二次創作小説(紙ほか)

ターン79:変幻者 ( No.220 )
日時: 2013/11/02 16:55
名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: 0.DI8Vns)

 時は遡り、今朝の事だった。封李は朝早くから、屋上で寝ていた。だが、トーナメントには参加するつもりだった。そして、気になるカードを手に入れていた。風に吹かれてやってきた、1枚のカード。

「《アラシ》か。ま、デッキ投入は見合わせたほうがいいな。」

 すると、声が聞こえる。

「封李君。」
「ん・・・・・・?」

 自分を呼ぶ声。見ると、そこには普段は絶対にいないはずの人物がいた。白ヒゲに、曲がった腰に優しそうな青い瞳を持つ老人。校長だ。

「瓜生崎校長?ここで何をしてるんだ?ハッ、とうとう俺も退学か。別に構わねーぜ、俺は。」
「私は君を退学にするつもりはないデスよ。それより、こっちに来て欲しい。」

 すると、カツドンが飛び出す。

「封李、起きろや!あの人から、エグザイルの気配が感じられるで!!」
「何ィ?」

 封李は飛び起きた。そして、校長に怒鳴る。

「おい、用件は何だ!エグザイルとなると、こいつは穏やかじゃなさそうだな・・・・・・!」
「その通りだ。私と勝負をして欲しいのデス。」
「何?」

 意外な結果に封李は戸惑った。だが迷わず

「望むところだ!!」と叫んだ。校長は指を鳴らす。次の瞬間、黒い靄が2人を包み込んだ。




「こ、これは・・・・・・教団の・・・・・・!」
「この空間は、実体化するカードを持つものならば、誰にでも発生させることができる。俗に、”決闘空間”と呼ばれてマスよ。」

 そう、クリーチャー同士が命をかけて戦う場、それが”決闘空間”なのだ。

「んじゃあ、話は早いッ!行くぞ、カツドン!」
「おーう!とっとと決めてしまおうで!」

 


 現在、校長のシールドは2枚。しかし、場には《知識の精霊ロードリエス》と《光陣の使徒ムルムル》、そして《アクア・スーパーエメラル》の3体。一方の封李は《カツドン》に加え、《飛散する斧 プロメテウス》の2体だ。

「くっ、ブロッカーが邪魔だ・・・・・・!俺のターン!《無双竜鬼ミツルギブースト》召喚!即、マナに送って《ロードリエス》を破壊!」

無双竜鬼ミツルギブースト P 火/自然文明 (5)
クリーチャー:アース・ドラゴン/アーマード・ドラゴン/ハンター 5000
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、このクリーチャーをマナゾーンに置いてもよい。そうした場合、相手のパワー6000以下のクリーチャーを1体破壊する。

「あんた、エグザイル・クリーチャーは使わねえのか。」
「これが、私の本気のデッキデス。エグザイルクリーチャーは入れていマス。そして、これに勝てば貴方に託したいものがありマス。」

 悠長に語る校長。しかし、

「こっちは朝の眠りを邪魔されたんだ!とっととぶっ倒す!!《カツドン》でシールドブレイク!」
「受けマス・・・・・・S・トリガー、《ヘブンズ・ゲート》!!」

 効果で、2体のブロッカーが現れた。

「効果により、《光器パーフェクト・マドンナ》と《宇宙刃 ニケ》を召喚。」
『◎☆▽×!』

宇宙(コスモ)刃(コスモス) ニケ UC 光文明 (6)
エグザイル・クリーチャー:アウトレイジMAX 6000
ブロッカー
W・ブレイカー
シールド・セイバー
ドロン・ゴー:このクリーチャーが破壊された時、名前に《宇宙》とあるエグザイル・クリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。
自分の他の、名前に《宇宙》とあるエグザイル・クリーチャーをバトルゾーンに出すことはできない。


 次の瞬間、意味不明の言葉を叫びながら、宇宙人のようなクリーチャーが現れた。

「くそっ!悪循環かよ!しかもそいつ・・・・・・エグザイルじゃねーか!!」
「そうデス。では、私のターン。《パーフェクト・マドンナ》を進化元に、ソウルシフトで7マナになった、《白騎士の聖霊王ウルファス》を召喚!」


白騎士の聖霊王ウルファス C 光文明 (11)
進化クリーチャー:エンジェル・コマンド 11000
ブロッカー
進化−自分の「ブロッカー」を持つクリーチャー1体の上に置く。
ソウルシフト(このクリーチャーを召喚する時、このクリーチャーの進化元クリーチャーを選ぶ。このクリーチャーのコストは、その選んだクリーチャーのコストだけ少なくなる。ただし、このクリーチャーのコストは1より少なくならない。)
自分のターンの終わりに、このクリーチャーをアンタップする。
W・ブレイカー

 《白騎士の聖霊王ウルファス》。ブロッカーから進化する、強力なエンジェル・コマンド。進化元の条件が緩いことや、ソウルシフトによるコスト軽減、そしてターン終了時のアンタップ能力。良い事ずくめで、初心者も扱いやすい切札。

「《ウルファス》でW・ブレイク!!」
「くそっ・・・・・・!!《アクア・スーパーエメラル》でブロックだ!」
「《ニケ》でW・ブレイク!!」
「くっ、通すぜ!!」

 しかし、そこでS・トリガーが来る。

「行け!S・トリガー、《無法のレイジクリスタル》で《ウルファス》をバウンスし、《ムルムル》を破壊!そして、俺のターンだ!《銃身兵ディオライオス》を召喚し、《カツドン》を破壊!!」
「《ニケ》を選択デス。」

 次の瞬間、同時に2体のクリーチャーが破壊された。が、

「「ドロン・ゴー!!」」
 
 同時に、新たなる光に包まれる。

「おっしゃあー!行け、《カツキング》!」
『正義は絶対、カツキーング!!』

 ヌンチャクを振り回す、武闘の力を持つ将軍。しかし、一方の校長も負けていない。

「新たなる光を得て、変幻せよ。其の名はエグザイル!《宇宙美刃 ミケランジェロ》!!」