二次創作小説(紙ほか)

ターン84:攻撃せずに勝つ方法 ( No.232 )
日時: 2013/11/04 10:50
名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: 0.DI8Vns)

 一方、テツヤとロイヤルティーのデュエマ。しかし、テツヤはデュエマの開始間際に、こう宣言した。

「お前のシールドを1枚もブレイクせずに勝つ。」

 と。この挑発にぶち切れたロイヤルティーは、序盤から3体の(相手を攻撃できない)ブロッカー、《光器パーフェクト・マドンナ》を並べていた。さらに、アタッカーとして、絶対に除去されない《純潔の信者パーフェクト・リリイ》と、《雷光の使徒ミール》を召喚している。ここまでの展開力は、《光機のイザナナイ ロイヤルティー》の存在があったからだ。シールドは、6枚。それは、テツヤの《パクリオ》で手札の《反撃のサイレント・スパーク》がシールドに埋まってしまったからである。
 一方のテツヤは、シールド3枚という状況だった。場には、《パクリオ》に《薫風妖精コートニー》、《陰陽の舞》の3体。そして、《ローズ・キャッスル》を要塞化している。しかし、ブロッカー相手に手も足も出ない。が、ハナから攻撃するつもりのないテツヤには、関係ない。

「貴方、本当に私のシールドをブレイクせずに、勝つつもりですの?バカじゃないのですの?死ぬんですの?」
「バカはテメーだハゲ頭。ポンコツマシンに構ってるヒマはねーんだよ!俺のターン、《予言者マリエル》召喚。さらに、《ノーブル・エンフォーサー》をジェネレートしてターン終了だ。」
「ムッキィィィィィー!!もう、怒りましたの!激怒プンプン丸ですの!ワタクシのターン、《真滅右神ジーザス・メリーチェーン》召喚ですの!」

 顔を怒りで真っ赤にしながら、キーキー声を上げてゴッド・ノヴァ
召喚するロイヤルティー。さらに、

「ワタクシでシールドをブレイクですの!」

 そう言って、自分の体を動かそうとするロイヤルティー。しかし、動けない。

「ざーんねんだったな。《マリエル》の効果で、テメーはアタックできない!」
「な、なら、《ミール》で攻撃ですの!」
「わりーわりー、《ミール》は《ノーブル・エンフォーサー》の効果で、攻撃できねーんだよ。あれ?でも、イザナイともあろうロイヤルティー様々が、こんな安い罠の存在に気づかず、攻撃するわけ無いよなあ?なあ?」

 傷口に塩を塗ってえぐり、さらに塩を塗るテツヤの皮肉。とうとう怒ったロイヤルティーは、

「完全に究極的に怒ったんですの!!《パーフェクト・リリイ》で攻撃ですの!!」

 しかし、《パーフェクト・リリイ》は肩で息をしており、動ける様子ではない。

「な、何故ですの!?《パーフェクト・リリイ》のパワーは2500!!唯一、2つのロックをかいくぐれるクリーチャーのはず!!」
「ハハハハハ!!《ローズ・キャッスル》の効果、知らないのか?相手クリーチャーのパワーを、永続的に−1000するんだよ!!これにより、お前のクリーチャーは攻撃できない!テツヤ式地獄コンボ其の1、”マリエルエンフォーサー・極”だ!!」

予言者マリエル R 光文明 (4)
クリーチャー:ライトブリンガー 1000
このクリーチャーがバトルゾーンにある間、パワー3000以上のクリーチャーは攻撃できない。(パワー3000未満のクリーチャーが、攻撃中にパワーが追加された場合、攻撃することができる)
※殿堂入り

ノーブル・エンフォーサー R 水文明 (4)
クロスギア
これをクロスしたクリーチャーは、パワー2000以下のクリーチャーに攻撃またはブロックされない。
このカードがどのクリーチャーにもクロスされていない時、パワー2000以下のクリーチャーは攻撃もブロックもできない。

ローズ・キャッスル UC 闇文明 (3)

バトルゾーンにある相手のクリーチャーすべてのパワーは-1000される。(パワー0以下のクリーチャーは破壊される)

 いとも簡単に、友達が居なくなりそうな凶悪コンボを実行したテツヤ。ロイヤルティーは、もうげんなりしている。

「ど、読者の皆様に、今起こったことを有りの儘に説明するですの!ワタクシは、クリーチャーで攻撃しようとしたんですの、でも知らない間に仕掛けられていた2つロックで、(以下略)」
「ま----------------------」

 テツヤが付け加える。

「俺のクリーチャーもみんな攻撃できないんだけどな。攻撃せずに勝つ俺には関係ない。さあ、俺のターン。安心しな。こっからが、本当の地獄だ!!テツヤ式地獄コンボ講座、超超超上級編ッ、手順1だ!俺のターン、まず、《ヒラメキ・プログラム》でコスト5の《陰陽の舞》を破壊して、山札から《常勝ディス・オプティマス》召喚だ!んでもって、今度は《コートニー》がいるから、G・0で《妖精の裏技 ラララ・ライフ》を唱えるぜ!」

 マナが追加された。しかし、ここからが地獄の無限ループの始まりだった。

「手順2。さらに、《コートニー》の効果で、マナのカードは全文明!今置かれたのは、水文明の《セイレーン・コンチェルト》だが、《オプティマス》のスペース・チャージ:光が発動!墓地の呪文を再び、回収だ!」
「なっ、まさか-------------------------------!!」

 回収されたのは、《ラララ・ライフ》。テツヤは、S気のこもった、どす黒さと爽やかさを併せ持った顔で、

「その、まさかだぜッ!!手順3。もう一度、《ラララ・ライフ》を唱えるぜ-------------------------!!」
「なっ、ですが、マナだけ増えても、全然怖くないんですの!!」
「黙って聞いてな!!《オプティマス》のスペース・チャージで再度回収!」

 その後、ループはテツヤの山札が残り1枚になるまで、続けられた。

「ぜー、ぜー、さあ、これで十分だ。次に、呪文。《ミスティック・クリエーション》でマナから3枚を回収!んでもって、今度は《ボルバルザーク・エクス》を召喚だ!!」

 マナがアンタップした。同時に、テツヤはさらなる笑みを浮かべる。

「次に、我が最大の切り札、戦略のイノベーター、《偽りの名 iFormulaX》召喚!!」


偽りの名(コードネーム) iFormulaX(アイフォーミュラテン) R 水文明 (7)
クリーチャー:グレートメカオー/アンノウン 6000
自分のターンの終わりに、このクリーチャーがタップされていて、自分の手札が10枚以上あれば、自分はゲームに勝利する。
W・ブレイカー

 現れたのは、戦略のイノベーター。特殊勝利効果を持つ、凶悪なアンノウンだが、その条件は、自分のターンの終わりに「タップされていること」と「手札が10枚以上あること」の二つを満たしていること。だが、テツヤはマナばかりを増やしており、手札はもう4枚しか残っていない。

「それで何が------------------------------!」
「そして、《ドンドン打つべしナウ》でタップ!!」

 これにより、《iFormulaX》はタップされた。さらに、

「ラストステップ、これで終いだ!!呪文、《神々の激流》で両者は、マナのカードを全て手札に加える!!」
「なっ、そんなあああああああああああああ!!」

神々の逆流 R 水文明 (9)
呪文
各プレイヤーは自身のマナゾーンにあるカードをすべて、手札に戻す。

 爆・発。テツヤの手札は、換算して20枚以上もある。

「ターンエンド。と、共に《iFormulaX》の効果が発動。手札が10枚以上あり、なおかつ《iFormulaX》がタップされているとき、俺はゲームに勝利する!!」

 これが最初からねらいだったのだ。テツヤは見事に、シールドを1枚もブレイクせずに勝った。仮に耐えきったとして、ロイヤルティーにはマナがないため、反撃不能。何もできない。
 《iFormulaX》が弾幕を張る。同時に、ロイヤルティーの体は粉々に砕け散った。

「お疲れ様でしたー。テツヤ式地獄のコンボ講座、またのお越しをお待ちしてマース。」
「あ、あああああああ!!こんなコンボに負けるなんてええええ!!」

 悲鳴と共に、ロイヤルティーは消滅した。