二次創作小説(紙ほか)
- ターン65:死せない流星 ( No.197 )
- 日時: 2013/10/22 17:37
- 名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: wJNgr93.)
「くそっ、俺のターン!《規格外 T.G.V》召喚!スリリング・スリー:アウトレイジ発動!」
山札が3枚めくられ、《終末の時計 ザ・クロック》と《蛙飛び フロッグ》、《ドンドン吸い込むナウ》が現れる。
「よしっ!効果で、このターンの間、《T.G.V》はT・ブレイカーに!!いっけぇ!シールドを叩き割れ!!T・ブレイク!!」
シールドが3枚、割られる。それでも尚、キイチのシールドは3枚残っていた。さらに、
「S・トリガー発動。《父なる大地》及び、《グローバル・ナビゲーション》!!」
「!」
次の瞬間だった。《ドラポン》と《T.G.V》はマナへ送還され、ヒナタのマナゾーンから《蛙飛び フロッグ》が引っ張り出される。さらに、これでは終わらない。今度は、キイチのマナゾーンから手札へ、カードが渡った。
「《グローバル・ナビゲーション》は、敵のタップされていないクリーチャーをマナ送りにし、そして俺のマナからクリーチャーを回収する。俺が今、回収したのは《新世界 シューマッハ》だ。」
ヒナタのマナは増えた。だが、クリーチャーはゼロ。かなりまずい状況である。
グローバル・ナビゲーション R 自然文明 (5)
呪文
S・トリガー
バトルゾーンにある相手の、タップされていないクリーチャーを1体選び、持ち主のマナゾーンに置く。
クリーチャーを1体、自分のマナゾーンから手札に戻してもよい。
父なる大地 C 自然文明 (3)
呪文
S・トリガー
バトルゾーンにある相手のクリーチャーを1体選び、持ち主のマナゾーンに置いてもよい。その後、相手のマナゾーンから進化ではないクリーチャーを1体選び、相手はこれをバトルゾーンに出す。
「にゃろぉー!!ターンエンドだ、バーロー!!」
「ふん、熱くなれ。そうやって、どんどん奈落へ突き落とされるがいい。キイチ式無限ループ。」
「黙れよ、チクショウ!!」
ドラポンも、ヒナタもイライラし始めたが、ここで冷静さを欠いてはまずい。しかし、キイチはさらなる猛攻をかける。
「俺のターン。呪文、《緊急再誕》!」
「げっ・・・・・・!」
《緊急再誕》。自分もコントロールを使っていた頃、デッキに入れていたため、このあと何が起こるかは本能的に直感した。
「さあ、《サンサン》を破壊して手札から《光霊姫アレフティナ》を召喚!」
シールドの数だけ、コストが重くなる《アレフティナ》。しかし、《緊急再誕》を使えば、元々のコストが低いだけに容易に召喚できる。さらに、今の呪文で《サンサン》を破壊したということは、次に起こる現象が容易に想像できた。
「ドロン・ゴー!輝ける太陽よ!耐えない争いに終止符を打て!守護と大地を司る無法の力を愚純な偽りの神に振りかざせ!現れよ、自然文明の長、《極太陽 シャイニング・キンジ》!!」
極太陽(ゴンブト)(トレジャー) シャイニング・キンジ R 光/自然文明 (7)
エグザイル・クリーチャー:アウトレイジMAX 6000
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
このクリーチャーが攻撃する時、自分の山札の上から2枚を見る。その中から1枚を裏向きにして、新しいシールドとして自分のシールドゾーンに加え、もう1枚をマナゾーンに置く。
W・ブレイカー
ドロン・ゴー:このクリーチャーが破壊された時、名前に「極太」または「太陽」とあるエグザイル・クリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。
自分の他の、名前に「シャイニング・キンジ」とあるエグザイル・クリーチャーをバトルゾーンに出すことはできない。
「自然文明の・・・・・・長!?」
「そうだ。」
ヒナタの疑問を一言で片付けるキイチ。しかし、その死んだような目をヒナタに鋭く向け、続けた。
「だが、俺の力を認め、互いの目的を行使するために今こうして同盟を結んでいる。さあ、覚悟しやがれ。《ファルコン・ボンバー》でシールドをブレイク!!」
「ぐあ!」
シールドが割られるヒナタ。まずいと感じる。このままでは、《キンジ》がスピードアタッカーになってしまう!が、デュエマにおいて逆転する要素が、ここに来て現れた。
「S・トリガー発動!!《ドンドン吸い込むナウ》を使用!効果で、《ドラポン》を回収し、さらにッ!!《キンジ》をバウンス!」
「くそっ、だが効果で《アレフティナ》をスピードアタッカーに!さあ、残りのシールドをブレイクしろ!!」
最後の2枚のシールドが割られた。しかし、ヒナタには勝機があった。
「俺のターン!《ボルバルザーク・エクス》を召喚!効果で、マナを全てアンタップ!そして、マナ爆誕4発動!本来ならコスト7の《馬番の騎手 アリマ&キッカ》をマナから召喚し、呪文!《ヒラメキ・プログラム》で破壊!効果で、こいつよりコストが1大きい・・・・・・。」
流れるような動きを見せるヒナタ。今回、ヒナタは中盤から《ヒラメキ・プログラム》で大型クリーチャーを出せるような編成にしたのだ。そのせいで、多少偏ってしまったが。そして、
「永き眠りから目覚めし龍よ!我に従い、宿命を果たせ!復活せよ、《不敗のダイハード・リュウセイ》!」
強力な切札が現れる。
不敗のダイハード・リュウセイ SR 火文明 (8)
クリーチャー:レッド・コマンド・ドラゴン/ハンター 8000
自分のドラゴンが攻撃する時、相手のシールドを1枚選び、持ち主の墓地に置く。
W・ブレイカー
自分がゲームに負ける時、または相手が勝つ時、かわりにこのクリーチャーを破壊する。
このクリーチャーが破壊された時、そのターン、自分はゲームに負けず、相手は勝てない。
《ダイハード・リュウセイ》の効果は、自身の犠牲とともに敗北を回避し、さらに自分のドラゴンの攻撃時に相手のシールドを1枚墓地送りにする強力な効果を持つ。
「さて、手始めに《ボルバルザーク》で攻撃!効果で、シールドを焼却だ!」
実質、ブレイク数が増えるようなものである。キイチのシールドは残り1枚。
「最後に、《リュウセイ》でアタック!!効果で、最後のシールドを破壊!」
墓地送りにされるため、S・トリガーは発動しない。
「くそっ!無念・・・・・・!」
「《ダイハード・リュウセイ》でダイレクトアタック!!」
圧倒的状況からの逆転劇。見事に、ヒナタは勝利を掴んだのであった。その後、デュエルロードはヒナタの優勝で、幕を閉じた。
「お前のことを誤解していた。弱小でないことは認めてやる。」
大会後、謝罪(?)をするキイチ。間違っていることは素直に認めるタイプなのか認めていないのか・・・・・・。
「言い方腹たつけど・・・・・・まあ、いいか。」
「そうね!ヒナタは優勝、アタシは準優勝!これで全部丸く収まるんだし!」
すると、パチパチと軽く拍手しながら天川が近づいてくる。
「準優勝おねでとう、コトハ君。そして、優勝おめでとう。ヒナタ君。まさか、キイチ君に勝利するとはね!」
「へっ?」
ヒナタは疑問に思った。何故、彼がキイチのことを知っているのか。すると、キイチが話し始めた。
「俺が鎧龍に転入することを、天川さんが知っていたからだ。」
「そう。彼、槙童キイチ君は今度1−Eに転入してくるんだ。調べたところ、《キンジ》の保有者で、しかも強力なデュエリストであることが分かってね。彼と打合せして、最後のチームメンバーになってもらうことにしたんだ。」
クスクス笑う天川。全部、彼の思惑通りだったとは。
「さて、これで本格的にトーナメントが見えてきたなっ!これから、よろしく頼むぜ!キイチ!」
「ああ。」
無表情ではあったが、たのもしさが感じられた。メンバーは揃った。もうすぐ、トーナメントの開催だ。