二次創作小説(紙ほか)

ターン2:初陣! ( No.5 )
日時: 2013/06/12 19:42
名前: タク ◆XaammrlXPk (ID: wJNgr93.)

 入学式がすぐに始まり、校長の長たらしい挨拶の後、入学式は終わった。ヒナタもレンも同じクラスで、1−Eだった。

「くっ、何故入学初日でこんな目に・・・・・・!?」

 入学式後、教室に入ったヒナタの開口一声はこれだった。1時間前、2人はとりあえず、無理矢理入ろうと言うことで、門をよじ登ろうとしたところ、何と上の方にトゲが付いており、仕方なく怪我を覚悟して無理矢理突破したのであった。が、その結果2人の制服はボロボロに。

「こ、こんな姿・・・・・・我が美学に反する!!美しくない!!」
「お前はしばらく黙れ!!」

 調子に乗ってしゃべり立てるレンを黙らせるヒナタ。

「そもそも貴様が悪いのだ!!永遠に眠れ!フォーエバー!!」
「う、うわああああ!!」

 そんなこんなで大喧嘩に。当然、みんな呆れて止める者は居ない。が、咄嗟にヒナタの投げたカードが

ザシュッ!!

 レンの頬をかすめる。怒ったレンがイスをヒナタに投げつける。すると--------------------。

「こら!!あんた達!止めなさい!」
「「!?」」

 現れたのは、1人の女子生徒だった。ポニーテイルにしており、ヒナタの第一印象は”可愛い女子”だった。顔が怒りで歪んでいなければ。

「教室をメチャクチャにするつもり!?」
「ここで沈め、暁ヒナタ!!」
「何でだよ、だからぁー!!」
「無視するなぁー!!」

 さらに騒ぎはでかくなり教室がグチャグチャになる大惨事となった。が、最終的にこの少女の鉄拳制裁で2人とも沈んだ。



(今日は付いていない・・・・・・。)

 結果、主犯格のヒナタとレンはこっぴどく先生に叱られ、教室の後片付けのついでに反省文をたらたら書く羽目にあった。

「今回は容赦しよう。が、次やったら退学だ!」
「すんませんでしたぁー!!」

 ちなみに、教室の騒ぎを静めるために、先生が教室の壁へ撃ったパンチでめり込んだ壁も修繕することになった。

「教室をぐちゃぐちゃにして!」
「はい。」
「物を散らかして!」
「はい。」
「んでもって、教室の壁に大穴開けて!!」
「それはアンタがやったんだろ!!」

 と突っ込みたかったヒナタとレンだが、止めておいた。

「とりあえず、騒ぎも終わったことだし、自己紹介しよう。私、貴方達の担任を務めることになった、倉谷と申します。よろしくお願いします。」

 この男の先生は、一見モヤシに見えるが腕力は相当あるらしい。眼鏡を掛けており、30代程か。

「とりあえず、君達とは理科とHRで会うことになる。それでは早速、君達の実力を見るため、クジで同じになった相手とデュエマしてもらう。」
「!」

 教室からざわめき声が響いた。

「それではまず、問題児の暁ヒナタくん。」
「問題児・・・・・・。」

 入学式の日に、問題児呼ばわりされる羽目になるとは。辺りからはクスクス笑う声すら聞こえる。

(こ、こいつらぁ〜!)

 少なくともヒナタの拳には、血管が浮き上がっていた。

「ヒューヒュー!ヒナタの問題児!」
「黙れレン!!」
「その次は同じく問題児の、黑鳥レンだ。」
「うそぉ〜ん!!」


 
 しばらくして、クジの結果が出た。

「じゃ、相手とデュエマして。セット、オープン。」

 次の瞬間、デュエル・テーブルが現れた。それもいくつもの。教室が無駄に広かったのは、このせいか。

「で、俺の相手は・・・・・・。」
「あたしの相手は・・・・・・。」
「「・・・・・・。」」

 対戦相手を見て、ヒナタは絶句した。相手の少女も絶句した。

「お前!!さっき、俺を殴ったヤツ!!」
「あんたこそ!さっき、あたしを無視して喧嘩を続けたヤツ!!」
「それと俺にも名前はあるんだよ!!暁ヒナタという素晴らしい名前がな!!」
「あたしにだって!如月コトハっていう名前があるんだから!!」

 両者の目から火花が散る。すぐさま、2人には共通の考えが浮かんだ。

((デュエマでぶっつぶす!!))

 と。

「それじゃあ始め!」

 先生の声が響き渡った。

 

 ターン8。ヒナタのシールド:3。コトハのシールド:4。ヒナタのバトルゾーンには、《アクア・ライブラリアン》、《アクア・ソニックウェーブ》。コトハのバトルゾーンには、《青銅の鎧》に《無頼勇機タイガ》。コントロールの使い手であるヒナタには少々厳しい状況だ。

「俺のターン!俺は呪文、《クリスタル・メモリー》を唱える!効果で山札からサーチ・・・・・来た!ターンエンド!」
「あたしのターン!《青銅の鎧》を進化!大地よ!我が下部に力を!《機神勇者スタートダッシュ・バスター》をバトルゾーンへ!」

機神勇者スタートダッシュ・バスター P 火/自然文明 (4)
進化クリーチャー:ヒューマノイド/ビーストフォーク 6000
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
進化−自分の火または自然のクリーチャー1体の上に置く。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにある相手の、コスト5以下のクリーチャーを1体選び、持ち主のマナゾーンに置く。
W・ブレイカー

「ちっ、速攻か・・・・・・!」
「効果で《ソニックウェーブ》をマナ送りに!さらに、《スタートダッシュ・バスター》でW・ブレイク!!」

 シールドが2枚削られる。これでシールドは1。が、

「シールド・トリガー発動!《アクア・サーファー》!効果で、《タイガ》を手札へ!」
「だからどうしたのよ!ターンエンド!」
「へへん、見せてやるぜ!行け呪文、《ヒラメキ・プログラム》!効果で、アクア・サーファー破壊!来たぜ!神の力は偽りか真実か?その力をもって俺に証明しろ!現れよ、オラクリオン!《神聖騎オルタナティブ》召喚!!効果で、《スタートダッシュ・バスター》のパワーをマイナス6000!!破壊だ!」
「うっ!!」

神聖騎 オルタナティブ P 無色 (7)
クリーチャー:オラクリオン 7000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにある相手のクリーチャーを1体選ぶ。バトルゾーンに自分の《策士のイザナイ ゾロスター》があれば、その選んだクリーチャーを破壊する。《策士のイザナイ ゾロスター》がなければ、そのターン、そのクリーチャーのパワーは−6000される。
W・ブレイカー

 切り札を破壊され、焦りを見せるコトハ。だが、まだまだと言った表情だ。
「《アクア・ライブラリアン》でシールドブレイク!ターンエンド!」
「一気に攻め入ってやる!あたしのターン!《タイガ》召喚!さらに、
呪文、《聖火のバスタートラップ》で《オルタナティブ》をマナゾーンへ!そして、《タイガ》でシールドブレイク!!ターンエンド!」
「俺のターン!シールド0でもッ諦めない!呪文、《ヒラメキ・プログラム》!効果で、《アクア・ライブラリアン》破壊!」

 うっ、と焦りを見せるコトハ。さらに、

「海の怒りは汝の怒り!これが俺の最強の切り札だ!!《サイバー・A・アイアンズ》を召喚!!登場時に5枚ドロー!!さらに、呪文!《ダイヤモンド・ソード》!!効果で、こいつはこのターン、スピード・アタッカーに!!」

サイバー・A・アイアンズ SR 水文明 (9)
クリーチャー:サイバー・コマンド 12000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、カードを5枚まで引いてもよい。
自分の他の水のクリーチャーをバトルゾーンに出した時、そのターン、このクリーチャーはブロックされない。
T・ブレイカー

「そ、そんなっ!!」
「《アイアンズ》でT・ブレイク!!ターンエンド!!」
「あたしのターン!もう一体の《タイガ》を召喚!!《タイガ》でトドメ------------------。」
「念のためにタイガをもう一体召喚したのか。だけど、この瞬間!ニンジャ・ストライク発動!《斬隠オロチ》召喚!!効果で《アイアンズ》を転生し、来いッ!!・・・・・・《無限の精霊リーサ》!!こいつはな!勝てばアンタップするブロッカーなんだ!!つまり!無限ブロッカーだぜ!!」
「う、うそぉ・・・・・・!!う・・・・・・ターンエンド。」

 コトハは、為す術無しといった顔をしている。

「俺のターン!!行け、《魔光王機デ・バウラ伯》召喚!墓地に眠る、《ダイヤモンド・ソード》を回収し、呪文!《ダイヤモンド・ソード》を再び唱える!!効果で俺のクリーチャー全員が攻撃可能に!!《デ・バウラ》で最後のシールドをブレイク!そして、《リーサ》でトドメだ!!」
「きゃ、きゃぁー!!」

 ダイレクト・アタック成立。このデュエマ、暁ヒナタが勝利した。



「暁ヒナタ・・・・・・。なかなかの強者らしいな。」
「デュエマの途中だ、焔クナイ。」

 クナイと呼ばれた少年は相手の少年を軽蔑するような目で見た。

「ほう、デュエマに集中しろと?いいだろう。忍ッ!!俺のターン、《土隠雲(ウンカイ)の超人(ジャイアント)》召喚だ!!効果で、《威牙の幻 ハンゾウ》、《斬隠蒼頭龍バイケン》、《光牙忍ハヤブサマル》をサーチ!さらに、そのうちの一体を貴様に見せずに、手札に加える!!」
「何ィ!?それで俺のプレッシャーを誘おうとしているのかァ!?俺のターン!呪文、《ロスト・ソォーウル》!!」

 少年は、ハイテンションでこの呪文を唱えた。《ロスト・ソウル》。この呪文は、相手の手札を全て破壊するという効果を持つ。

(ためらいなく全部手札を破壊したァー!?)

 呆れるクナイ。ある意味、アホである。

「相手のターンにハンデスされたとき、忍ッ!!現れよ!汝こそシノビの総統なり!!《斬隠蒼頭龍バイケン》召喚!!」
「うっそぉ〜ん!!」

 何ターンか後、このデュエマは焔クナイが勝利した。



「あたしの負け。って今回は認めてあげる。だけどッ!!次は絶対に勝つわよ、暁ヒナタ!!」
「へへん、どっからでも掛かってこい!!」

 得意気に言い返す、ヒナタ。それを遠方から見つめる、焔クナイ。

「暁ヒナタ・・・・・・。次の標的はアイツだな・・・・・・狩るか。」

 その瞳には、敵意があったが、純粋さもあり闘争心と言えた。