二次創作小説(紙ほか)

ターン89:前奏曲(プレリュード) ( No.242 )
日時: 2013/11/04 21:10
名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: 0.DI8Vns)

 デュエマが始まった。現在、両者の場には何もない。シールドは互いに5枚。そして、先攻・ヨミのターンだ。

「余のターン。《戦慄のプレリュード》で、コストを軽減した《妖精左神パールジャム》を召喚。効果で、マナを加速。ターンエンドだ。」

 いきなり現れた、ゴッド・ノヴァ。やはり、ヨミは油断ならない相手だ。しかし、こちらも怯んではいられない。

「俺のターン!呪文、《エマージェンシー・タイフーン》で2枚引いて1枚落とすぜ!んでもって、《シンカイタイフーン》召喚!効果で、1枚引いて、1枚落とすぜ!」
「墓地を増やすか・・・・・・。相も変わらず、芸のない。余のターン。《バウラのサトリ ビョーク》召喚。効果で、《プレリュード》を回収!《パールジャム》で、W・ブレイクだ!!」

 簪が飛んでくる。同時に、シールドが叩き割られた。しかし、

「S・トリガー発動!《レイジクリスタル》で《パールジャム》をバウンスして、《ビョーク》を破壊だ!」
「ちっ、運だけはいいな。暁ヒナタ。」

 悪態をつくヨミ。しかし、同時に笑みを浮かべる。

「だが、次のターン、もう一度召喚するまでだ。」
「なら、出るたびに戻すまでだ!俺のターン!《鳴動するギガ・ホーン》召喚!」

鳴動するギガ・ホーン R 自然文明 (5)
クリーチャー:ホーン・ビースト 3000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札を見る。その中からクリーチャーを1体選んで相手に見せ、自分の手札に加えてもよい。その後、山札をシャッフルする。

 大きな角を持つホーンビースト、《ギガ・ホーン》が現れる。効果により、ヒナタのデッキを突き上げて、デッキの中身がばらけた。が、次の瞬間、デッキのカードがヒナタの前に並ぶ。

「よし、《Guy-R》を手札に!ターンエンドだ!」
「無駄なこと!余のターン。《神光のイザナイ ハゴロモ》召喚!さらに、《転々のサトリ ラシャ》召喚!効果により、全員をタップ!光臨発動!」

 《ハゴロモ》の杖が、轟音を上げながら光を発した。同時に、

「我が絶対なる神の礎、《神人類ヨミ》を召喚だ!!」

 ついに現れた《神人類ヨミ》。巨大な体は、彼の存在感そのものを現していた。

「さらに、効果により、3枚ドロー!!くくく・・・・・・!」
「ちっ、まずいぞ・・・・・・!!レン!!聞こえてるか!!今すぐ目を覚ませ!!俺たちのもとへ、帰ろう!!」
「無駄だ!いくら呼びかけたところで、この身体は余のもの。その事実は、揺るがない!!」

 本格的にまずい。このままでは、レンを傷つけてしまうのでは?そういう考えが浮かぶ。

「くっそぉー!!《赤き血の テスタ・ロッサ》召喚だ!」

紅き血の(ザ・ヒート) テスタ・ロッサ R 火文明 (4)
クリーチャー:アウトレイジ 4000+
自分の他のクリーチャーがどこからでも墓地に置かれた時、そのターン、このクリーチャーは「パワーアタッカー+5000」と「W・ブレイカー」を得る。

 クロスファイアの弟分、《テスタ・ロッサ》。ここは、彼に耐えてもらうしかないか。

「無駄だ!!余のターン、さて・・・・・・このカードを使わせてもらおう!!現れよ、《神聖麒 シューゲイザー》!!」

神聖麒 シューゲイザー SR 無色 (7)
クリーチャー:オラクリオン 7000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、またはこのクリーチャーが攻撃する時、コスト5以下の進化ではないクリーチャーを1体、自分の手札またはマナゾーンからバトルゾーンに出してもよい。
W・ブレイカー

 現れたのは、麒麟を模したオラクリオン、《シューゲイザー》。聖杯が周りには並び、魔法陣が足元には浮かんでいる。

「効果で、《交錯のインガ キルト》をマナから召喚だ!」

 《シューゲイザー》の効果は、登場時とアタック時に、手札かマナから、コスト5以下のクリーチャーを出すというもの。オラクリオンも、ゴッド・ノヴァも使いこなすとは、流石神人類と言ったところか。

「さらに、《ハゴロモ》をタップ!光臨発動!我が、神聖なる神の伝導、《双天右神クラフト・ヴェルク》召喚!G・リンク!!」

 ヨミの最強の両腕。《双双神》の片割れが現れてしまった。このままでは、まずい。

「くそっ、俺のターン!《爆進イントゥ・ザ・ワイルド》でマナを3枚加速!《テスタ・ロッサ》でシールドをブレイク!!」
「ふははははははは!!痛くも痒くも無いわ!!我がターン、《双魔左神ディーヴォ》を召喚!そして、《クラフト・ヴェルク》と余のリンクを外し、《ディーヴォ》と《クラフト・ヴェルク》をリンク!!そして、呪文。《ヒラメキ・プログラム》で、余を選択!!」

 次の瞬間、悪寒がした。クリーチャーとしてのヨミの消滅と同時に、その元凶が現れる。

「伝説の鎧龍よ、余に力を貸せ。神の契約を交わし、今こそ------------------------偽りの神として、甦れ!!《神青輝 P-サファイア》!」

神青輝 P(プログレ)・サファイア ≡V≡  無色 (9)
クリーチャー:オラクリオン 9000+
スピードアタッカー
パワーアタッカー+3000
T・ブレイカー
このクリーチャーが相手のシールドをブレイクする時、相手はそのシールドを手札に加えるかわりに見せる。相手はその中から、「S・トリガー」を持つカードをすべて自身の手札に加え、その後、残りを墓地に置く。(相手はその「S・トリガー」を使ってもよい)

 現れたのは、伝説の龍の片割れ。しかし、禍々しい程の凶悪なオーラを放っている。そして、武装パーツの所々に描かれた、Ωのマークが、ゼニスの力の継承者、オラクリオンである最大の証だった。

「行け!!《サファイア》で、T・ブレイク!!」
「ぐああああ!!」

 さらに、《サファイア》の効果によって、S・トリガーでなければ、シールドカードは全て、墓地送りに。そう、S・トリガーでなければ。

「S・トリガー、発動!《クロック》を召喚して、時間を止める!!」

 ぎりぎり、シールド1枚で耐え切った。そしてヒナタは、このターンで勝利を確信していた。

「行け!呪文、《エマージェンシー・タイフーン》で2枚引いて、1枚捨てる!!」

 墓地に落ちたのは、《Guy-R》だ。

「いっけええええ!!そして、呪文ッ!!《無情秘伝 LOVE×HATE》!!」


無情秘伝 LOVE×HATE(ラブアンドヘイト) R 無色 (9)
呪文
アタック・チャンス−《「無情」の極 シャングリラ》(自分の《「無情」の極 シャングリラ》が攻撃する時、この呪文をコストを支払わずに唱えてもよい。
クリーチャーを1体、自分の墓地からバトルゾーンに出す。
バトルゾーンに自分のゼニスがあれば、バトルゾーンにある相手のクリーチャーを1体選ぶ。相手はそのクリーチャーを自身の山札に加えてシャッフルする。

 愛と憎しみ。2つの矛盾した感情が生み出した、究極の兵器。しかし、アウトレイジはそれさえも取り込んでしまうのだ。

「な、何だと!?」
「《テスタ・ロッサ》から進化!現れよ、超無限を司る伝説の龍よ!ここに降臨し、偽りの神を悲しみと怒りと共に滅ぼさん!!激震せよ、激竜王よ!!《勝利皇帝 Guy-R》召喚!!」

勝利皇帝(キングオブカイザー)Guy-R(ガイアール)  ≡V≡  火文明 (25)
進化クリーチャー:アウトレイジMAX 25000
超無限進化-自分のアウトレイジ1体以上の上に置く。
∞ソウルシフト(このクリーチャーを召喚する時、このクリーチャーの進化元クリーチャーを好きな数選ぶ。このクリーチャーのコストは、その選んだクリーチャーのコストの合計分少なくなる。ただし、このクリーチャーのコストは1より少なくならない)
このクリーチャーが攻撃する時、このクリーチャーよりパワーが小さい相手のクリーチャーをすべて破壊する。
ワールド・ブレイカー

「《Guy-R》で《サファイア》を攻撃!同時に、全てのクリーチャーを破壊する!!」
「くっ、《クラフト・ヴェルク》を残す!

 《Guy-R》は、攻撃するたびに、自分よりもパワーの小さい敵獣を全て破壊する無法龍。しかし、リンクした神は、一撃では破壊できない。しかし、

「アタックチャンス発動!《悪・即・斬》でアンタップ!!」
「なっ-----------------------------!!」
「今度はシールドを攻撃!!すべてを焼き尽くせ、ワールド・ブレイクだ!!」

 シールドが全て焼き尽くされた。さらに、クリーチャーまでも。誰もが、ヒナタの勝利だろうと思った時だった。

『やはり、オラクルには任せておけぬ・・・・・・!!』

 突如、何者かの声が聞こえた。同時に、黒い靄がヨミ------------------レンの体を包む。

「なっ、”Z”!!貴様、何を・・・・・・・ぎゃあああああああああああああ!!」

 それは秒読みで巨大化し、対には1つの化身となった。

「我が名は《ディアボロス》・・・・・・・!!古に伝わる、”Z一族”の長よ・・・・・・!!」