二次創作小説(紙ほか)

コラボ短編:last smile (14) ( No.348 )
日時: 2014/12/06 21:46
名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: oLjmDXls)

 ***

 レンとシャンツァイのデュエル。現在、互いにシールドは5枚。レンは場に《一撃奪取 ブラッドレイン》と《狼虎 サンダーブレード》を出し、様子を見る。
 睨み合いが続く中、シャンツァイが動き出す。マナの数は7枚、場には《聖邪のインガ スパイス・クィーンズ》。とうとう大型のクリーチャーを召喚するつもりだろう。それだけではなく、墓地には何枚かカードが落ちていた。

「我がターン、《羅刹左神オズフェスト》を召喚」

 見たことも無いカード。おそらく、ヨミが創造した神だろう。
 その姿は白き天使そのもの。しかし、背中からは禍々しいコウモリのような悪魔の翼が生えていた。
 顔は人のそれだが、装甲に身を覆い、素顔はわからない。

「そして、《失楽のカルダモン》で攻撃!」

 《カルダモン》が杖から放った光によってレンのシールドが割られた。
 その破片がバラバラになって降りかかる。避ける間もなくそれが体に突き刺さった。

「お前達の友人を葬ったのはこの私だ。お前も同じ目に遭わせてやる」
「貴様……よくも、よくもシオを----------!!」

 怒りのまま、カードを引くレン。そして、繰り出したカードは--------

「《復活の祈祷師 ザビ・ミラ》を召喚! 効果で《ブラッドレイン》と《シャドゥ》を破壊! そして超次元ゾーンより《ヴォルグ・サンダー》と《サンダー・ティーガー》を召喚!」

 現れたのは2体の獣の姿をした悪魔。《ヴォルグ・サンダー》の効果により、自らの山札を墓地に送るレン。
 そして、次のターンに覚醒リンクが可能だ。



ヴォルグ・サンダー  ≡V≡  闇文明 (6)
サイキック・クリーチャー:デーモン・コマンド/ハンター 7000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、プレイヤーを一人選ぶ。そのプレイヤーは、自身の山札の上から、クリーチャーが2体出るまでカードを墓地に置く。
W・ブレイカー




サンダー・ティーガー UC 闇文明 (5)
サイキック・クリーチャー:デーモン・コマンド/ハンター 3000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにある相手のクリーチャーを1体選ぶ。そのターン、そのクリーチャーのパワーは-2000される。(パワー0以下のクリーチャーは破壊される)
覚醒リンク—自分のターンのはじめに、バトルゾーンに自分の《ヴォルグ・サンダー》があれば、そのクリーチャーとこのクリーチャーを裏返しリンクさせる。



 しかし、このままシャンツァイが覚醒リンクを許すわけが無かった。
 シャンツァイのターン。まず、シャンツァイはカードを引くと、自らの手札から呪文を唱える。

「《地獄門 デス・ゲート》により、《ヴォルグ・サンダー》を破壊! 効果で我が墓地から《霊騎右神 ロラパルーザ》を出す!」

 地獄への門が開き、そこから眩しい光を放って神が現れる。同時に、オラクルの紋章とともに《オズフェスト》とリンクをした。
 激しい閃光と共にそこには、天獄を司る2柱が光の輪を纏い、佇んでいた。

「貴様の友人も悪魔を使っていたな。下らん。悪魔は正義の前に滅びるのみ! 震えよ、罪人よ! 《オズフェスト》の効果で我がシールドを貴様に見せる!」
「く、リンク時効果か」
「そのシールドがゴッド・ノヴァOMGならばバトルゾーンに出しても良い! 現れよ、《「黒 幕」》召喚!」

 次の瞬間、暗雲が辺りに立ち込めた。
 そこから包帯に身を包んだ神が現れる。
 そして、2体の光の神と繋がった。
 次の瞬間、凄まじい邪気がレンとシャンツァイのシールドへ向かう。
 
「……ふははは、ゴッド・リンク!! 効果でシールドを全てブレイクだ! すばらしい、イズモ様……もうすぐ貴方も復活される--------!!」

 それだけではない。何と、シャンツァイのシールドは1枚もブレイクされてない。
 どういうことかと見てみれば、《オズフェスト》が聖なる盾を持って《「黒 幕」》の放った邪気を跳ね返しているのだ。

「言い忘れたが、《オズフェスト》が3体でリンクしているとき、我がシールドはブレイクされない!! さあ食らえ、絶望とともに!!」

 このまま神の攻撃が通る-----------

「それは無理な話だな」

 しかし、不敵な笑みを浮かべて言ったレンのシールドが2枚、光となって収束した。

「S・トリガー、こっちも《地獄門 デス・ゲート》を使用! 効果で3体神を破壊!」
「なっ--------! くっ、《ロラパルーザ》を墓地に!」
「さらに、貴様のリンクした神の合計コスト、20以下のクリーチャーを墓地から復活させる! 出て来い、《狼虎 サンダーブレード》!」

 大剣を構えた虎の悪魔が一振りする。再び、神のリンクは解かれた。

「効果で貴様のクリーチャーを1体破壊! 狙うは神だ!」
「くっ、《オズフェスト》を墓地に!」
「2枚目のシールド・トリガー、《魔狼月下城の咆哮》! 効果で貴様の《カルダモン》のパワーを-3000、そしてマナ武装5発動!」

 狼の咆哮と共に三日月が怪しい光を放った。《「黒 幕」》の体が打ち砕かれる。

「イ、イズモ様ァーッ!!」
「さあ、貴様の場は全滅だ」

 高らかに言ったレンの瞳は静かな怒りで揺れていた。

「そして、僕のターン」

 場にあるのは3体の闇のカード、《ザビ・ミラ》、《サンダー・ティーガー》、そして《サンダーブレード》。この3体、そして手札にあるカードを重ね合わせた。


「狂喜せよ、月の下に! 常夜の神が今此処に、舞い降りん! 《月光射手 マッドナイト・ソーマ》!!」


 月の光と共に、闇の輪が現れた。そこから、黒きマントを羽織った純白の鎧の女射手が現れる。
 その右手が機械的なボウガンとなり、シャンツァイの方へ向いた。

「《ソーマ》の効果発動! 攻撃時に墓地の呪文を山札の一番下に戻せばアンタップする! さあ射抜け、1発目!」

 弓矢が放たれ、シャンツァイのシールドを2枚、砕いた。
 そして、再び《ソーマ》は起き上がる。
 つまり、墓地にある呪文を矢に作り変え、《ソーマ》は何度でも放つ。

「2発目!」

 シャンツァイのシールドがすべて、消えた。
 しかし。

「は、ははは! シールド・トリガー発動! 《デーモン・ハンド》で《ソーマ》を破壊!」

 直後、悪魔の手が伸び、《ソーマ》の胸を射貫いた。
 しかし。そのときだった。

「やれやれ---------《ソーマ》がバトルゾーンを離れたとき、墓地にあるコスト7以下の闇の呪文をこのターンに攻撃した回数だけ唱える!!」



月影騎士アルテミス マッドナイト・ソーマ 闇文明(8)
クリーチャー:アウトレイジMAX 12000
進化GV--自分の闇のクリーチャー3体の上に置く。
このクリーチャーが攻撃するとき、墓地の呪文を1枚山札の一番下に置いても良い。そうした場合、このクリーチャーはアンタップする。
このクリーチャーがバトルゾーンを離れたとき、このターン攻撃した回数と同じ数だけ闇のコスト7以下の呪文を墓地から唱える。その後、そのカードを自分の山札の一番下に置く。
W・ブレイカー



 死に際に《ソーマ》は2本の弓矢を放った。このターンに攻撃した回数は2回。
 そして、レンの墓地から2枚の呪文が。

「《ヴォルグ・サンダー》で僕自身の墓地を増やしたのはこのためだ! 墓地には沢山の呪文、そしてその中から《ロスト・ソウル》と《インフェルノ・サイン》を唱える!」
「な、馬鹿なァーッ!?」

 シャンツァイの手札が弾き飛んだ。そして、レンの墓地から《魔龍 バベルギヌス》が現れる。
 が、直後に《バベルギヌス》は自爆。同時に黒き流星がバトルゾーンに降り注ぐ。


「漆黒に染まりし闇の流星よ、今罪人の下へ降り注げ! 《リュウセイ・イン・ザ・ダーク》!」

 
 ---------シオ。貴様がくれたこのカードで、僕はこいつを打ち砕く!!
 
「ターン終了!」
「ぐ。ぐぬぬぬ------------馬鹿な、神を従えたこの私が----------!!」

 何も出来ないシャンツァイ。どうやら、手札を全て失い、引いたカードもハズレだったようだ。
 敵のシールドは0。今こそ裁きのとき----------

「墜ちろ、奈落の果てにな!! シオの分まで、貴様を微粒子レベルで消し飛ばす! 《リュウセイ・イン・ザ・ダーク》でダイレクトアタック!!」

 容赦の無き一撃。
 シャンツァイは断末魔と共に完全に、塵一つ残さず消え去った。