二次創作小説(紙ほか)
- ターン72:底力と意地と勝算と ( No.209 )
- 日時: 2014/10/13 19:13
- 名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: sPkhB5U0)
「僕のターン。《ワーグナー》でもうシールドをT・ブレイク」
「させねえよ、ニンジャ・ストライク発動! さっき手札に加えた《斬隠オロチ》で《ワーグナー》を転生させるぜ」
《オロチ》の効果で《ワーグナー》は破壊され、《デ・バウラ伯》が現れた。
しかし、まだ《ワーグナー》の効果が終わったわけではない。
「《ワーグナー》の攻撃時能力発動。効果で手札から《ミステリー・キューブ》を撃つよ!」
山札が捲れて現れたのは、龍の中の龍だった。
再び訪れる戦慄の旋律。
奏でられるは-----------
「《偽りの王 モーツァルト》を出すよ」
-----------破滅だ。
この瞬間、ヒナタの場にあるドラゴン以外のクリーチャーは全て破壊された。ヒナタのデッキがドラゴンではないからまだいい物の、だ。
『ど、どうするっちゃ!』
「っせぇな、ドラポン。信じるしかねえだろ、必然力ってヤツをよ!」
偽りの王(コードキング) モーツァルト P 闇/火/自然文明 (11)
クリーチャー:キング・コマンド・ドラゴン/アンノウン 17000
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、ドラゴン以外をすべて破壊する。
相手のドラゴンは攻撃することができない。
T・ブレイカー
ホログラムに映り、吼える王。そして、灼熱の炎がヒナタのシールドを焼き尽くした。
シールド、残り2枚。
さらに《メッサダンジリ・ドラゴン》が急襲し、残りのシールドを叩き割った。
残り、1枚。
S・トリガー、なし。
「ターンエンドだよ」
ジェイコフは高らかに言った。
ヒナタの首筋に汗が伝う。
勝つには、このターンで決めるか、クリーチャーを全滅するしか方法は無い。
「俺のターン、ドロー」
引いたカードは---------------《暴走龍 5000GT》だった。
「よっしゃあ、いくぜ! 《5000GT》召喚! 効果で《メッサダンジリ》と《デ・バウラ》を破壊!」
「だけど、そいつじゃ《モーツァルト》は倒せない!」
「倒せるぜ! さっきシールドから手札に来たカードでな!」
ヒナタがみせたカードは呪文だった。
「呪文! 《秘密結社 アウトレイジ》をG・ゼロで使用だ!」
「な、何だと!?」
「そして、《5000GT》のパワーはこのターン、攻撃時に+1000000される!」
秘密結社(チームエグザイル)アウトレイジ UC 火文明 (4)
呪文
G・ゼロ−バトルゾーンに自分のアウトレイジがあれば、この呪文をコストを支払わずに唱えてもよい。
バトルゾーンにある自分のクリーチャー1体は、このターン「パワーアタッカー+1000000」を得る。
大きくパワーが増強された《5000GT》は一方的に《モーツァルト》を殴り倒した。
暴走した魂は止まらない。
「ターンエンドだ!」
「くっ、僕のターン。《ワーグナー》を出す。効果で《ロスト・ソウル》を手札に」
しかし、《ワーグナー》はもう何もできない。
そしてヒナタにはもう1つの勝ち筋があった。
「俺のターン、《新世界 シューマッハ》を召喚! 効果で手札を全て捨てて、新たに5枚手札を引く!」
「なんだと!?」
「さらにスピードアタッカー、《天災超邪 クロスファイア2nd》をG・ゼロで召喚! さらにもう1体《5000GT》を出すぜ!」
スピードアタッカーが2体。まず、《5000GT》でシールドが3枚吹き飛ばされた。《新緑の魔方陣》が発動し、再びシールドが増えるが、さらに《クロスファイア》がそれを焼き尽くす。
もともと、このようなデッキにS・トリガーは積まれていなかったのか。
「《5000GT》でダイレクトアタック!」
高らかな宣言と共にヒナタの勝利が決まった。
***
休憩室。ジュースを飲んで、休んでいるジェイコフにフジが近づいてきた。
「・・・・・・残念だったな。」
「でも、むしろスッキリかな。全力でぶつかれたから、後味良いよ。」
「そうか。」と呟くフジ。ジェイコフは続けた。
「応援してるよ。」
「そうか。じゃあ、俺も試合があるからな。」
そう言って、フジは去った。
「なるほど・・・・・・本格的に手合わせしたいものだ。」
そう、つぶやきながら。