二次創作小説(紙ほか)

ターン3:チームバトル!3対3! ( No.6 )
日時: 2013/06/05 05:47
名前: タク ◆XaammrlXPk (ID: 39RfU1Y2)

 下校時------------------。今日は入学式だけだったので授業はなく、そのまま寮へ帰ることになった。
が、何故かヒナタ、レン、コトハが並んで帰っている。

「で、アンタはどんなカードを中心にデッキを組んでいるの?」
「えーと、やっぱ呪文を生かせるカードかな。特に、《青狼の始祖アマテラス》とかは、山札から呪文を使えるから便利だぜ。」
「へーえ、あたしはあんまり呪文中心のデッキは使うの得意じゃないし・・・・・・ありがと、ヒナタ。で、レンは?」
「僕はゼロ文明とか、そういう切り札を素早く出せるカード・・・・・・《真実の名 修羅丸》とかだな。」
「へえ。」



 数10分前・・・・・・。

「さーて帰るか。」
「今日は一日、大変だったな。」
「てか、お前何で着いてきたんだ!」

 ヒナタがレン(何故か着いてきた)校門を出ようとした途端・・・・・・。

「ちょっと待ちなさい、暁ヒナタ!」
「あ?!」

 見るとそこには、さっき対戦した、如月コトハの姿が。

「ちょ、ちょっと待て!まさか、またデュエマしろとか・・・・・・。」
「バカね、そんな事言うわけ無いよ。聞きたいことがあるだけよ!」
「あ!?聞きたいこと!?」

 ヒナタは少し苛立ちの感情を込めて言い返した。

「そう!アンタ・・・・・・デッキ作るときはどんなことに気を付けているわけ?」
「はぁ!?またまた何で。」
「参考までに聞かせて貰うまでよ!そ、それに・・・・・・昨日の敵は今日の友っていうし!」

 もっとも、まだ半日も経っていないが。

「ま、まぁ・・・・・・良いけど・・・・・・。」
「ありがと!」
「それじゃあさ、お前もどんな組み方してるか教えてくれや。今日のデュエマでさ俺、お前のデッキの組み方に興味を持ったんだよね。」
「良いよ!じゃあ、よろしく!ヒナタ!それと・・・・・・アンタは?」

 コトハはレンの方を向いていった。

「僕か?僕は黑鳥レン、よろしく。」
「それじゃあ決定ね!」
「「何が。」」

 2人の声がハモった。

「あたしのチームに入っ・・・・・・。」
「「嵌めやがったなこいつ!!」」

 何と最初からこれが狙いだったのか。

「お願い!今、あたしチームを作ろうとして居るんだけど、ほら!夏のトーナメントとかは、自分たちで作ったチームで戦う、チーム戦になるから今のうちから、作っておこうと思って・・・・・・ダメかな?」

 懇願するコトハ。

「ま、まあ・・・・・・そこまで言うなら・・・・・・。」

 ヒナタはまあまあ乗り気のようだ。

「良いだろう、我が辞書に断るという言葉は無い。」
「んじゃ自販機でコーラ買ってきて。」
「女子限定だ。」




 と言うわけである。

「んでもって、バウンスとか入れて・・・・・・ん?」

 ザワザワ・・・・・・。

 向こうでざわざわ騒ぐ声がする。

「おいおい、何の騒ぎだ?」
「行ってみよう!」



「へへへ・・・・・・!約束通り俺が勝ったら、そのレアカードを頂戴する。忘れてないな!《大邪眼・B・ロマノフ》でW・ブレイク!!」

 見るからに他校の制服を着ており、不良ぽい男が鎧竜学園の丸眼鏡を掛けた小柄な生徒相手にデュエマをしている。

「ど、どうしたんですか!」

 コトハが、ヤジの一人に話しかける。

「ああ、見てくれよ。あいつは”公立獄亜苦童中学”の連中なんだが、あいつにレアカードを賭けたデュエマを無理矢理申し込んだんだ。ほら、もうアイツなんかビビリまくってデュエマにならないんだよ!」
「どうでも良いが、すごい名前の中学だな・・・・・・。」

 指を指した方向には、小柄な少年が大柄な不良を見て完全に怯えてしまっている。

「じゃあ、何で止めないんですか!」
「止めようと思っても、アイツの仲間が邪魔して、入れないんだ!」
「へへへー!!こっから先は立ち入り禁止だぜ!」

 不良ぽい少年が何人もそのデュエルテーブルを囲んでいる。ご丁寧に、立ち入り禁止ロープまで張られている。

「あいつら、喧嘩にも強くて大人でも勝てないとか。」
「そ、そんな・・・・・・!」
「《超聖竜ボルフェウス・ヘブン》でトドメだぁー!!」
「う、うわあー!!」

 勝負が決まった。勝者はあの大柄な不良少年だ。

「ヒャーハッハッハ!!約束通り、てめぇの《ビビラ精霊オッソ・レオーネ》は貰うぜ!」
「ああ・・・・・・!や、やめてください!」
「文句あんのかテメェ!!」
「ひいっ!!」

 不良少年のドスの利いた声で、少年はカードを渡してしまった。
「待て!!」
「あん?」

 不良少年が振り向くと、そこにはヒナタの姿が。

「ヒナタ!!」

 人混みに紛れて、ヒナタはよく見えないが、今の声を聞きコトハが声を上げる。

「何だテメェ!!何で入ってきた!」
「油断大敵だぜ!這い蹲って入ったのさ!さてそれは置いておいて。カツアゲとは、良い度胸じゃねえか、この大馬鹿野郎が!!」
「カツアゲだあ!?これは正当な取引って言うんだよ!!」

 不良少年は逆ギレしてデッキケースを再び取り出す。

「それにお前もだ!」

 怯えている少年に、ヒナタは叫んだ。

「こんなヤツに臆して、自分のカードを渡す事なんてねえ!困ったら、周りのヤツに言え!怖さに負けて渡しちまったら、それこそ本当の大馬鹿野郎だ!」

 少なくとも、今のヒナタの顔は怒りで強張っていた。

「は、はいッ!!」
「お前!名前は!」
「茅山・・・・・・茅山リョウって言います!」

 リョウは、ビビリながらも自分の名前を言った。ヒナタは不良少年の方に向き直った。

「リョウ!お前のカードは絶対に取り返す!だから、ちょっと待ってろ!」
「へへ・・・・・・ならデュエマで勝負しようや。お前が勝ったら、カードを返してやる!ただし、3対3のチームバトルでな!」

チームバトルルール

1)デュエリスト3人のチームで戦う。

2)先方、次方、大将を決め相手とデュエマをする。

3)計3回デュエマし、先に2回勝ったら勝ち。

「とまあ、ルールはこんな感じだ。」

 そう言った少年の横に、仲間が2人現れる。

「つまり、チームも組んでいないお前には勝負にもならねえってこった!!」

 辺りからは不良少年へブーイングが飛ぶ。だが、ヒナタは不敵な笑みを浮かべた。

「心配ねーぜ。俺にはちゃんと仲間が居る!レン!コトハ!」

 その声が聞こえたのか、レンとコトハは中心の方に向かう。が、取り囲んでいる仲間の一人が阻む。が、不良少年が

「良い!通せ!」
「へ、へいッ!!」

 と言ったので、すんなり通れた。

「ヒナタ。勝機はあるの?」
「分からん。だけど、戦わなきゃデュエリストの名が廃るぜ!」
「逃げるのは、僕の美学に反するしねぇ。戦うよ。」
「待ってろ、リョウ!絶対に勝つ!!」

 こうして、ヒナタ達VS不良グループのデュエマが始まった!勝敗はいかに!?