二次創作小説(紙ほか)

ターン17:零VS魔槍 ( No.57 )
日時: 2013/06/23 18:47
名前: タク ◆XaammrlXPk (ID: 39RfU1Y2)

「---------------------つまり、こいつは僕に憑依した後、君に敗北してカードになって、僕のデッキに入ったと。まあ、結果オーライだな。にしても、こんなヤツが・・・・・・《ボルメテウス・ゼロ・ドラゴン》の埋め合わせになるのか?」
「ま、まあそう言うなよ一応、お前がこの間新しく作った、ゼロ文明単色デッキなら活躍させられるんじゃねーの?」
「うぅむ・・・・・・確かにそうだな。味方なら、信用せざるを得まい。」

 《スミス》を手に取り眺める、レン。

「ズバリ、この暁ヒナタに《クロスファイア》なら、お前には《スミス》って事で、切り札アウトレイジが手には入って良かったんじゃないの?」
「うう・・・・・・。まぁな。」
「んじゃ、お前も連休明けにはもう登校できるんだろ?コトハは、酷い火傷をしているから、まだ無理そうだけど。それでももうすぐ退院できる。」

 ヒナタが、荷物を抱えて言った。

「あ、ああ。」
「楽しみにしてるぜ、お前の復活!じゃーな!!」

 そう言って、ヒナタは帰って行った。

「・・・・・・《スミス》、《修羅丸》、お前達は居なくなってくれるなよ・・・・・・。そのために、僕はもう負けない。負けるわけにはいかないんだ・・・・・・《ボルメテウス・ゼロ・ドラゴン》の分までな・・・・・・。」

 そう呟き、レンはテレビのリモコンを手に取った。テレビカードが、もうすぐ切れそうだった。



 ------------------連休明け。

「引っ越しの手違いで、入学が遅れてしまったが、今日から1-Eでみんなと一緒に生活する、月夜野シオさんだ。仲良くしろよ。」
「成る程、鎧竜の生徒なら分かるってそう言う事だったのか。」

 ヒナタは、彼女と一度会っていた。まさか、こんな形で再会することになるなど、思いも寄らなかったが。


 昼休み。ランチの後、各自が自由にデュエマ、デッキ構築、自主学習をやっている。つまり、

「なーるほど、早速どっちが強いか、デュエマで決められる!!」

 と言うことだ。指をポキポキと鳴らすヒナタ。そう言って、シオの方に向かっていく。

「よ、シオ。この間は、世話になったな。」
「あ、先輩。」
「先輩?」

 頭に疑問符を浮かべる、ヒナタ。

「え、だって俺とお前は同い年・・・・・・。」
「先輩より、私の方が入学したのは遅いのです。よって、貴方は私の先輩です。」

 真面目な顔で答えるシオ。幼い容姿とは全く異なる。

「まあ良いや。俺は暁ヒナタ!先輩とか堅いこと言わずに、ヒナタって呼んでくれ!どーせ、手続きの上では一緒・・・・・・。」
「手続きの上では同時でも、私は先輩方よりも遅くこの学院に入ったのです。よって先輩方は私の先輩です」
「ま、まーいーや。俺と早速デュエマしてくれな」
「待て!!」

 ふと振り向く。そこには、レンの姿。

「レン!!邪魔するな!!今、いーところなのに!!」
「すまん、ヒナタ。この改造に改造を重ねた、ゼロ文明単色デッキ、その名も”ビューティフル・ゼロ・バイオレンス”を使ってみたくなったのでな。」
「名前長ッ!!ネーミング悪ッ!!あー、もう良いよ、そんなに言うなら・・・・・・思う存分、試して来な!!」

 結局、何だかんだで了解するのだ、ヒナタという男は。レンの背中を押すように、笑顔で答えた。

「すまない。・・・・・・月夜野シオ君。僕の名は、黑鳥レンだ。失礼ながら、君にデュエマを申し込みたい。」
「そうですか、相手が変わってしまいましたが、問題ありません。レン先輩、お相手お願いします。」




 ターン5。レンのターン。

「呪文、《戦慄のプレリュード》!!効果で、《墓地の守護者 メガギョロン》召喚!!効果で、墓地から《戦慄のプレリュード》を回収!!ターン終了!!」

墓地の守護者メガギョロン UC 無色 (5)
クリーチャー:ガーディアン 1000
ブロッカー
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、ガーディアンを1体、または呪文を1枚、自分の墓地から手札に戻してもよい。

「私のターン。《電脳封魔マクスヴァル》召喚!!ターンエンドです!!」
「僕のターン!!《戦慄のプレリュード》を唱え、さらに《神託のサトリ 最澄》召喚!!」

神託のサトリ 最澄 R 無色 (6)
クリーチャー:オラクル 5000+ 
バトルゾーンにある自分の他の無色クリーチャー1体につき、このクリーチャーのパワーは+5000され、シールドをさらに1枚ブレイクする。

「ゼロ文明の数だけ、パワーアップするオラクルですか。それが、どうかしたんですか?私のターン。《虚空の翼 ダークモルダー》召喚!!」
「軽量デーモン・コマンド・・・・・・!!だが、負けるわけにはいかない!!僕のターン!!束縛を破壊し、自由を手に入れろ!!我がこの世界のジョーカーとなる!!《破界の右手 スミス》召喚!!」

 切り札が現れ、調子づくレン。

「よし、《最澄》でT・ブレイク!!」

 ヒナタもこれは良いとばかりに、声を上げる。

「よし!!《最澄》は味方のゼロ獣の数だけ、ブレイク数がアップするんだ!!行けるぞ!!」
「《ダークモルダー》でブロック。」

 防がれたものの、牽制にはなった。《最澄》のパワーは現在、15000。
まともなクリーチャーでは、相手になどならない。

「私のターン、《炎獄スマッシュ》で《最澄》を破壊!!ターン終了です。」
「攻めてこないなら、逆にこっちから攻めに行くぞ!!《スミス》で攻撃!!さらに、アタック・チャンス発動!!《破界秘伝ナッシング・ゼロ》!!効果で、デッキを3枚めくり、それがゼロ文明のカードなら、その数だけ、このターン!!僕のクリーチャーのブレイク数は増える!!が、このデッキはゼロ単色!!100%の確立で、シールドを+3枚ブレイク!!」

 つまり、《スミス》はこのターン、Q・ブレイカーに。

「Q・ブレイクだ!!全てをゼロにする!!これが、ゼロ文明の美しさ!!そして、美学!!」
「甘いですね。S・トリガー、《プライマル・スクリーム》。効果で、手札から4枚を墓地に落とし、1枚を墓地から回収。さらに、S・トリガー、《インフェルノ・サイン》!効果で、《豚魔槍 ブータン》を墓地から復活!!」

ピギー魔槍ブルース ブータン UC 闇文明 (4)
エグザイル・クリーチャー:アウトレイジMAX 6000
W・ブレイカー
このクリーチャーがバトルに勝った時、このクリーチャーを破壊する。
ドロン・ゴー:このクリーチャーが破壊された時、名前に《魔槍》とあるエグザイル・クリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。
自分の他の、名前に《魔槍》とあるエグザイル・クリーチャーをバトルゾーンに出すことはできない。

「くっ、ターン終了!!」
「私のターンです。《ダークモルダー》召喚。さらに、《ブータン》で《スミス》を攻撃。当然、このクリーチャーは破壊されるのですが・・・・・・ドロン・ゴー発動です。炎獄の声を聴く。光を根絶やし、闇を取り込み、そしてあなたを呼ぶ——超臨です。《地獄魔槍 ブリティッシュ》」
「!?」

地獄ヘル魔槍ブルース ブリティッシュ SR 闇文明 (7)
エグザイル・クリーチャー:アウトレイジMAX 8000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、相手の手札を1枚見ないで選び、捨てさせる。
W・ブレイカー
相手のクリーチャーがバトルゾーンまたは持ち主の手札から墓地に置かれた時、カードを1枚引いてもよい。
ドロン・ゴー:このクリーチャーが破壊された時、名前に《魔槍》とあるエグザイル・クリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。
自分の他の、名前に《魔槍》とあるエグザイル・クリーチャーをバトルゾーンに出すことはできない。

「おいおい、何て事だ・・・・・・。」

 観戦していた周りの生徒は、口々にこの状況が絶望的であることを、語り始めた。が、レン、そしてヒナタは諦めていない。

「ターン終了です。」
「くっ、まだだ、まだ勝機はある!!」

 この勝負、一体どうなる!?