなどと
2度と言うんじゃありません


今日は庭に出るのも禁止します
部屋へ戻りなさい」




私はこれ以上言ってもおばあちゃんのきげんがもっと悪くなることに気づき
素直に部屋から出て行った





「・・・・・・」



静かな部屋の中
テレビの占いの声だけが響く





「よーしっ
こうなったらもう不良になろう!!
こっそり抜け出しちゃう!!」




ガラッと大きくドアを開け
外に出ようとする







「満月ちゃんだめですよ」


ドアの外には
お手伝いさんの田中さんがほうきを持ちそうじしながら見張っていた




ど・・・どうしよう
あと2時間で始まっちゃうよぉっ