二次創作小説(紙ほか)

エクストラターン27:破壊衝動 ( No.339 )
日時: 2014/05/22 01:09
名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: sEySjxoq)

「4体リンクしたゴッドの効果で、あんたのクリーチャー全員のパワーは恒久的に-6000!! さらに、Q・ブレイカーよ!」
「Q・ブレイカー!?」

 ---------やべえ、このままじゃシールドを丸ごと持ってかれる!
 さらにだった。今まで唯でさえ瀕死だった《ファルコン・ボンバー》と《レヴィア・ターン》が破壊され、ヒナタに再び苦しみが襲い掛かる。

「ぐああ!?」
「ふふーん♪ この空間では、あんたにハンディを背負ってもらったわ。分かってると思うけど、クリーチャーが死んだら、どんどんあんたの命が削れて行くの♪」
「ひ、卑怯なマネしやがって!! だけどな、《レヴィア・ターン》の死は決して無駄じゃねえ! 破壊時効果でマナゾーンから《焔の下の力持ち ワーゲン》を出すぜ!」
「邪魔よ! すぐに死んじゃうわ!」

 《ワーゲン》は苦しそうな声を上げると、すぐに破壊されてしまった。しかし、直後だった。うぐさまシールドへと送られたのである。

「これで、シールドは増えた!」

 次のターン、Q・ブレイクと《ベルフェモール》の攻撃を喰らっても、耐えることが出来る。

「さらに呪文、《ドンドン吸い込むナウ》で《ベルフェモール》をバウンスし、《超絶 ドラポンBANG!!》を手札に!」

 さらに追撃を仕掛ける。自爆覚悟だが、シールドは1枚でも削っておきたい! 

「《スミス》でシールドブレイク!」

 変形した右手がベルフェモールのシールドを叩き割った。
 トリガーが発動した様子はない。

「よし、ターンエンドだ!」
「あたしのターン。だけどねえ、あんたは忘れてない? 神は無敵だってコトを!! あたしのターン。神で攻撃!」

 シールドが一気に4枚、消し墨と化した。さらにだ。

「D・ブレス:レベル7! あたしの山札7枚を生贄に、このクリーチャーをアンタップする! もう一度シールドブレイク!」
「う、嘘だろ!? ぐああっ!!」

 シールドの破片がシャワーとなってヒナタへ降り掛かった。

「くっ、ぐっ!!」
「さあ、あたしでダイレクトアタック------------」

 だが、そうはならなかった。シールドの破片が収束する。

「S・トリガー発動! 《秘拳カツドン破》で《ドラポンBANG!!》を出すぜ! そして、効果で互いのマナからカードを1枚選んで破壊! さらに、《ベルフェモール》とバトルだ!」
「それがどうしたって言うのよ! 出た瞬間、竜神王の効果で死んじゃうのに!」
『決め付けるのは早いっちゃ! おだんは山札からのドロン・ゴー、つまりインフィニティ・ドロン・ゴーを持っちょる!』
「行くぜ! 不死身の太陽! 《リボルバー・サンブレイズ》、来い!」

 だが、このままではダイレクトアタックを決められてしまう。《サンブレイズ》の効果は、シールドがゼロになった時点で居なければならない。だが、あまりにも遅すぎたのである。

「ふ、あはははは! 今度こそ、あたしでダイレクトアタックよ!」
「まだだ! エグザイルが破壊されたから、クライマックス・ドロン・ゴー発動! 《最終章 カツエンド》!」

最終章(ファイナル・エピソード) カツエンド P 火文明 (8)
エグザイル・クリーチャー:アウトレイジMAX 8000
クライマックス・ドロン・ゴー:自分の、コスト7以上の火のエグザイル・クリーチャーが破壊された時、このクリーチャーを自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。
自分の他の、名前に《最終章 カツエンド》とあるエグザイル・クリーチャーをバトルゾーンに出すことはできない。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、無限の数のゴッドのリンクを外す。その後、相手のゴッドを無限の数破壊する。
W・ブレイカー

 無法者と信託者、両者の戦いに終止符を打つ。そして今度は、竜神王との戦いに終止符を打つ!!
 封李の意思を受け継ぐかのように。
 この瞬間、竜神王が分解された。そう、文字通り。

「《カツエンド》の効果で、無限の数のゴッドのリンクをはずし、破壊する!」
「う、嘘っ!! べるの……べるのりゅうじんおうが……りゅうじんおうがあああああ!!」

 竜神王の姿が崩れ落ちていく。みるみるうちに見る影も無くなった。
 それを見ているベルフェモールの姿は完全に絶望に打ちのめされているといえよう。

「許せ、竜神王。これしか方法は無かったんだ」
「だまれええええ!! まだあたしがのこってるんだヨオオオオオ!!
 今度こそ、あたしでダイレクトアタックじゃああああ!!」

 狂気に溺れた彼女が血走った目で突撃してきた。
 が。

「ニンジャ・ストライク発動。《威牙の幻 ハンゾウ》で《ベルフェモール》のパワーを−6000して破壊だ」
「ああ、ああああ!!!」

 喚き散らしながら、頭を打ちつけるベルフェモール。最早、正気ではない。
 ターンの終わりに《ハンゾウ》が山札の一番下へ戻る。

「俺のターンだ! 今までの借り、きっちりと返させて貰うぜ! まずは《驚異的陣形 アレキサンドライト》召喚! 効果で《クロムウェル》をシールド・ゴー!!」

 ベルフェモールは何も言わない。ただただ、首をもたれているだけだ。

「行くぜ! 《アレキサンドライト》でシールドをW・ブレイク!! 《カツエンド》でW・ブレイク! 《リボルバー・サンブレイズ》で--------------」
「S・トリガー、ハツドオオオ!! 《オラクルDJ》デ、キサマノクリーチャーヲスベテタップダアアアア!!」

 とうとう気がふれたか。しかし、もやもやが残る。このターンで決めようとしたのに、ダメだった。
 ベルフェモールは瞳孔が裂け、既に化け物染みた形相でヒナタを睨みつけていた。
 直後だ。墓地の竜神王4体が咆哮を上げて、再びバトルゾーンへ舞い戻る。
 そして、竜神王の中央から渦を巻いて具現化した”何か”が現れた。

「--------------絶望、破壊、すべてを喰らえ。世界を作り変え、再び無に帰せ。司るは破壊成り。《邪念因子 スラターン》」

 突如、無風のはずの空間内に暴風が。そして、多くの断末魔が聞こえる。


「ククク、さっきはちょっと取り乱しちゃったけど……お仕舞いよ!! こいつが出たからには、永遠の絶望の渦に囚われることになるわ!!」