二次創作小説(紙ほか)
- エクストラターン25:反逆の一戦 ( No.337 )
- 日時: 2014/05/21 08:10
- 名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: sEySjxoq)
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世界中の希望を賭けた、ヒナタとベルフェモールのデュエル。現在、シールドは5対5で対等。というのも、まだ2ターン目である。
「べるのターン。《ピクシー・ライフ》を唱えるわ」
緑色のマナが呪文を形成する。そして、更なるマナを増やした。これで次のターン4マナ。
早い。ビートを得意とするヒナタにとっては、余り嬉しくない。
「俺のターンだ! 《一撃奪取 トップギア》召喚!」
赤いマナを生成し、火文明のアウトレイジ、《トップギア》を召喚するヒナタ。
これで、火文明の仲間のコストを1下げることが出来る。
しかし。
「下らないわね! 仲間なんて! 必要なのは、主従の関係のみ! この世には2種類の生き物が居る。従わせるものと、従えるもの!! べるがどっちかって、もう分かるでしょ! 《霊騎ラグマール》召喚!」
相手を道連れにマナゾーンへ引きずりこむアーク・セラフィム、《ラグマール》により、無数の蔓に囲まれて《トップギア》は地面へ沈んだ。
同時に。とてつもない苦しみがヒナタを襲った。
「う、うあああああ!!」
思わず、叫び声を上げる。《トップギア》がやられたことが原因か。クリーチャーの死亡をトリガーに、この空間ではダメージを受けるというのか。
こんなことは今まで無かった。やはり、ヒナタがアウェーだからか。
「ふふ、良い様!!」
「くそっ、俺のターン……ドロー、《フェアリー・ライフ》でマナをチャージ、ターンエンドだ!」
「べるのターン。《裁きの都 キングオブ・ラグーン》を要塞化♪」
裁きの都 キングオブ・ラグーン 無色(5)
城−自分のシールドをひとつ選び、このカードを付けて要塞化する。 その要塞化されたシールドがシールドゾーンから離れた時、このカードを自分の墓地に置く。 (「S・トリガー」能力を使う場合は、このカードを墓地に置く前に使う)
自分のターンに一度、自分の手札を1枚墓地に置いても良い。そうした場合、デッキから《竜神王》と名前にあるカードを1枚手札に加える。
この城を付けて要塞化したシールドが他の城によって要塞化されていなければ、そのシールドが相手のクリーチャーにブレイクされる時、かわりに他のシールドを1枚手札に加えてもよい。
風景が一気に変わった。ここは、今までの殺風景な決闘空間の中では無い。支配の都。あらゆる人々が規律に束縛され、自由を奪われ、唯一つの王のために生きる世界。
「これよこれ!! 《邪念因子》が復活すれば、この世界は今度こそ現実のものになるの。神による絶対統制!! それがべるの望み---------------」
「るっせぇ!! お前は《邪念因子》がどんだけ危険なものなのか分かって言ってんのか!! 危険だから、禍々しいもんだから《邪念因子》なんて名前が付いてるんだろうが!!」
「あんたねぇ、言わせておけばァァァ! 《アングバット・アンカラゴン》を手札から捨てて《ツメイ・ゴルニッヒ》を回収、殺してやる!! 殺してやるわ、人間!! 邪魔すんなっつってんだろうがああああ!!」
血走った目でヒナタを睨み、喚き立てるベルフェモール。理性など、とっくの昔に壊れかけていたのだ。
「哀れだな。俺のターン、ドロー。《突撃奪取 ファルコン・ボンバー》召喚! ターンエンドだ」
「哀れなのはどっちかしらぁ!! 神に飲まれて贄となりなさい! あたしのターン、《ツメイ・ゴルニッヒ》召喚!! 手札を全部捨てて、効果で《アングバット・アンカラゴン》を蘇生!」
竜神王2体が墓地から現れる。
「さらにっ!! 《アンカラゴン》の効果で、あんたのクリーチャーのパワーは、−2000されるのよ! 良かったわねえ、首の皮が繋がって!」
漆黒の竜神王 アングバッド・アンカラゴン 闇文明 (3)
クリーチャー:キング・コマンド・ドラゴン/ゴッド 2000+
G・リンク《奇怪の竜神王 ツメイ・ゴルニッヒ》の右横、《漆黒の竜神王 アングバッド・アンカラゴン》の上側。
ドラゴン・ブレス-《裁きの都 キングオブ・ラグーン》が要塞化されているとき、以下のD効果を使ってもよい。
Dレベル2:このクリーチャーがバトルゾーンに出たとき、山札から2枚を墓地に置く。その中にゴッドがあれば、そのクリーチャーを手札に加える。
Dレベル4:このクリーチャーが攻撃するとき、手札の水のカードを捨てて、山札から4枚を墓地においてもよい。そうした場合、相手のクリーチャー1体を選ぶ。そのクリーチャーは持ち主の手札に戻る。
このクリーチャーは、自分とリンクしているゴッドの数につき相手のクリーチャー全てのパワーを2000下げる。
瀕死の《ファルコン・ボンバー》。しかも、心なしかヒナタも苦しい。
だが、そんな中でも目の前の竜神王に向かって笑いかけた。
「今思えば-----------ゴルニッヒ、あんたも操られてたんだ。悪かったな」
「うるせえええ!! クリーチャーなんて、あたしにとっては道具よ! 目的が達成されれば、それでいいのよ!! 復讐よ、これは! 今まで、光の中で悠々と生きてきた、あんたらへのね!! 竜神王でシールドをブレイク!!」
竜神王が咆哮を上げて、ヒナタのシールドの1枚目を叩き割った。
「さらにっ! ドラゴン・ブレス:レベル3でマナのカードを3枚タップすれば、あんたのマナゾーンにあるカードを1枚墓地に! 《百万超邪 クロスファイア》、さよーならっ!!」
「ちっ!」
マナが1枚減った。地味な被害だ。
「くそ、どうすりゃ良いんだ……」
手札を1枚引いた。引いたカードは-----------------《破界の右手 スミス》だった。
「はぁ!? 何でお前が!?」
『わりーな、暁ヒナタ! お前のデッキに入るのは癪だったが、今の俺ならパワーダウン状態でも奴を一方的に叩き潰せる!』
「そうかっ! んじゃ、頼むぜ! 《破界の右手 スミス》召喚だ!」
現れたのは、パワー11000と5マナの割りに破格のスペックを持つアウトレイジ、《スミス》だった。
「《ファルコン・ボンバー》で攻撃だぜ!」
「ちっ! シールドなんか、くれてやるわ!」
「だけど、効果で《スミス》はスピードアタッカーだぜ! 竜神王を攻撃だ!」
竜のうち、1体が破壊された。《ツメイ・ゴルニッヒ》だ。
「くっ、うあああ!!」
苦しそうにうめき声を上げるベルフェモール。しかし、彼女からは並々ならない禍々しいオーラが伝わってきたのだった。