二次創作小説(紙ほか)

コラボ短編:last smile (9) ( No.330 )
日時: 2014/05/17 18:36
名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: sEySjxoq)

 ***

「僕のターン、《翔天幻獣レイブン》召喚! ターンエンドだよ」

翔天幻獣レイヴン C 火文明 (2)
クリーチャー:ファイアー・バード/ドリームメイト/オリジン 1000
このカードが墓地に置かれた時、それが墓地に置かれる直前に進化クリーチャーの下にあった場合、カードを1枚引いてもよい。

 ヒナタと空城夕陽のデュエル。夕陽は小型ファイアーバードである《レイブン》を召喚した。もう察しがつくが、恐らくファイアーバードの進化ビートだろう。
 さて気付いたが、この幻像はどうやら、完全に主の性格を再現しているらしい。記憶もそうだ。
 現在、シールドは互いに5枚。後攻の夕陽は遅れて今のクリーチャーを召喚したのに対し、ヒナタは《トップギア》を召喚していた。

「俺のターンだ! 《一撃奪取 トップギア》の効果でコストを軽減した、《マッハ・ルピア》召喚だぜ!」

マッハ・ルピア C 火文明 (4)
クリーチャー:ファイアー・バード 2000
自分の、名前に《NEX》とあるクリーチャーを召喚するコストを1少なくしてもよい。ただし、コストは1より少なくならない。
バトルゾーンにある自分のアーマード・ドラゴンはすべて「スピードアタッカー」を得る。
自分のターンの終わりに、このターンにバトルゾーンに出した自分の進化ではないアーマード・ドラゴンをすべて手札に戻す。

 現れたのは、《NEX》のサポートを行うファイアー・バードカテゴリ、”ルピア”に属する《マッハ・ルピア》だ。
 
「ターンエンドだ」

 《トップギア》を相打ちで破壊されるのが怖いので、攻撃はやめておく。

「僕のターンだ。進化、《火之鳥ピルドル》!」

火之鳥ピルドル C 火文明 (1)
進化クリーチャー:ファイアー・バード/オリジン 5000
進化−自分のファイアー・バードまたはオリジン1体の上に置く。

「ひぃ〜、《トップギア》で攻撃しなくて良かったぜ」
「《レイブン》をもう一体召喚して、シールドをブレイク!」

 が、当然攻撃の矛先はシールドへと向かった。

「くっ、シールドチェック! くそ、トリガーなしかよ」
「ターンエンドだ」
「まあいいや、俺のターン。ドロー!」

 引いたカードは、自分が今欲しいと思っていたものだった。

「よし、《ボルシャック・NEX》召喚だぜ! 効果で《コッコ・ルピア》召喚、さあ場数は揃った! 破壊も怖くないぜ! 《トップギア》で攻撃だ!」

ボルシャック・NEX SR 火文明 (6)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン 6000+
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札を見る。その中から、名前に《ルピア》とあるカードを1枚、バトルゾーンに出してもよい。その後、山札をシャッフルする。
このクリーチャーは、自分の墓地にあるファイアー・バード1体につき「パワーアタッカー+1000」を得る。
W・ブレイカー

「シールド・トリガー発動。《スーパー炎獄スクラッパー》で《コッコ・ルピア》、《トップギア》、《マッハ・ルピア》を破壊!」
「ごめんなさい、破壊メッチャ怖いです」

 場が一掃された。デュエマにおいて、調子に乗ることは敗北を意味するのだから。

「僕のターンだ。《コッコ・ルピア》召喚。ターンエンド」
「くっそ、ミスったな。俺のターン、《勝負だ! チャージャー》で《NEX》を強化し、《コッコ・ルピア》へ攻撃だ」

 優秀な補助クリーチャー、《コッコ・ルピア》を破壊する。手札は余り与えたくはない。

「ターンエンドだ!」
「じゃあ、僕のターンだね。それじゃ、《緑神龍バルガザルムス》召喚」

緑神龍バルガザルムス R 自然文明 (5)
クリーチャー:アース・ドラゴン 5000
自分のドラゴンが攻撃する時、自分の山札の上から1枚目を表向きにしてもよい。そうした場合、そのカードがドラゴンであれば手札に加え、ドラゴンでなければマナゾーンに置く。

 自分のドラゴンが攻撃する度に手札補充かマナ加速のいずれかが出来るクリーチャー、《バルガザルムス》。
 はっきり言って、うざったい。殴るだけで有利になるのだから。

「《ピルドル》でシールドブレイク」
「くっ! トリガーなしかよ!」
「ターンエンドだよ」

 どうも気に食わない。ただのビートダウンのはずなのに、何か嫌な予感がするのだ。


「俺のターン。もういいや、手札がねえなら殴るだけだ!」

 序盤からカードを使いまくった所為か、ジリ貧になっているヒナタ。
火単ははっきり言って、手札補充に悩むところ。

「《NEX》で《ピルドル》を破壊! ターンエンドだ!」
「僕のターン。《無双竜鬼ミツルギブースト》を召喚して、マナゾーンに送り、《NEX》を破壊するよ」

無双竜鬼ミツルギブースト P 火/自然文明 (5)
クリーチャー:アース・ドラゴン/アーマード・ドラゴン/ハンター 5000
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、このクリーチャーをマナゾーンに置いてもよい。そうした場合、相手のパワー6000以下のクリーチャーを1体破壊する。

「っ!」
「《バルガザルムス》でシールドブレイク。《ソウルバーン・ドラゴン》だから手札へ。ターンエンド」

 ヒナタ、シールド残り2枚。
 まずい。クリーチャーが誰もいなくなった。しかし、まだだ。まだ手段は在る。

「《龍覇グレンモルト》召喚! 効果で超次元ゾーンから《銀河剣プロトハート》を呼び出して装備!」

 現れたのはドラグナー、そして最初に現れたドラグハート・ウェポンだった。

「はぁ、また厄介なのが出てきたよ」
「抜かせよ! やってみないと、分かんないだろ! ターンエンド!」
「そうか。じゃあ、良いよ。僕のターン、《ソウルバーン・ドラゴン》召喚」

ソウルバーン・ドラゴン R 火文明 (7)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン 9000
このクリーチャーが攻撃する時、自分の山札の上から1枚目を表向きにする。それがファイアー・バードであれば、バトルゾーンに出してもよい。それがドラゴンであれば、相手のパワー4000以下のクリーチャーを1体破壊する。それが《超竜サンバースト・NEX》であれば、バトルゾーンにあるこのクリーチャーの上に置いてもよい。
W・ブレイカー

 現れたのは、アーマード・ドラゴン。それも、アタックトリガーで強烈な効果を発揮するタイプのクリーチャーだ。

「ターンエンド」
「くそっ、俺のターン。《グレンモルト》でシールドブレイク!」

 シールドが割られる。そして、《プロトハート》の効果でアンタップし、もう一度攻撃しに掛かる。

「シールドブレイク!」
「……S・トリガーの《ナチュラル・トラップ》で《グレンモルト》をマナへ。ドラグナーが場を離れたから、ドラグハートも超次元ゾーンへ」
「くっ……」

 また邪魔をされた。
 そして、夕陽のターンだ。最初にマナをチャージし、夕陽のマナは9。

「僕のターン、《コッコ・ルピア》を召喚。そして《コッコ・ギルピア》も召喚」
「え? 何するんだ?」
「《コッコ・ルピア》、《コッコ・ギルピア》、《ソウルバーン・ドラゴン》、3体を進化元に、こいつを召喚だ」

 3体のクリーチャーが、燃え盛る炎に包まれて引き寄せられ、1つになる。

「天空と閃光の太陽、受け継ぎし力を今ここに! 神々よ、調和せよ! 進化MV!」

 暁の時間は既に去った。今は、太陽が沈む----------夕日の時間だ。
 それでもなお、炎鳥の神は昇天する。太陽のように。

「——《太陽神話 サンライズ・アポロン》!」

太陽神話 サンライズ・アポロン 火文明 (6)
進化クリーチャー:メソロギィ/ファイアー・バード/アーマード・ドラゴン 15000
進化MV—自分のファイアー・バード1体と火文明のクリーチャー二体を重ねた上に置く。
コンセンテス・ディー(このクリーチャーの下にある、このクリーチャーと同じ文明のクリーチャーのコストの合計を数える。その後、その数字以下の次のCDC能力を得る)
CDC6:自分のバトルゾーンにあるファイアー・バード、ドラゴン、火文明のクリーチャーはすべて「スピードアタッカー」を得る。
CDC9:このクリーチャーが攻撃する時、自分の山札の上から1枚目をすべてのプレイヤーに見せてもよい。そのカードがファイアー・バード、ドラゴン、火文明のクリーチャーであれば、バトルゾーンに出してもよい。
CD12:このクリーチャーが攻撃する時、自分のマナゾーンにあるドラゴン、ファイアーバード、火文明のクリーチャーをそれぞれ1体ずつ選び墓地に置いてもよい。そうした場合、このクリーチャーは次の自分のターンの初めまで、パワー+15000され、「ワールド・ブレイカー」を得、相手はこのクリーチャーを選ぶ時、自分自身のマナゾーンにあるカードをすべて墓地に置く。
T・ブレイカー


 燃え盛る火球の中から顕現するのは、神話となりし太陽の神。一閃の光を放ち、空高く昇天する、《太陽神話》——《太陽神話 サンライズ・アポロン》だ。 

「は、はは……」

 思わず、笑う。今の自分の状況を。ヒナタはようやく理解した。自分が売られた試練、というものがどれほど強大なものかを。

「《アポロン》で攻撃! ここで、同じ文明の進化元の合計コストが10だから、CD9(コンセンテス・ディー・ナイン)発動!」
『俺が攻撃する時、山札の一番上を捲り、それがファイアー・バード、ドラゴン、火文明のクリーチャーいずれかであれば、そのままバトルゾーンに出せるんだ! 来い《インフィニティ・ドラゴン》!』

 シールドがこの瞬間、全て吹っ飛ばされた。同時に、恐ろしい熱風が襲い掛かる。

「あ、でもスピードアタッカーじゃないから」
「生憎、《アポロン》はCD6で自分のファイアーバード、ドラゴン、火文明のクリーチャーをスピードアタッカーにするからね。これで終わりだ! 《インフィニティ・ドラゴン》でダイレクトアタック!!」