二次創作小説(紙ほか)

短編4:恐怖、学園七不思議!?(7) ( No.295 )
日時: 2014/03/24 12:19
名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: sEySjxoq)

運 命 R 無色 (10)
呪文
アタック・チャンス−《「戦慄」の頂 ベートーベン》(自分の「戦慄」の頂 ベートーベンが攻撃する時、この呪文をコストを支払わずに唱えてもよい)
カードを5枚まで引く。その後、自分の手札を3枚、相手に見ないで選ばせ、それを相手に見せる。その中から好きな枚数のドラゴンをバトルゾーンに出す。 

「戦慄」の頂 ベートーベン≡V≡ 無色 (10)
クリーチャー:キング・コマンド・ドラゴン/アンノウン/ゼニス 13000
このクリーチャーを召喚してバトルゾーンに出した時、ドラゴンまたは無色呪文を合計3枚、自分の墓地またはマナゾーンから手札に戻す。自分の山札の上から3枚をマナゾーンに置いてもよい。その後、このクリーチャーをタップしてもよい。
相手のクリーチャーが攻撃する場合、可能であればこのクリーチャーを攻撃する。
T・ブレイカー
バトルゾーンにある自分のドラゴンとコマンドはすべて「エターナル・Ω」を得る。(「エターナル・Ω」を得たクリーチャーがバトルゾーンを離れる時、かわりに手札に戻す)

「うーん、やっぱり調整中のこのデッキ使ったのはまずかったな」
「調整中ゆうか、完全に市販のデッキじゃろうが!!」

 今回はデッキに入っていないドラポンが怒鳴る。幾らなんでも相手を舐めきっているだろう。これで、一気にスピードアタッカーとスレイヤーを得たクリーチャーが3体現れてしまった。

「いや、だってあれだよ。今月小遣い少ないから苦肉の策だったんだよ」
「絶対面倒臭かっただけじゃろうが!!」

「《ベートーベン》でT・ブレイク!!」

 シールドが3枚、巨大な槍に貫かれた。しかし--------------

「いや、一応S・トリガーは入れ替えてるんだよ、S・トリガー発動。《めった斬り・スクラッパー》で《フォルテッシモ》を破壊!」

 ヒナタ曰く、《ドリル・トラップ》2枚を《スーパー炎獄スクラッパー》に差し替えたとのことだった。
 だが、まずい。ベートーベンが居る限り、自分のクリーチャーは攻撃の際に標準をベートーベンに合わせなければならないのだ。
 
「ターンエンド……」
「とにかく、こいつでッ……来た!! 《爆竜バトラッシュ・ナックル》召喚! 効果で《ショパン》と強制バトル! 《ギャノバズガ》の効果で、攻撃力は激増してるから一方的に破壊!」

 《爆竜バトラッシュ・ナックル》は、登場時に相手1体とバトルが出来る珍しい効果を持つ。さらに、バトル時にパワーを上げる《ギャノバズガ・ドラゴン》との相性は最高。さらに、ドラゴンがバトルに勝てば------------------

「燃え上がれ魂!! 勝ち上がれ、究極のサバイバル。 絶対的勝利を齎せ!! 駆け抜けろドラゴン・サーガ!! 《爆竜勝利バトライオウ》よ、出て来い!」


爆竜勝利 バトライオウ P 火文明 (7)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン/フレイム・コマンド 8000
自分の火のドラゴンがバトルに勝った時、このクリーチャーを自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。
自分の他の火のクリーチャーが相手クリーチャーとバトルする時、かわりにこのクリーチャーにバトルさせてもよい。
W・ブレイカー

 咆哮を上げる赤き武装竜。額に刻まれた、青きVマークは勝利を表す。そう、かつての赤き勝利の竜のように--------------燃え盛る剣は、あらゆる敵を突き上げて、自軍を勝利へと導く。
 そう、名はバトライオウ。
 座右の銘は「絶対勝利」。

 その効果は、自分の火のドラゴンがバトルに勝った時に自身を手札からコスト踏み倒しできるというものと、火のクリーチャーとのバトルを肩代わりするもの。

「くぅ〜!! 来た来た来た! 俺の新・切札! こいつがいれば、無敵だぜ!!」
「どこがじゃ、ボケ! 《ベートーベン》のパワーは13000! 《ギャノバズガ》がいたとして、そう簡単には通してくれんっちゃ!!」
「ま、それは-----------次ぎのターン次第だな」

 好い加減な、と漏らすドラポン。だが、次ぎのターン。絶対にベートーベンは自分へ攻撃してくるはずだ。こちらのクリーチャーはアンタップしていて攻撃されない。

「我がターン、現れよ《宿命のデステニー・リュウセイ》召喚。効果で、《運 命》を手札に。そして、我で攻撃!! W・ブレイク!!」

 シールドが2枚、吹っ飛ばされた上に嫌なカードを手札に加えられた。
 
「アタック・チャンス、《運 命》!!」

 今度は5枚のカードがベートーベンの手札に。しかし。ヒナタはもう惑わされなかった。

「バレバレだぜ、もし手札にドラゴンが居るんだったら、さっきみたいに確実に出すために引かないからな! それに、俺の運命は俺が決める! お前の手の内にある運命なんか-------------」

 手札は7枚。そのうちの、”元からあった手札”2枚と、イチカバチカで今引かれた5枚のうちの1枚を選ぶ。
 そして、はらはらと落ちた手札にはドラゴンは無かった。

「くそ、喰らえだっ!!」

 驚愕の表情を浮かべるベートーベン。とんだ憶測だが、まさか当たっていたとは。しかし、《ベートーベン》はタップされていて壁となっている。しかし、その心配はもう要らない。
 戦慄の夜は過ぎて、暁------------そう、日の出ずる時間だ。

「俺のターン、《超竜サンバースト・NEX》を《バトラッシュ・ナックル》から進化! こいつは、バトルに勝てばアンタップする上に、パワー11000! しかも、《ギャノバズガ》で強化されている上から自身の効果でパワー12000以上の巨大獣と戦うときは、パワーが+11000されるんだ!」

超竜サンバースト・NEX P(R) 火文明 (7)
進化クリーチャー:アーマード・ドラゴン 11000+
進化−自分のアーマード・ドラゴン1体の上に置く。
このクリーチャーがバトルに勝った時、このクリーチャーをアンタップしてもよい。
パワー12000以上のクリーチャーとバトル中、このクリーチャーのパワーは+11000される。
W・ブレイカー

「《サンバースト》で《ベートーベン》に攻撃、一方的に破壊!」
「くっ……!」
「アンタップ、シールドをW・ブレイク!」

 シールドが2枚、吹っ飛ばされた。さらに、追撃は続く。

「《ギャノバズガ》で最後のシールドをブレイク!」

 シールドトリガーはない。ここで、決める。


「《爆竜勝利バトライオウ》でダイレクトアタック!!」



 ***

 こうして、ガーリックの野望は砕かれた。空間から帰還した2人をコトハは迎えた。レンはと言うと、「大恥かいた」と言って先に帰ってしまったのだった。

「いやー、しっかしつえーな!! ビギニング・ドラゴン・デッキ、定価500円で販売中! 皆も是非手に入れよう!」
「宣伝をするな!!」

 だが、ここで彼女はまだ解決していない疑問があった。

「ところで、七不思議の最後って何だったの? ヒナタ」
「……」

 ふと聞かれてうつむくヒナタ。

「それは……七不思議を全部知った者は------------------」

 振り向くヒナタの顔は-------------かの有名な、ブルーベリーの色の巨人--------------。

「青鬼になっちまうんだよなぁぁぁぁぁぁあああああ!!!」

 その瞬間、コトハの絶叫。
 と、同時にヒナタは最後にコトハの鉄拳をしかと目にしたのだった。
 青鬼のお面が割れる。
 体がぐらつき、ここが屋上だったことを思い出す。
 そして、落ちていく感覚を覚えた。

 ***

「うーん、やはり《オーロラ》も捨てがたいか……いや、《プリン》もいいかも……」

 人が眠る丑三つ時。レンは自分の部屋の片隅で1人、大量のカードを前にニヤ付いていたのだった。
 そこに、1つのフラッシュが走ると同時に、小さな影が窓から離れていったのは、レンは知らない。

 ***

 次の日。屋上から転落したと思われる生徒約1名が、奇跡的に助かったことが紙面を飾ったのは言うまでも無い。

 今回、ヒナタがやったことは、絶対にまねしないように! 作者との約束だぞ!(キラッ)